小関順二公式ブログ

プロ野球、アマチュア野球、野球史

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新刊『ドラフト未来予想図』のご案内

2018-11-30 01:16:46 | お知らせ

◇新刊案内
『ドラフト未来予想図』(文藝春秋、定価1458円)

・はじめに
・プロ野球2018年の現在地
 イチロー、松坂、大谷がドラフトを変えた
・12球団ドラフト戦略分析
・ドラフト1965~2018
 人生で必要なことはすべてドラフトで学んだ
・ドキュメント2018・10・25
 吉田、根尾、藤原……高校生たちの未来予想図
・あとがき

 はじめにの冒頭で「過去10年間(2000年~2017年)、ドラフト会議(育成含む)を経てプロ野球の世界に入った選手は918人いる。このうち成功、もしくは成功の可能性の高い選手は、パ・リーグ95人、セ・リーグ78人の計173人。(中略)成功率は918分の173。つまり18パーセント強にすぎない。プロ野球の生存競争の厳しさをこういう部分で味わってほしい」と書きました。この数少ない成功選手を適切なポジション、打順、ローテーションなどに配置したチームだけが強豪と称されることが許されますが、この「数少ない成功選手を適切なポジションに配置する」ことが難しい。その証拠に12球団のほとんどが1~4年の間に黄金時代と暗黒時代を行き来する不安定な時期を経験しています。この不安定な〝揺らぎ″を回避する手段がドラフト。12球団が過去に行ってきたドラフトを分析しながら、成功法則と失敗の原因を探っていくのが前半。
 
 後半は私と野球との関りを書きました。大学を卒業してすぐ雑誌のライターになり、週刊誌の編集者に「ドラフトを特集しませんか」と言って一蹴されたところから始まり、ドラフト候補の簡単なレポートを12球団に送ったところ球界に参画したばかりの西武の広報課長から勤務先に電話が入ったことやドラフト会議倶楽部を立ち上げた頃のこと、さらにアメリカ野球旅行やそこで知ったストップウォッチを使った野球観戦の方法など、40数年間を一気に書き上げました。


2018年夏の甲子園大会ベストナイン

2018-08-24 18:05:54 | 2018年高校野球

 甲子園大会が終わった。ベストナインは人気投票にならないように「ドラフト的視野」を持って実力本位で候補を選出(最後に紹介)。候補の数が多かったのは右投手だ。全員145キロ以上投げ、吉田、柿木、奥川、井上は150キロ超え。この中から選出したベスト3が吉田、渡邉、西。球が速く投球フォームがきれいで変化球に一級のキレがあるというのが選出理由で、さらに1人選べば前評判の低かった金足農を準優勝に導いた吉田になる。左腕は3回戦で大阪桐蔭を8安打、3失点に抑えた山田。春までは腕の振れない未完の大器という評価で、既に東京の社会人に内定しているが、この大阪桐蔭戦はキレのいいカーブとスライダーで投球を組み立て、藤原を2三振、根尾を1三振に斬って取った。近江の林はカーブとスライダーが魔球。大阪桐蔭を倒す伏兵と思っていたが、準々決勝で金足農に2ランスクイズを決められ、逆転サヨナラ負けを喫したのは残念だった。

 捕手はイニング間2秒未満の強肩が続出して驚かされた。こういう現象はこれまでなかったのではないか。その中でもバッティング、インサイドワークにもよさがある6人を選び、この中からさらに小泉、有馬、杉森に絞った。有馬は技巧派の林、佐合大輔、金城登耶のよさを存分に引き出す好リードに加え、金足農戦では9回表、先頭打者としてライト前ヒットを放ち、吉田の肝を冷やした。それでもベストワンは優勝校、大阪桐蔭の小泉で決まり。毎試合、イニング間で二塁送球が2秒を切り、打っては大会屈指の好投手、渡邉、吉田からヒットを放ち、チームを助けた。

 内野手は一塁手・野村、二塁手・斉藤、三塁手・北村という顔ぶれになった。野村は投手が主体なので横浜の2年、内海にしようかと思ったが、鳴門戦、横浜戦のレフトスタンドへのホームランが決め手になった。ツボを持っている選手はやっぱり強い。三塁手の北村もほぼ同じ理由で選出。二塁手は安定感で横浜の斉藤にした。遊撃手は好選手が目白押しだったが、それでも私の中では圧倒的な差をつけて小園が独走した。その最大の理由は深い守備位置。1回戦の聖光学院戦でのこと。小園は土と芝で分かれている内・外野の境界の、何と外野側で守っていた。聖光学院の好遊撃手、田野孔誠とくらべれば最大2メートルくらい深かっただろう。フィールディングや肩の強さでも根尾、奈良間、松田より上。この大会を見て、ドラフト1位で指名されると確信した。

 外野手は左翼、中堅、右翼で分けてみたが、最終的にはそれと関係なく3人を選んだ。やはりいい選手はセンターに集中してしまう。結果を先にいうと、藤原、蛭間、松本で決まり。藤原は長打力、確実性、俊足、守備力のどれを取ってもナンバーワン。とくに見事だったのがドラフト上位候補に躍り出た浦和学院の渡邉から内野安打(一塁到達4.06秒)、ライトスタンドへのホームランを放った場面。チームメイトの根尾と〝大物くらべ″されることが多いが、バッティングに関してはワンランク上と断言していい。松本は藤原以上の俊足(つまり大会ナンバーワンの俊足)で目立った。2回戦の八戸学院光星戦の第3打席、2球目のバントがファールになるのだが、このときの一塁到達がなんと3.50秒という速さ。このレベルの俊足もなかなか出現しない。蛭間は走攻守3拍子の高さで選出した。


2018年甲子園大会ベストナイン候補>

 ◇右投手

吉田輝星(金足農3年)、渡邉勇太朗(浦和学院3年)、柿木蓮(大阪桐蔭3年)、木村颯太(佐賀商3年)、西純矢(創志学園2年)、衛藤慎也(聖光学院3年)、小寺智也(龍谷大平安3年)、根本太一(木更津総合2年)、奥川恭伸(星稜2年)、井上広輝(日大三2年)、廣澤優(日大三2年)

◇左投手

山田龍聖(高岡商3年)、及川雅貴(横浜2年)、林優樹(近江2年)

◇捕手

小泉航平(大阪桐蔭3年)、有馬諒(近江2年)、角田康生(横浜3年)、小池悠平(前橋育英3年)、杉森圭輔(敦賀気比3年)、畑敦巳(浦和学院2年)

◇一塁手

野村佑希(花咲徳栄3年)、内海貴斗(横浜2年)、小野寺優斗(大垣日大2年)、野尻幸輝(木更津総合3年)

 ◇二塁手

斉藤大輝(横浜3年)、矢野功一郎(済美3年)、黒川史陽(智弁和歌山2年)

◇三塁手

北村恵吾(近江3年)、井林泰雅(高岡商2年)、西脇大晴(愛工大名電3年)、金子凌(日大三3年)

◇遊撃手

小園海斗(報徳学園3年)、根尾昂(大阪桐蔭3年)、松田憲之朗(龍谷大平安3年)、奈良間大己(常葉大菊川)、韮澤雄也(花咲徳栄2年)

◇左翼手

宮﨑仁斗(大阪桐蔭3年)、三浦光翔(鳴門3年)、東健太郎(八戸学院光星3年)

◇中堅手

藤原恭大(大阪桐蔭3年)、蛭間拓哉(浦和学院3年)、松本渉(龍谷大平安3年)、万波中正(横浜3年)

◇右翼手

井上朋也(花咲徳栄1年)、大谷拓海(中央学院3年)

 


東都大学野球リーグのベストナイン

2018-05-31 18:49:33 | 2018年大学野球

 東都大学リーグのMVP、ベストナインなどが下記の通り選出されました。ベストナインは混迷した優勝争いを反映するように東洋大、亜細亜大、駒澤大、國學院大、中央大の5校から選出。二塁も中川でなく東洋大戦で活躍した伊藤裕季也(4年)でよかったのでは。そうなっていたら6校からの選出でした。

 上茶谷はベストナインで8票にとどまりました。防御率1位の清水、チームメートでリリーフ役の甲斐野央、亜大の中村稔弥に票が流れたと思われますが、優勝が懸かった亜大戦の3連投、さらに23回戦はいずれも6イニングを投げ、球数7258、被安打21、与四死球10という完璧な内容。防御率2.292位なので満票で報いてあげたかった。捕手は頓宮が5本塁を放って選出されましたが、ディフェンス面まで含めれば長壱成(駒大4年)のほうがよかった。まあ、いろいろ言いましたが、面白いシーズンで楽しませてもらいました。東洋大は611から始まる大学選手権でもうひと踏ん張りですが、他校の選手は秋のシーズンめざして技術の練磨に取り組んでください。

 

◇最高殊勲選手 上茶谷大河(東洋大4年) ①

◇最優秀投手  上茶谷大河        ①

◇首位打者   吉田 叡生(中央大4年) ① 打率.415

◇最優秀防御率 清水  昇(國學院大4年)① 防御率1.75

◇新人賞    川村 啓真(國學院大1年)

◇ベストナイン

投手  上茶谷大河(東洋大4年)  8票 ①

捕手  頓宮 裕真(亜細亜大4年) 9票 ②

一塁手 岡田 耕太(駒澤大4年) 13票 ①

二塁手 中川 圭太(東洋大4年) 10票 ④

三塁手 伊藤 雅人(國學院大3年)11票 ①

遊撃手 小川 龍成(國學院大2年)満票 ①

外野手 竹原 祐太(東洋大4年) 14票 ①

    鎌仲 純平(國學院大3年)13票 ①

    吉田 叡生(中央大4年)  9票 ①

指名打者 該当者なし

※中川は指名打者で1回選出されている


本格派が続出したスポニチ大会

2018-03-21 12:44:47 | 2018年社会人野球

 先日見た社会人野球の全国大会「スポニチ大会」のさまざまな数字をホームページに紹介しました。今大会は例年にくらべストレートの速いピッチャーが多く、140キロ台中盤から150キロを計測するピッチャーが続出。この中で「ドラフト上位候補」と言えるのは齋藤友貴哉(Honda)、生田目翼(日本通運)、吉川峻平(パナソニック)、山下仁(JR西日本)たちで、個人的には邑樂(おおら)雅貴(日立製作所)の押し込むようなストレートに魅了されました。無名ですが、板東湧梧(JR東日本)、岡野祐一郎(東芝)、勝野昌慶(三菱重工名古屋)、與座健人(パナソニック)とともに中位から上位にランクされると思います。

大会の印象では優勝したHondaが投手力、攻撃力、そして打者走者としての走力で他を圧倒。トップ画面のピッチャーのスピードランキングとともに各種ストップウォッチランキングも紹介しているのでお楽しみください。

kosekijunjihomepage.com/


日刊スポーツ「野球の国から 高校野球編」に登場します

2017-12-28 17:50:37 | お知らせ

 日刊スポーツ「野球の国から 高校野球編」に明日29日から3日間、登場します。テーマは、29日が松坂大輔以前の甲子園大会ベストナイン、30日が松坂大輔以後の甲子園大会ベストナイン、31日が甲子園と監督です。それにさきだって、この記事を執筆していただいた金子航さんによる取材後記が日刊スポーツドットコムに掲載されました。沖縄・海邦リーグ、佐賀・鳥栖リーグ(クロスロードIN鳥栖)のことや、秋季神奈川大会で鎌倉学園が横浜高校相手に演じた8回裏の猛攻撃など、バントや非暴力について話したことをうまく拾って書いていただきました。正月元旦からは「野球の国から シリーズⅡ」の監督編がスタートします。第1回に登場するのは和歌山県立箕島高校を春夏連覇に導いた尾藤公さん。今でも忘れられないのは尾藤さんが亡くなる数年前、東京・四谷三丁目の酒場「あぶさん」にご一緒したときのこと。あぶさんの大将・石井和夫さんが店内のモニターに延長17回の熱闘、星稜戦を映し出すと店内のお客さんが一斉に拍手してくれたんです。それまでは放って置いてくれたのに気づいてくれていたんですね。今でも思い出すとウルっときます。

https://www.nikkansports.com/baseball/column/kunikarahs/news/201712270000003.html