kosakuの雑念

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やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6巻感想

2013-05-31 23:32:45 | 日記
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。6巻感想(渡航著、2012年)。

文化祭にて奮戦する話である。

高校の文化祭を舞台にしているが、一般の会社(社会)への皮肉が利いていて実にいい。
あと主人公のディレッタンチックなところも。

“ただ一滴の水から、論理学者は大西洋やナイアガラが存在しうることを推論しうる”云々という一説がシャーロックホームズのどっかにあったのを思い出した。
原文はこんな感じだったと思う。
"From a drop of water, a logician could infer the possibility of an Atlantic or a Niagara without having seen or heard of one or the other. “

つまり、どこの世界でも結局は規模の大小だけで、大して違わないということをうまく描いていると思うのだ。
まったく著者はシャーロッキアンなんじゃないかと思う次第だ(意味が違うか?)。
要は、いろいろ経験しなくても頭を使えば分かることはあるのだ。
残念ながら私はビスマルクのいう経験に学ぶ愚者なので、経験するまでいろいろなことが分からなかった。
まあ分かっていたら発狂していたかも知れないが(笑)

舞台は高校の文化祭なのに、自分が昔かかわった東京ビッグサイトや幕張メッセでの展示会やらもっと大規模な国家規模のイベントを何やら思い起こしニヤニヤが止まらなかった。
それにしても結局オオタカって保護する必要なかったのかよととある万博会場を巡るゴタゴタまで思い出してしまった。
まあこれは最近の新聞記事のせいもあるけど。



やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7巻感想

2013-05-24 02:15:41 | 日記
やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。7巻(渡航著、2013年)。

いろいろな経緯がありこのライトノベルを第7巻から第1巻まで逆順に読んでみた。
この第7巻は京都に修学旅行に行く話である

一説によると関東の進学校が京都(と奈良)に修学旅行に行くのは、彼らが後にグローバルな仕事(笑)で活躍する際に日本の観光の定番であるところの京都を知っておくことが大変役に立つという考えがあるだという。
私も高校の修学旅行は京都(と奈良)だったのだが、のちのち外国人に金閣寺(北山鹿苑寺)のことを尋ねられ「あの建物は純金でできている」というウソ知識を披露した記憶しかない(笑)。とはいえ金箔の説明はそれはそれで難しいのだけれど。

それから現実の修学旅行生はなかなかに恐ろしい。

先日目撃した修旅生は2人組で野球のボールとグラブを持ち「いやあ、毎日(キャッチボール)やらないと体がなまっちゃんだよねえ」などと何かに向かってアピールしていた。恐ろしすぎである。

それはともかく、読み進める。
主人公がなかなか面白い修学旅行についてこんなことを言っている(33ページ)。

”俺が思うにだな……、あれは社会生活の模倣なんだよ”
”行きたくもねえ出張に行き、会いたくもねえ上司と顔をあわせなきゃいけない。泊まるとこだって晩飯のメニューだって自分じゃ選べねえ。果ては、見学コースだって誰かとすり合わせて自分の意見押し殺して調整アンド調整だ。”

飲んでいたコーヒーを吹き出すところだった(笑)
近年大きい会社で働くことになった身分としては激しく合意せざるを得ない。
しかし、なるほどこういう物の見方もあるのかと思って、なるべく会社の体育祭やら球技大会やら創立記念パーティーやら、いっちょ参加してみようかという気にはなってくる(たぶん人の行動を分析するのが面白いだけという結果になるとは思うが)。

さて主人公は、とある男子が修学旅行中にとある女子に告白して交際ができるよう助力をしてもらえないかと頼まれるわけだが、最近私が相談されたのなんかは「あの子をどうにかしたいのでどうにかできるよう手伝ってください」などという下衆すぎるもので、現実のほうがラノベよりどうかしていると思った(笑)

主人公は妹から生八つ橋等の土産を頼まれる(98ページ)

生八つ橋と聞いて思い出したことがある。むかしJR西船橋駅構内に生八つ橋を売っている店があって、どうしてかと思えばららぽーとの近くの工場(高瀬町だったかな?)で生八つ橋を製造しているからなのだった。それで京都土産の生八つ橋の製造元を見ると所在地が千葉県船橋市になっていて、ある種の徒労感に陥ったことが忘却の中からよみがえった。


”だが東京駅における総武線快速ホームと京葉線ホームの冷遇されっぷりはやばく、総武線快速はなにこれ石油でも堀に行くの?ってくらい地下に潜るし、京葉線に至っては、これもう東京駅って呼んじゃいけないでしょ……ってくらい離れた位置にある”(100ページ)

正直総武線快速はそこまでとは思わないが、京葉線については、先日利用して記憶も鮮やかなので同意せざるを得ない。最近ではいろいろ追加工事の甲斐もあって京葉線が横風によってストップすることはあまり無いようであるが、前に東京駅近くの職場にいたころ、海浜幕張駅近くの得意先訪問にあたり利用したが、この京葉線ホームまでの長距離行軍に加えて京葉線の海風対策の不足も相まって、「幕張は名古屋より遠い」という名言(迷言)が生まれたほどである。

さらに読み進めると”セクステッド”という単語が現れた(109ページ)
これはいわくつきの単語である。この響きがアレであるということでアレがクインテッドに変更されたのだという。ていうか別の名称を考えれば良くないか?

さらに読み進めると天下一品が千葉県内にはないという情報にぶちあたる(170ページ)
確か習志野駐屯地を南進した、、、というか京成線大久保駅あたりにあったように思ったが、それは過去のことだたと現地住民に電話で問い合わせると教えてくれた。ちなみに東京チカラめしが近くに出来たとも言っていた。

そんなこんなで読み終わって思ったのは、主人公にいいことがあるといいなあという感想というか願望である。
次巻に期待である。