ある時会社で社員が集まってさかんに議論している。
どうしたのかと訪ねると、「この製品を新しく発売するのですが、
これが売れるかどうか検討しているのです」と言う。
そこで私は、「それはさぐるより仕方がないのではないか。
売れるか売れないかを、ある程度議論することは必要だが、
ある程度以上は議論してみてもはじまらない。
あとは"当たってくだけろ"だ。それは買った人に尋ねるより
仕方ないのではないか」と言ったのである。
ある程度考えた後は、勇気を持ってやる。
そういうことが商売だけでなく政治にも、その他のあらゆる
日常生活の分野においても、ときに必要だと思うのである。
※松下幸之助【一日一話】より