ログアウトは両替前で ーある巫女の記録ー 

信長の野望オンラインでの体験を小説風に綴っていきます。
無印からの体験です。

前だけを見る方

2017-06-29 09:36:36 | 冥神真琴
私は貴石屋で石を打ちながらぼんやりとしていた。

私のお手伝いの日々は続いている。
あいかわらず四神のお手伝いも多く
それでももう道に迷う事も無くなった。


「隠しまーす^^なるべく近くに来てくださいね^^」

「下へ落ちますー^^」

「ここは1戦やっちゃいましょうー^^」


声掛けもゆとりを持って出来るようになっていた。


あいかわらずチョコチョコとついてくる低LVさんは可愛い。
安全にわかりやすい誘導を…。
特に初心者さんは専門用語に疎い。
口数の少ない方程なるべく気を付けて見るようにした。


道がわかるから 見破りがわかるから
ここまでの余裕がある。
でもとてつもない難関が他にあった。

イザナミ宮だ。

火雷まで終えた私はその後のイザナミ宮に不安を感じていた。

もちろん火雷を倒してから練習には行った。
だがどうしても辿り着けなかったのだ。


隠形薬・改を使えば確かに簡単に行けるのかもしれない。
現在は持ち歩く方もたまに見かける。
私も万が一の為数個程持ち歩いていた。
でももしそれを買えない方が居たら?


全ては神職が誘導できれば何の負担も無く辿り着ける場所…。
その為にもどうしても1度その先の大雷を拝んでおかなければならない。


黄泉と根の国での敵を打破してみて感じたのは
まだまだ事故が多いという事だった。
ほぼマラソンで行ったがどなたが絡まれ走り直している場面に
何度か直面している。

入口から魔犬までの道。
それから伏雷から火雷までの道。

この2か所でよく見られた光景だった。



特に伏雷から火雷までの道のりは長い。
ついて行くのに必死だった。

そして何よりあの地形に完全に酔ってしまった私がいた。

立ち止まる事が許されないマラソン。
東尋坊のように短い距離では無い為
走りながら気持ちが悪くて仕方なかった。



そして初めて見学に行ったイザナミ宮。
最初は少量の隠形・改を使い様子を見に行った。
道のわからない私は走っても走っても同じ場所に辿り着き
あまりの酔いの為吐きそうにもなっていた。


寝かし隠しでも挑んだが
やはり酔いには勝てず諦めたのだ。


大雷に挑む時は道のわかる方に案内を頼み
寝かし隠しで進もうとこの時決めたのだった。





「こんにちは!」
突然無線機にお声がかかる。


「はい^^こんにちはー^^」
どこかへのお誘いかな。



「天光の弟で岳と言います!登録お願いします!!」

天光さん養子を迎えたんだ。


「そうでしたか^^頑張ってくださいねー^^」

私は岳さんの名を知人登録しながら言った。




「次は負けません!と眞子さんにもお伝えください!」


そういえば眞子と道場で戦った事があると言ってたっけ…。
天光さんの意志を引き継ぎ勝負を挑んでくるなんて
なんて向上心のある弟さんなんだろう。



「はい^^伝えます^^」

「では!失礼します!!」


そう言って無線機は切れた。
こんなに前だけを見て頑張る方を久しぶりに見た気がする。


私は天光さんと岳さんの分の首飾りを作る為
両替前と戻るのだった。



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