「眞子さん。一門入るんですか?」
岳さんと私は屋敷で話し込んでいた。
「う~ん。」
私は畳の上にゴロゴロと転がる。
信頼できる筆頭。
それなら知らない人の一門に入るのは賭けだ。
一門と固定の境界線。
ここが曖昧になるような気がする。
一門に入ったからと言って固定になるとは限らないが
看板を背負う以上周りからはそれに近いものに見えるのではないか…。
気の合わない人が居たらどうするのだろう . . . 本文を読む
鹿児島城はたくさんの人で賑わっている。
どこの勢力から始めても良いのだが
大概は島津家から入る方が多い。
お声を頂いた方を探す。
原左さんが遠くからお辞儀してくれる。
それとほぼ同時位に葉堂さんも所作をくれた。
「よろしくお願いします^^」
「お手伝いありがとうございますー^^」
お手伝いの場所でこのお二人は本当によくお見掛けする。
葉堂さんには昇進試験でもお世話になったっけ…。
織 . . . 本文を読む
私は那古野でぼんやりとしていた。
低LVのお手伝いで忙しかった巫女の姉様が
今は自分自身の為に走り回っている。
私の唯一の妹にあたる華鈴を
知人に紹介出来ないのは少々寂しい気がしていた。
一部の知人には紹介すると言っていたから
本当の1人ぼっちは今だけだろうとは思うけれど…。
帰り道薬師の姉様は言っていた。
「長くこの世にいるとあまり知られたくない養子というものを
迎えたくなるんです . . . 本文を読む
突然現れた藤岡屋伝助によって
なんとなく雑魚狩りへ行く日々が始まった。
いわゆるポイント制の始まりだ。
初心者は中級者クエを終えた後今までの装備を脱ぎ
藤岡屋伝助から報酬としてもらえる錬輝装備へと変わる。
錬輝装備は優秀。
昔なら…ね。
この装備で九州へはちょっと厳しいかもしれない。
私はこの雑魚狩りが結構好きだった。
救援を出して入っていくスタイルだけれど
時にちょっと強い敵を . . . 本文を読む
「眞子タン遊ぼ~!」
あれから馬流ちゃんに追いかけまわされる日々が続いている。
良い子だけどあの呼び方だけは何とかならないもんかしら…。
「眞子さん!そろそろまた勝負してみませんか!?」
岳さんは岳さんで対人狂のように私を道場へ誘う…。
「まぁまぁ、二人共落ち着いて…。」
私は茶屋で無理やり団子を二人に渡すとその場に座り込んだ。
岳さんと馬流ちゃんは初めて会った日から意気投合し仲 . . . 本文を読む
巫女の姉様の紹介で知人欄が増えていく。
皆さん優しそうな方ばかりだ。
岳さんは斎藤に移籍した後もよく那古野に遊びにきていた。
次々と養子を迎え色々な職を研究しているようだ。
志築さんについて薬師の姉様には気を付けるようにと言われているが
私は面白くて大好きな方。
時々変な事も言うけれど
戦闘についてとても詳しく
実際はやり手な方なんだと思う。
詩皇さんはあいかわらずだ。
時々驚くほど女性に . . . 本文を読む
初めて道場で戦った時は相手が初心者だったというのもあって
遊びのつもりで戦った。
職も違ったし楽しめればいいかなと思っていた為だ。
同じ武芸なら私はどう戦おうかな。
使える技能は同じ。
何をセットするかはそれぞれだけれど。
本気で来て欲しい。
純粋に火力の勝負。
武芸は当たれば強いけど
避けられる事も多い。
忍者のように回避に特化した職では無い為
反撃も思ったようには出ない。
ソロ実装は . . . 本文を読む
「この間行った狩りで…」
「ほうほう^^」
岳さんは身振り手振りで最近の近況を楽しそうに話す。
「あ!そうだ!僕陰陽師を養子に迎えたんですよ!」
「え!?そうなの!?」
確かこの間傾奇を養子に迎えたばかりじゃ…。
「陰陽師…かっこいいです!!」
「はは…。そうだねぇ^^」
つくづく天光さんの兄弟はアタッカーぞろいだなぁ。
あまり難しい事を考えずやりたいからやる。
行きたいから行 . . . 本文を読む
「おぉぉぉ!千引行きます!!」
私が声をかけると岳さんは少し興奮気味に答えた。
売り子を雇っている方の屋敷へ不法侵入するとみんなで雑談を始めた。
「運国です^^よろしくお願いします^^」
「岳です!よろしくお願いします!!」
知人を通して広がっていく輪。
本当に縁とは不思議なものだ。
「眞子さん!お久しぶりです!!」
遅れてやってきた郷美さんは平伏する。
「いえいえ!こちらこ . . . 本文を読む
成長を止めている最中だった私だが
せっかくの刀を振り回せない日々はストレスが貯まり
時々陸1の狩りへと出向いていた。
人数が揃わなければ入る事が許されない龍隠門。
党首をすれば人はすぐに集まった。
攻撃力を上げなければ強くはなれない武芸にとって
潜在や装備はもちろんだがLVはカンスト目指すのが基本。
物理アタッカーとしてメインで動くのだから
当然ながら攻撃力が全て。
攻撃が当たる当たら . . . 本文を読む