こども芸術大学ブログ

こども芸術大学の活動の様子をお伝えします

瓜生山祭

2009-09-28 12:21:59 | スタッフのつぶやき
11月1日から3日間、
京都造形芸術大学にて学園祭が行われます。

もちろん、こども芸術大学も参加します。
今年は、どのような参加をするか
少しずつ話し合いが始まりそうな予感です。


さて、今回のコメントは完全な宣伝です。
実は私、
学生サークル(大学の学生さんのサークルです)の
「うた部」の顧問をしています。

合唱部ではなく「うた部」
歌うことを楽しみ
人に歌の喜びや感動を伝えるサークルです。

5年前、日本画コースの4回生5人だけで
ほそぼそと活動し、皆が卒業したら廃部か?までいっていた
サークルでしたが
なんと、今では30人近く入部し
京都造形芸術大学の全学科の学生がいて
しかも、半分近く男子部員という
ものすごく活発なサークルになっています。

そして、いよいよ今年は、瓜生山祭にて
ミュージカルをコンサート形式ですることに挑戦!!
内容は「レミゼラブル」です。
名曲揃いです。
5年前のうた部員もOGとして
参加してくれることになりました。

こども芸術大学も始まったばかりの5年前は
11組でした。
それが今では100人近い親子がいます。

活動が広がる楽しさ、
可能性が広がる喜びを
こども芸術大学と、うた部と共に
味わっている毎日です。

学生達は、週3回、頑張って練習しているので
是非聴きに来てください。


(平山聡子)






ちょっと番外

2009-08-26 19:47:19 | スタッフのつぶやき
いや、番外のつもりなどなかったのですが

今日の研修は「農作物の栽培と食」についてでした。
タイトルにひかれ選択して、
これって、絶対こども芸術大学で役にたつや~ん

と意気揚々と鼻息荒く、某大学のやたらとでかい畑に
行ったところ・・・

受講生は、ほぼ50代以上の日焼けした
麦わら帽子と長靴の似合うおじ様達、時々おば様ばかり。
もしや、ここの受講生はその道の専門の方ばかりでは!?

「え~、果樹栽培において、施肥は基肥、追肥、礼肥に分かれており
 皆さん、ご存知の通り、主成分はN、P、Cの3要素ですね・・・」
「剪定には間引き剪定と切り返し剪定がありますよね。
 それぞれの目的ですが・・・」
「人工授粉のやり方ですが、真ん中の3、4、5番目の花を狙います。
 あと、整理落下が起こる原因ですが・・・」

私「・・・・・・・・・・・???」




講義にはまったくついて行けず、しゅーん。

ただ、ほぼ一日中、畑や田んぼでの実践でしたので
学校でできる
水田の作り方とか
堆肥の作り方とか
マルチ(わらで畑を被覆すること)のやり方とか
防虫ネットの張り方とか
得とくしてまいりました。

なんでだか、途中から農家への花嫁修業をしているような
気持ちになってしまいました。

それはともかく、是非、2学期から活かして
いきたいと思います。

(平山 聡子)

気づき④ 自立とは

2009-08-24 16:00:47 | スタッフのつぶやき
地蔵盆お疲れ様でした!!
来てくださった皆様もありがとうございました。
たくさんの人が遊びに来てくださるというのは、何より嬉しいです。

さて、報告が続きます。
障害児を持つ子ども達をテーマにした研修もありました。

障害を持つ子ども達にとっては、「自立する」が
1つの大きな課題だそうです。

もちろん、障害を持つ持たないに関わらず、
「自立する」は全員にとっての課題であるとも言えます。

では、「自立」とは何でしょう。









辞書では「他からの助力を受けずに、存在すること」となっています。
実際、そう言われて育ってきた大人も多いのではないでしょうか。

ですが、今、教育の中で「自立」の意味が変わってきているそうです。

「自立」とは
「必要なときは他からの助けを得ながら、自分らしく生きること」
だそうです。

力を貸して欲しい時には、力を貸してください、と言える力。
これが求められているのだそうです。


余談ですが、私の大好きな漫画に『3月のライオン』
という漫画があります。
幼くして両親を亡くした高校生の天才棋士が、
孤独の中で、生きる目的や将棋を続ける意味を求めながら、
自分と向き合おうとする話です。

でも、本当は彼の周りには温かな人で溢れています。
それに気づかず
『自立して養父を離れ、誰にも迷惑かけない』を目標に将棋をさし、
やがて目標すら見失う彼に
彼の担任の先生が、語る場面があります。

「いいか、大事なことだぞ。

 一人じゃどうにもなくなったら、誰かに頼れ。

 でないと実は、  誰も

 お前にも 頼れないんだ。」



決して一人ではない、ということ。
大人も子どもも、皆が感じられるあたたかな社会。

みんなで目指す基盤は、ここにあります。
どの学校にも、きっとあります。
そして、それを実現させていくのが
通っている子ども達、お母さん達、スタッフや先生・・・
その学校という社会に関わる全員だと思うのです。



(平山 聡子)






気づき③ 学校がめざすもの

2009-08-21 18:47:13 | スタッフのつぶやき
まず今回の研修には
国立公立私立の幼稚園、小学校、中学校、高校、養護学校と
全ての教員が受講するため
大規模な交流が行われました。たくさんの意見交換も行われました。

今回、全ての研修のやり方が
一方的な授業形式ではありませんでした。
お互いの現場での課題を出し合い、話し合う。
必ずしも答えを導き出すことを目的とするのではなく
自己を見つめなおすことを目的の研修でした。


例えば、今回の研修のやり方についての講師の言葉。

「私(先生)に解決策を求めようとしたり、
 注入型の授業があると思わないでください。
 全て、開発主義的な観点から行われています。
(訳:なんか教えてもらえると思ったら大間違いやで、
   自分で考えて学んでいきや。)」

教育問題における考え方については

「課題に直面したとき、それは正解のない問いかもしれません。
 大切なのは、その問いに向き合い続けることなのです。
 つまり、それは自分自身と向き合っているのです。」 
(訳:いろんな問題があると思うけど、全部に答えがあると思ったらあかんで。
   大事なのは、ちゃんとその問題に向き合って考えるちゅうことやで。
   それが、自分と向き合うことにつながるねんで。)

これって、お母さんミーティング?
え?ここは、こども芸術大学ですか?

今の教育の考え方、目指しているものは
こども芸術大学が目指しているものと根本は同じであり、
それぞれの現場の状況に合わせて
方法論が違うのだろうなと感じさせられるのでした。

(平山聡子)

気づき② 味覚の教育

2009-08-21 18:08:29 | スタッフのつぶやき
最近、食育とは少し異なる、味覚教育が学校で意識されているようです。
つまりは「おいしさ」を五感で感じるということ。

当たり前のようですが、なかなか奥が深かったです。
目だけをふさいでも、鼻だけをつまんでも
おいしさは感じない。

嗅覚、触覚、視覚、素材そのもののおいしさ、調理法、
天候、環境、人との会話、感情・・・

例えばできあがりを空想して口の中においさのイメージが広がったり
においを感じたり、包丁や刻む音を感じたり、おもわず会話がはずんだり、
わくわくしたり。

人は体中の全てを使って
「おいしさ」を感じているのです。

そして、それらは芸術的な自由な感覚を生み出すのと
つながっているそうです。

フランスでは、子ども達の美の意識や芸術的感性に危機感を感じ、
芸術教育の一環として味覚教育を取り入れ、
実際に小学校で授業としてやっているそうです。

ベランダの野菜を美しいと感じ、香りを楽しみ、
どんな料理を作ろうかと考え、調理の過程を楽しみ、
会話をしながら食事をいただく。
こども芸術大学では、ごく自然に行われている
日常の光景。
でも、これこそが、今学校で求められている光景でした。

日常の中に大切なものがあると
再確認できた研修でした。

(平山聡子)



気づき① 味覚を考える

2009-08-19 19:04:37 | スタッフのつぶやき
まずは「食」に関する研修から。

ずっと、不思議に思っていることがありました。

こども芸大に時々やって来るお猿!!
なぜ、やつはピーマンだけを
さも「マズイわっ」と言わんばかりに
ちょっとかじって残していくのか。

「野菜も食べやさい」と、説教したい気持ちでいっぱいでした。
しかし、今日分かりました。
食べられなかったのです。

お猿さんの味覚と、人間の味覚はほぼ同じ。
甘味とうま味と塩味は、本能的においしいと感じるそうですが
苦味と酸味は、毒や腐っているものが本来持つもので
危険信号だそうです。

だから、小さい子どもがピーマンやゴーヤ・タマネギなど
苦い野菜を特に嫌うのは
本能的に考えれば当たり前。
「食べられへんねん。」と泣いているのも、
不思議なことではないのですね。

でも味覚は経験で広がっていきます。
小さい時(乳児期から幼児期)に、できるだけ
様々な人による様々な調理法でいただくと、
それだけ「おいしい」と感じる感覚が広がっていくそうです。
食に対する、受け入れの幅が広がるということですね。

こども芸大のキッチンには
たくさんのお母さん達が立ちます。
みんなの中にある、それぞれの「おいしさ」を広げる
とても素敵な場所だったのですね。

(平山聡子)


研修してきました

2009-08-19 18:55:44 | スタッフのつぶやき
いろいろな夏休みを過ごされていると思います。

私は・・・研修、研修、研修!!
何の研修かと言いますと、今年から始まった
文部科学省にによる免許更新制度による研修です。

全国の先生方においては
賛否両論意見があると思いますが、
私個人的には、研修を受けられてよかったと思っています。

先日、スタッフが寺脇研さんとお話したそうですが、
そのときに「(こども芸術大学と)違う世界も知っていますか?」と
きかれたそうです。

他者を知って、自分を知る。
今回の研修は、こども芸術大学で日々行われていることの
意味を再確認できるとてもいい機会になりました。

この場を借りて、少しずつ皆さんとも共有できたらと思います。
少しずつ更新していきます。

(平山聡子)

私事ですが…

2009-08-19 09:18:21 | スタッフのつぶやき
先日、友人の結婚式に招待され、久しぶりに千葉に帰りました。

その時に、久しぶりに会えた友人のY君。

彼は僕の親友であり、そして僕が尊敬する男の1人でもあります。
彼の素晴らしいところは、約束を必ず守るところ。

僕は若い頃、オーストラリアをうろうろしていました。
日本を出る前、多くの友人が「遊びに行くよ」と行ってくれましたが、本当に来てくれたのは彼だけでした。

彼は以前ヨーロッパで武者修行をしていたのですが、友人の結婚式に出る為だけに帰国し、翌日帰っていきました。
その時も約束をしていたから帰ってきたと、当たり前のように言っていました。


僕はそんな彼のことが大好きです。


彼と出逢ったのは、もうかれこれ24年も前のこと。
同じ幼稚園で一緒に育ちました。

子どもたちみんなが大きくなっても、色んな形で繋がっていたら面白いなぁ…と想像を膨らませながら楽しんでいます。

(成澤)

夏の風

2009-08-18 15:29:43 | スタッフのつぶやき
8月6日、8月9日、8月15日・・・


僕自身は戦争を経験した世代ではありませんが
毎年この時期の生暖かい風に吹かれるたびに浮かんでくるのは戦争のイメージです

幼いころから毎年、この時期になるとなんとなく伝わってくる空気感
多くの人が世代を超えて伝えようとしていることが、風に染み込んで感じられるような不思議な感覚です


今年も地蔵盆に、お母さんたちが三線の演奏で参加してくれます

「私たちが経験したわけじゃないから、伝えるのって難しいよね」と話しながら
気持ちをこめて演奏の練習をしているお母さんたち

そのしっとりとした音色を聞いていると、なんだか大切なメッセージが込められているようで思わずじっと聞き入ってしまいます


自分が経験してきたことではなくても、
人から人へと伝わることで受け継がれる大切な想いがあります


三線の音やせみの声にしみこんで
子どもたちの夏の記憶にも大切な思いが伝わっていってくれるように願います







地蔵盆は8月22日にこども芸術大学を会場にして行われます

お母さんの三線以外にも、演奏会や学生さんによる劇、いろんなアート屋台など、手作り企画が盛りだくさんですので
みなさまぜひお越しくださいね (山本一成)

静かな夏休み

2009-07-28 16:37:08 | スタッフのつぶやき
こども芸術大学は今、夏休みです。

夏休み中は、週2回ほど在学生や卒業生のための開放日がありますが、
それ以外はとっても静か。
鳥の声や虫の声の大きさに驚くほどです。

誰もいなくなった広い校舎も、
子どもたちがいなくてちょっと寂しそうな感じです。

そんな校舎を見ていると、あるお母さんの言葉を思い出します。


その日、子どもたちは学外散歩に、お母さんたちもセミナーで外へ出ていて、
校舎にはそのお母さん以外ほとんどいませんでした。
そのときのお母さんの瓜生山日記にこう書いてありました。


「部屋のまん中でそーっと寝てみる。

 不思議だ。
 静かなのに、風の音さえ聞こえてきそうなのに、 
 その風にのって、子どもたちの足音が
 私の中にかすかに響いてくる。
 ああ、ここは子どもたちのすべてがしみついているんだなぁ」


子どもたちから離れ静かな時間を過ごしているときでさえ、子どもたちに
想いを馳せるお母さんの姿がそこにはありました。



そんな事を思い出しながら誰もいなくなった校舎をあらためて眺めたとき、

ああ、ここは元気な子どもたちとそれを見守るお母さんがいてはじめて
こども芸術大学なんだ、と当たり前のことを思い知らされました。

また9月にみんなに会えるのが、今から楽しみです。
(須藤 和裕)