小関順二公式ブログ

プロ野球、アマチュア野球、野球史

大阪桐蔭からプロ野球に進んだ各世代の逸材たち

2016-11-26 19:29:09 | 2016年プロ野球

 大阪桐蔭のHPにプロ入りした全卒業生の名前が紹介されている。驚くのは7期生から31期生までの25期の中でプロ選手が不在なのは9、15、25の3期だけ。これは中村順司氏が監督だったPL学園に次ぐ快挙ではないか。

投手=今中慎二、岩田稔、藤浪晋太郎

捕手=森友哉、岡田雅利、江村直也

一塁手=中田翔

二塁手=浅村栄斗

三塁手=中村剛也、

遊撃手=西岡剛

外野手=平田良介

 一軍クラスの外野手が足りずベストナインが作れなかったが十分すぎる陣容。このメンバーを見ると、本格的に強さが安定しだしたのは17期生からだとわかる。もう数年したら簡単にベストナインが作れそうだ。

 

今中 慎二 (4期生・昭和63年度卒) 中日ドラゴンズ
桐山 明佳 (4期生・昭和63年度卒) 日本ハムファイターズ
萩原  誠 (7期生・平成3年度卒) 阪神タイガース
背尾 伊洋 (7期生・平成3年度卒) 近鉄バファローズ
渕脇 芳行 (8期生・平成4年度卒) 近鉄バファローズ
川井 貴志 (10期生・平成6年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
森本  学 (11期生・平成7年度卒) 福岡ダイエーホークス
北川 利之 (12期生・平成8年度卒) 横浜ベイスターズ
谷口 悦司 (13期生・平成9年度卒) 近鉄バファローズ
水田 圭介 (14期生・平成10年度卒) 西武ライオンズ
福井  強 (14期生・平成10年度卒) 西武ライオンズ
桟原 将司 (16期生・平成12年度卒) 阪神タイガース
岩田  稔 (17期生・平成13年度卒) 阪神タイガース
中村 剛也 (17期生・平成13年度卒) 西武ライオンズ
西岡  剛 (18期生・平成14年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
三島 輝史 (19期生・平成15年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
高島  毅 (20期生・平成16年度卒) オリックスバファローズ
辻内 崇伸 (21期生・平成17年度卒) 読売ジャイアンツ
平田 良介 (21期生・平成17年度卒) 中日ドラゴンズ
丸毛 謙一 (22期生・平成18年度卒) 読売ジャイアンツ
中田  翔 (23期生・平成19年度卒) 北海道日本ハムファイターズ
岡田 雅利 (23期生・平成19年度卒) 埼玉西武ライオンズ
浅村 栄斗 (24期生・平成20年度卒) 埼玉西武ライオンズ
江村 直也 (26期生・平成22年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
西田 直斗 (27期生・平成23年度卒) 阪神タイガース
藤浪 晋太郎 (28期生・平成24年度卒) 阪神タイガース
森  友哉 (29期生・平成25年度卒) 埼玉西武ライオンズ
香月 一也 (30期生・平成26年度卒) 千葉ロッテマリーンズ
青柳 昂樹 (31期生・平成27年度卒) 横浜DeNAベイスターズ

侍ジャパンのフリーバッティングで見せた大谷翔平の破格の飛距離

2016-11-09 23:17:14 | 2016年プロ野球

 今日(119)午前中に行われた社会人関東選抜対オランダ代表戦のあと、15時から侍ジャパンの練習が約2時間半、東京ドームで行われた。シートノック、投内連係のあとのフリーバッティングで最多の柵越えを放ったのは中田翔(日本ハム)の12本。以下、鈴木誠矢(広島)8本、坂本勇人(巨人)6本、大谷翔平(日本ハム)、秋山翔吾(西武)各5本、松田宣浩(ソフトバンク)4本と続いた。中田は適度に力が抜け気持ちよさげにバットを振り、鈴木は捕られるかなと思った打球が予想外に伸び、さすがに日本一を争ったチームの中心打者だと納得した。プロ通算ホームラン0本の中島卓也(日本ハム)のライト最前列への柵越えにも驚かされた。その一発が飛び出したのは176分。打とうと思えば打てるんだ。

 中島より衝撃的だったのが大谷のバッティングだ。ドラフト会議の当日、吉村浩・日本ハムGMから「大谷のフリーバッティングは飛距離が凄いですよ。是非見てください」と言われたのでスポーツライターの西尾典文さんを誘って見たのだが、逆方向への打球が伸びる伸びる。内角低めも苦にせず、柔らかいバット操作でライトスタンドにも数発運んだ。バッティングゲージに入る前のティーバッティングではスイングの強さ・速さが中田、筒香嘉智(DeNA)をはっきり凌いでいた。空気を切り裂く音と、打球がネットに突き刺さる音が大げさでなく怖くなるくらい。バッティングに専念していたらどんな成績を残していただろう。人ができないことをやる、という部分ではイチロー(マーリンズ)に匹敵する選手だと思う。


坂本勇人の首位打者にこだわった巨人、三浦大輔の24年連続勝利にこだわったDeNA

2016-09-30 12:08:18 | 2016年プロ野球

 日本ハム優勝の喧騒の陰に隠れるように行われた929の巨人対広島で、打率1位の坂本勇人(.344)が欠場した。打率2位の鈴木誠矢(.337)を7厘差リードしても前日のように6打数1安打だったら打率が.342に下がり、鈴木が24日のように4打数2安打したら.338になり、首位打者が危うくなる、と考えたのだろう。パ・リーグが熾烈な優勝争いを928日まで展開したのに対して、セ・リーグは910、広島が2位巨人に15ゲーム差をつけて独走優勝した。ただでさえ味気ないシーズンが、こういう選手起用によってさらに緊張感を薄めてしまう。

 DeNAの最終ゲーム、929のヤクルト戦も私は首を傾げた。3位が決まっているとはいえチーム成績は6970敗と5割に1勝足りない。5割未満のチームがCSに出場していいのか、という議論が依然として一部にある。もしDeNACSのファーストステージを勝ち上がって広島と対戦することになれば、「5割未満のチームが~」という議論が再び起こり、さらに強い言葉になってラミレス監督や選手たちに向けられる。そして、そういう逆風はプレーに悪影響を及ぼす。どうしてラミレス監督は三浦大輔の「24年連続勝利」にこだわり勝率5割に貪欲にならなかったのか。両リーグ上位チームの終盤の戦い方は1022に開幕する日本シリーズにも影響を及ぼすだろう。もちろん、今年もパ・リーグに有利な風が吹いている。


150キロ超えが5人 都市対抗総括

2016-07-27 10:45:02 | 2016年プロ野球

 高校野球の都道府県大会とかぶっているため注目度が低い都市対抗だが、その内容は極めて高い。投手の球速では5人が150キロ超え。トップの鈴木は速いだけでなく、打者近くでのボールの伸びや、バットを押し返すようなボリュームが田中正義(創価大)クラス。静岡県・磐田東高時代は一部で注目されていたくらいでほとんど無名。こういう選手を育成する能力が社会人は本当に高い。

◇都市対抗/投手148キロ超え

154キロ 鈴木博志(ヤマハ19歳・高校卒新人)右右 18085

152キロ 森脇亮介(セガサミーNTT東日本補強24歳・大学卒2年目)右右 17366

152キロ 奥村政稔(三菱重工長崎西部ガス補強24歳・大学卒2年目)右右 17668

151キロ 森原康平(新日鉄住金広畑日本新薬補強25歳・大学卒3年目)右左 18483

150キロ 柏原史陽(JX-ENEOS東芝補強23歳・大学卒新人)右右 17579

149キロ 山本 淳(日立製作所34歳・元プロ)右右 18780

148キロ 山岡泰輔(東京ガス21歳・高校卒3年目)右左 17065

148キロ 田嶋大樹(JR東日本20歳・高校卒2年目)左左 18275

148キロ 上杉芳貴(トヨタ自動車28歳・大学卒6年目)右右 17975

148キロ 六信慎吾(西濃運輸25歳・大学卒3年目)右右 17881

 


「長嶋茂雄の3」と「千葉茂の3」を永久欠番にして

2016-07-05 18:11:05 | 2016年プロ野球

 ヤクルトが育成選手の由規を支配下登録した。背番号11は昨年空き番だったので復帰を期待していた球団の姿勢がわかる。楽天の18(前田中将大)、広島の18(前前田健太)、オリックスの51(前イチロー)も空き番のまま。功労者への配慮は評価したいが、長く塩漬けにしておくより活躍が期待される選手がつけたほうがいいと私は思う。オリックスなら51を駿太あるいは吉田正尚につけさせることで球団の期待は本人やファンにダイレクトに伝わる。

 巨人は134141634が永久欠番になり、若手の多くは304050番台の重い背番号を背負わされている。橋本到32、岡本和真38、重信慎之介43、立岡宗一郎58はいかにも重い。

 たとえば134141634は「王貞治の1」「長嶋茂雄の3」というように名前とセットにして球団のホームページで顕彰する。永久欠番のないパ・リーグでもオリックスは「イチローの51」、楽天は「田中将大の18」、西武は「稲尾和久の24」という形で顕彰する。巨人の3は長嶋だけでなく千葉茂だってつけていたのである。「千葉茂の3」も顕彰すればいい。阪神の10を藤村富美男しかつけていなかったというのはどう考えてもおかしい。