5/6の日本ハム対楽天戦のテーブルスコア(スポーツ紙)を見て驚いた。日本ハムの出場選手(外国人を除く)15人のうち、高校卒が10人もいた。スタメンと先発投手の8人(外国人を除く)に限定すれば全員が高校卒。横浜高を出たばかりの18歳、浅間大基が2番・中堅手で4打数2安打1打点の記録を残しているのだから恐れ入るしかない。
両リーグの打撃成績にも注目した。セ・リーグは打撃10傑のうち高校卒6人、外国2人、社会人出身2人、パ・リーグは高校卒5人、大学卒4人、その他1人(独立リーグ出身の角中勝也)と高校卒優位は明らか。逆に投手成績10傑を見ると、セは大学卒5人、社会人出身2人、外国人2人、高校卒1人、パは社会人出身5人、大学卒2人、高校卒2人、外国人1人という結果。野手は高校卒、投手は大学卒や社会人出身などの即戦力が活躍しているという傾向があぶり出されてくる。
日本ハムに話を戻すと、野手はもちろん高校卒が主体となり、投手も大谷翔平、吉川光夫、上沢直之、中村勝の高校卒が目立ち、独自の道を進んでいることがわかる。80年代後半から90年代前半に黄金時代を築いた西武が近年では同じようなチーム構成をしていた。
<代表的スターティングメンバー>
1番 辻 発彦(佐賀東高→日本通運)
2番 平野 謙(犬山高→名古屋商大→中日)
3番 秋山幸二(八代高)
4番 清原和博(PL学園高)
5番 デストラーデ
6番 石毛宏典(市銚子高→駒沢大→プリンスホテル)
7番 伊東 勤(熊本工高→<所沢高>)
8番 田辺徳雄(吉田高)
9番 安部理、笘篠誠治、吉竹春樹など
<主なピッチングスタッフ>
渡辺久信(前橋工高)、工藤公康(名古屋電気高)、東尾修(箕島高)、郭泰源(外国人)、松沼博久(取手二高→東洋大→東京ガス)、渡辺智男(伊野高→NTT四国)、潮崎哲也(鳴門高→松下電器)……等々
高校卒が主体のチームであることがわかる。日本ハムは90年前後の西武をお手本にしながら、さらに高校卒に重心をかけたチーム作りをしている。確信をもってそうしているというより、壮大な実験をしているように私には見える。日本ハムフロントトップに見える野球界の未来とはどんなものなのか、一度聞かせてもらいたい。