7月3日現在、セ、パの順位と得失点差を抜き出してみた。セ・リーグは得失点差が+のチームが必ずしも上位にいるわけでなく、たとえば広島はシーズン序盤から得失点差が+なのに長く下位を低迷している。接戦をことごとく落としているということで、リリーフ陣の不調が最大の要因。しかしセ全体が交流戦でパに負け越したことや、その後の星の潰し合いのため、借金2でも優勝の射程圏内に入ってきた。投打の安定感は得失点差を見れば一目瞭然、広島が頭一つリード。この得失点差がそのまま戦力の差だと思う。パはCS(クライマックスシリーズ)で今の上位3球団が激突すると思うが、そうなると大谷翔平という絶対的なエースを擁する日本ハムがソフトバンクの前に立ちはだかりそうだ。
セ・リーグは7/3現在、全球団が借金生活という2リーグ並立後、経験したことのない屈辱の底に沈んでいる。ドラフトで逆指名・自由枠・希望枠がなくなったせいだという記事がどこかにあったが、とんでもないピンぼけ記事である。1993~2006年までの“順風”がセ・リーグ全体をやわな体質にしたことは間違いない。日本では数年先を見越したドラフト戦略とファームの育成力、そして一軍指導者の抜擢力が何よりも重要で、この点でセ各球団はパにくらべて熱心でなかった。シーズン後、巨人、阪神が率先してパのFA選手を漁るようなことがあれば、それは即ちリーグ全体の後退になると今から断言しておく。
◇セ・リーグ 得点/失点=得失点差 ◇パ・リーグ 得点/失点=得失点差
1位 ヤクルト 281/266=+15 1位 ソフトバンク 341/260=+81
2位 阪神 237/316=-79 2位 日本ハム 318/300=+18
3位 巨人 240/236=+ 4 3位 西武 338/296=+42
4位 DeNA 272/302=-30 4位 ロッテ 308/312=- 4
5位 広島 296/251=+45 5位 楽天 236/280=-44
6位 中日 251/278=-27 6位 オリックス 264/285=-21