私はお姉様の許可を得て堺へと足を運んでいた。
ずっと匿名のまま春日山に籠っている為
時々妙に散歩したくなるから。
いつも目にするのは上杉の家紋ばかり。
本当なら色々な国の方と交流出来るのだろうが
私には許されていない。
堺も賑やかだなぁ。
いつか私もここで修行する日を許されるのだろうか…。
「な~にしてるのっ^^?」
突然後ろから声がかかる。
「あ、いえ。」
どうしよ…。
あまり交流 . . . 本文を読む
お姉様から支度金を受け取っていた私は
装備などの必要な物について
自分で手に入れるよう言われていた。
のちのち付与石を打つ為にも
LVだけは上げておかなければならない。
私はクエを順調にこなしていった。
徒党を組んでも多くを語ってはいけない私は
楽しいと思える時など全く無かった。
どこへ行っても
スムーズに終わるクエ。
私達にとってこれは冒険では無くむしろ作業。
党首も段取りがわからない人 . . . 本文を読む
私にはお姉様が3人。
古神の巫女
医術の薬師
武芸の侍
霧吹さんにご挨拶を済ませた事
徒党で動く以外は匿名で居た事
両替を整理してきた事
その旨を話し丁寧にご挨拶する。
「おそらく私は身代わりとして誕生したのですよね?」
私の言葉に侍のお姉様は驚いた顔をする。
「身代わりとは…。」
薬師のお姉様はただ黙って巫女のお姉様を見つめていた。
「そういうわけでは無いですよ^^
ただ . . . 本文を読む
私は鏡華鈴。
腕力振りの神典予定として誕生した。
私はお姉様の言う通り隠れ里で匿名にしたままそこにいた。
ぼんやりと空を眺めてひたすらその時が来るのを待つ。
この先の使命が何なのか
聞かなくてもわかっていた。
その指示が出た時から
私は急ぎ隠れ里での試練をこなし始める。
迷う事も無く深い交流も持つ事なく
その仕官先を目指す為に。
私を本当の意味で待っていてくれているのは
お姉様で . . . 本文を読む