「人事を尽くして天命を待つ」ということわざがある。
これは全く至言で、私はいまも自分に時どきその言葉を言い聞かせている。
日常いろいろ面倒な問題が起きる
だから迷いも起きるし、悲観もする、仕事にも力が入らないこともある。
これは人間である以上避けられない。
しかしそのとき私は、自分は是と信じてやっているのだから、あとは天命を待とう、
成果は人に決めてもらおう・・・こういう考え方でやっている。
小さな人間の知恵でいくら考えてみても、どうにもならぬ問題がたくさんありすぎる。
だから迷うのは当たり前である。
そこに私は一つの諦観が必要だと思うのである。
※松下幸之助【一日一話】より