江少剣ブログ

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剣道の理念

2014年10月11日 | 一刀貫の剣究室

さて今回は、をこがましく畏れ多い事ではありますが、「剣道の理念」について考えてみたいと思います。剣道の理念は、「剣道は剣の理法の修錬による人間形成の道である」とあります。
http://www.kendo.or.jp/kendo/concept/#all
日本剣道連盟HPより

「剣の修練をする事で、人間形成をする為の道を歩んで行きなさい」というような意味あいでしょうか。
大胆に要約すると、「剣道は、道である」という事になります。つまり「道」であって、いわゆる「スポーツ」ではないんですね。だからでしょうか日々の修練を「練習」と言わず、「稽古」と呼びますね。あ、稽古といえば少し話がズレますが、皆さんお相撲はご覧になりますか?お相撲でも日々の修練を練習ではなく、稽古と呼びます。(ちなみに剣で戦う者を剣士、力で戦う者を力士っていうんですね。では知識で戦う者は?・・・博士、ですねw)そして場所中は星を取り合って、勝った負けたとやりますが。元来お相撲は、勝った負けた自体が目的ではありません。日々稽古を重ね戦うことで、(豊饒の)神様を降臨させる事が目的です。その神様を「横綱」と呼びます。神社でも御神木でも、神様が宿るところには横に綱が張られていますよね。横綱も腰に神社等にあるのと同じような大きな綱を張って、土俵入りをします。足を大きく上げてドスン!とやって、この地に力を与え作物がたくさんできますように。そして腕を広げてぐぐぐいっと持ち上げる仕草で、これくらいたくさん収穫されますようにと現しています。もちろんあれは横綱だけに許された儀式です。ちなみに大関以下は三場所連続で負け越すと降格してしまいますが、横綱は決して降格しません。どんなに負け越しても、大関になっちゃう事はないんです。神様は、降格しませんもんね(笑。

こう考えると剣道の元来の目的も、勝った負けたではないのではないかと思えて来ます。剣道の理念は勝負である、とは書かれていませんから。いやもちろん勝った負けたも、とても大事なことです。でももっと大事なものがあるとしたら、それはいったい何でしょうか。私が思うにそれは、「見目麗しく、格好良い事」ではないかと思うのです。例えば剣道大会で優勝したとしたって、卑劣な事をしたのならまるで意味がありません。逆に試合に負けても、「天晴れ!」と拍手を送りたくなるような、素晴らしく格好の良い負けっぷりの剣士を私は見た事があります。その剣士の方が、よほど剣の修練によっての人間形成が出来ていると感じますね。

そういえば改めて思い出してみますと、強い剣士で「姿勢の悪い者」というのは見た事がありませんねぇ。ほぼ100%、見目麗しい。だからもう立ち姿だけで、その実力がある程度見えてきます。強い剣士は立っているだけで、「強そう」なんですよね。着衣が乱れていたり蹲踞した姿が崩れていたりしたら、まあ大体、あまり強い剣士ではありませんねぇ。というか剣の修練を積み上げると、「道」本来の意味を理解し、おのずと見目麗しくなっていくのかもしれません。

私は息子が出来た時に、必ず剣道を習わせようと思いました。それはただただ、格好良くなってもらいたかったからです。実際格好良くなったかどうかははなはだ、はなはだ疑問ではありますが、しっかりと剣道の理念を理解してくれた!とは、信じたいなぁ・・・(苦笑。

それでは、「格好良い事」とはどういう事でしょうね。それはまた、次の機会にでも。

あまりに長く果てしない剣の道を歩む全ての剣士の皆さんを心から尊敬し、
見目麗しく格好良い剣士であってもらいたいと、心から願っております。

                                                                                         一刀貫
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