“平和”のために始める66歳からのブログ

年寄りだからと言ってこのまま黙って見過ごしていて良いのか?66歳の男が過去を振り返り今を考えるブログに挑戦!

気になった「SAPIO」5月13日号の記事

2009年04月28日 22時15分33秒 | いま思うこと
 先週水曜日、車内吊り広告を見て「SAPIO」5月13日号の『テレビ「報道番組」は絶滅寸前』と言う記事が気になっていた。昨日珍しく、帰り際に駅の売店でその雑誌を買って読んでみた。サブタイトルは「取材は外注、横行する責任転嫁、加速する政官との癒着。ここにはジャーナリズムのかけらもない」であった。
 私はプロフィールにも書いてあるように、NHKで40年間も仕事をさせて貰ったし、私よりちょっと先輩の民放で同じように40年以上働いていた極めて親しい男も身近にいる。そんな関係で、一般の人々より多少は放送局の内情とか雰囲気を知っているつもりである。しかし、もう卒業して10年近くになり最近は「放送局も大分様子や雰囲気が変わっただろうな」と感じる事もあった。しかし、今回この記事を読んで、唖然としたし、愕然と感じられた。最近のテレビを見ながら、何となく不安というか、大丈夫だろうかと少なからず思っていたいただけに今回の記事の内容は非常なショックであった。
        


 これまでも、テレビやマスコミについて書かれた多くの記事を読ませてもらってきたが、これまではその記事の中に必ず2~3箇所は「ちょっと違うんではないか」とか「無い物ねだりだな」とか「実態は違うよな」と思うようなところが必ず有った。しかし、今回のこの記事は6頁から27頁まで、学者や作家、ジャーナリスト、それにSAPIO編集部が10タイトルにわたって、それぞれの見方で書いているのであるが、そのいずれもが私にとっては極めて説得力のある、さも有らんと思わせるような記事ばかりであった。
 敢えて言えば、唯一「NHKに年間2万7480円の価値があるのか。(中略)バカ高い受信料。10年で42型ハイビジョンテレビ1台より高いのだ」の下りだけは、何とも頂けない気がした。たとえ、えこひいきだと言われようとも・・・。
 どうか皆さんも一度本屋の店頭ででも立ち読みしてみて、率直なご意見を聞かせて頂けたらと思っている。
 卒業して10年もたった今でも、やはりNHK、受信料、言論の自由、民主主義は気になって仕方ない「前期高齢者」なのである。

最新の画像もっと見る

5 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
なんとかせんかい! (カルロス)
2009-04-30 15:12:14
Hasta la victoria siempre!
返信する
坂の上の雲から引用 (読者A)
2009-05-02 22:49:50
たまたま、今、司馬遼太郎の「坂の上の雲」を読んでいます。小林さんの感想と合致するかどうかはわかりませんが、参考までに、ちょっと引用してみます。・・・「日本においては新聞は必ずしも叡智と良心を代表しない。むしろ流行を代表するものであり、新聞は満州における戦勝を野放図に報道し続けて国民を煽っているうちに煽られた国民から逆に煽られるはめになり、日本が無敵であるという悲惨な錯覚をいだくようになった。新聞がつくりあげたこのときのこの気分がのちには太平洋戦争にまで日本を持ち込んでゆくことになり、さらには持ち込んでゆくための原体質をこの新聞報道の中で新聞自身がつくりあげ、しかも新聞は自体の体質変化に少しも気づかなかった」・・・・。日露戦争で日本が奉天会戦で勝利?したあとの戦勝気分を批判したくだりです。SAPIOという雑誌の記者や寄稿者の先生方ががどれほどの方々かは知りませんが、司馬さんに言わせれば、そうした記事を書いている人々に向けてもどんな言葉が投げかけられるか・・・・あまりほめてはもらえそうもないように思えます。

返信する
「坂の上の雲から引用」文に感謝 (「66歳からのブログ」マン)
2009-05-05 12:08:10
読者A様へ
 貴重なご意見に感謝!
戦前、戦中の新聞が戦後、無反省のまま今日に至っている事に対する批判は良く聞きますね。私も同感です。
今回の「SAPIO」の批判記事は、主に現在の放送局に対するものです。戦前の放送局は今のNHKの前身だけでしたね。戦後、公共の電波を使う放送局は、「放送法」で、色々厳しく“良い意味”で制約されているはずでが、それなのに現在の放送は酷すぎると言う批判記事だと私は読みました。
読者Aさんも是非機会がありましたらお読みいただき、ご感想を聞かせて頂ければ嬉しいです。取り急ぎ!
返信する
みんなで渡れば安心という体質 (読者A)
2009-05-05 22:32:20
司馬さんの見解「司馬史観」と言われるそうですが、私も必ずしも全面的に支持というわけではありません。ただ、日本のマスコミは大きな問題について考え方の方向が揃ってしまう癖があると言えないか?伝統なのか国民性によるものかわかりませんが・・・。小さな例で言えば最近起きたある人気タレントが酔っぱらって裸になった事件。各社の報道ぶりを見ていると「報道の競争」が優先されニュースの価値は見る人が考えればいいというような姿勢に見えました。しかし、サラッと扱うのはどの社のデスク・編集責任者もかなり勇気が必要だったのでしょう。読者・視聴者が「見識ある態度」とみてくれるかあるいは逆に「庶民感覚がわかってない」というような受け止め方をするか。己の見識を信じて決定するのはなかなか大変だ思います。このあたり、マスコミは司馬さんの言う「流行を代表するもの」になりやすい環境に置かれている。ただ、最後のところではそれは一放送局とか一新聞社のレベルを超えてむしろ国民のレベルの問題ではないか。というのもマスコミ・報道はいつの時代でもその組織自体が「単独」で生きているものではなく、国民の支持・反応と共鳴しあって生きているものでしょうから。その意味では政治も同じで昨今の政治状況を語るとき「国民はいいのに」「政治家がよくないから」ですまされる話ではない。
ところで、NHKの番組に絞って言及すれば最近放送されたプロジェクトJAPAN制作の「天皇と憲法」など、思い切った番組を作っているのではないかと思います。どのような視点でとらえるか?という前にタブー視してこれまで取り上げられなかった(私が知らないだけかも知れませんが)大テーマを正面から取り上げている。それだけでも大いに評価したい。もちろん、番組に対する反響・意見はいろいろあるでしょう。大いに議論すればいいのではないかと思います。その際、これも日本文化の悪しき伝統かも知れませんが「レッテル張り」のような現象が起こりそうなことが気になります。「○○社は××だ」「あいつは▲▼だ」とかのたぐいです。「地獄に通じる道」を歩いていても「お手々つないでみんなと一緒なら安心だ」というクセが日本人にあることは残念ながら歴史が語っている。あれやこれやとりとめのないことを書いてしまいましたが、「我が愛すべきこの国」の「この状況」を変えてゆく必要は大いにある・・と自省をこめて考えています。
返信する
貴重なご意見に感謝! (66歳からのブログマン)
2009-05-07 01:08:14
読者A様へ

 早速に、大変貴重なご意見を頂き有難うございます。
全く、全面的に読者Aさんの仰る事に大賛成です。
そのうえ、NHKの「天皇と憲法」について評価を頂き、卒業して10年にもなる自分ですが、何とも言えない嬉しい気持ちです。今の元気を無くしているNHKの職員に聞かせてやりたいお言葉です。
それから、マスコミも報道も国民自身も気をつけなければならない悪い癖を持っている点も同感です。しかし、先の私のブログ「憲法記念日」でも書きました通り、なんと言っても今一番「あたらしい憲法のはなし」を読んで貰いたいのは、与野党の全国会議員です。そして、我々一般国民もマスコミで働く人たちも、年に一度ぐらいは小学生対象に書かれたあの「あたらしい憲法のはなし」を読んでおくことが大切ではないかとつくづく思う今日この頃です。
ところで、私が拙いブログを息子の特訓を受けながら書き始めたのは、正に読者Aさんの様なご意見に巡り合いたかった事が一番の希望でした。こんなに早く、こんなに素晴らしいご意見をお寄せいただき望外の喜びです。今後ともよろしくお願いいたします。
2009年5月6日 25時
「66歳からのブログマン」
返信する

コメントを投稿