大同大学-高森裁判 経過ブログ

「ペンネーム使えますか?」
問い合わせただけで契約を解除された高森が、支援者とともに裁判を闘うドキュメンタリー。

すべての闘うものたちへ、『MILK』(ガス・ヴァン・サント監督)を見よ。

2009-04-26 21:53:39 | その他
 私は映画の宣伝で、「同性愛ではない。これは普遍的な愛の物語である」という決まり文句を見るたびに、白々しい気分になる。
 サンフランシスコ市政委員のハーヴェイ・ミルクは同性愛者のために戦い抜き、同性愛者の市民権のために殉職した。普通の会社員だった彼が、パートナーとの関係をよりよいものにするためにサンフランシスコにやってきた。やがて、カメラ店を開くが、ミルクがそこでしいたげられて暮らしている人たちをなんとかしようと政治に目覚めていくにしたがって、そこは街の若者たちのたまり場になり、同性愛者のコミュニティを中心とする商工会を作って活動をはじめていく。市政委員などの公職を求めて何度も立候補するも、どうしても届かない。しかし、ついに市政委員に当選。同性愛者の権利獲得のために東奔西走する。

 監督はガス・ヴァン・サント。『グッドウィル・ハンティング』や『小説家を見つけたら』のようなハリウッド的な佳作を作る一方で、『JERRY』『エレファント』『ラストデイズ』のような一般受けしにくい映画を作ってきた(『エレファント』はカンヌでパルムドールと監督賞を同時受賞した)。自身がカミングアウトした同性愛者で、初期には『マイ・プライベート・アイダホ』のようなゲイ・ムービーも撮っている。
 人物描写が巧みで、実験的な作品と興行向きの作品の両者を行き来しながら撮影し、自身の映画語法を確立してきた。
 『MILK』もハーヴェイ・ミルクを虚飾なく描く。いきなり地下鉄の階段ですれ違った男を口説きだすのだから、今の日本ですら「家族秩序を壊す」と言い出す人も現れそうだ。しかし、彼のチャーミングさ、物腰の柔らかさと機転のよさとあまり両立しそうにない信念の強さを描き出すことで、そんなことが政治家にとって本質的ではないことが分かる。
 ハーヴェイ・ミルクの人物像を、これまでいくつかの実験的な作品で磨き上げてきた映画文法を駆使して描き出していく。ロブ・エプスタインの『ハーヴェイ・ミルク』から引用した当時のドキュメンタリーの8mmフィルムも効果的にさしはさまれる。そのなかで、時代の象徴として時代のうねりの中で走り続けることを余儀なくされる。その中で、苦しみも悲しみも途方もないレベルで起こり続ける。

 権利を求めるということが、これほどの覚悟と痛みを必要とするのか、ということがヒシヒシと伝わってくる。

 その意味で、この映画はある意味では闘う人の普遍的な真理を語っていると思います。同性愛の問題は、黒人よりも女性問題よりも遅れてきた権利運動であったために、同性愛者であるガス・ヴァン・サント監督にとってもリアルな経験として共有されている。ドキュメンタリー映像もある。そのためにリアルな物語として権利獲得のプロセスを描くことができました。その意味で「これは普遍的な物語」にまで昇華されている。

 私は、そこまで厳しい闘いをしているわけではありませんが、それでもやるからには腹を括らないといけないなと思いました。
 権利を獲得するのは楽じゃないな~。単にごり押しでも、理念でもダメ。現実との折り合いをつけながら、少しずつ前進するしかありませんね。

 みなさんも、是非、ご覧になってみてください。

 ご支援いただける方はクリックをお願いします!!
 ↓ ↓
人気ブログランキングへ

オルグキャラバン①(金山コース)

2009-04-26 14:28:23 | オルグ活動記
腹が減っては戦ができぬ、金がなくては裁判できぬ、支援なくては勝てません。

そんなわけで、いま、さまざまな労働組合にご挨拶をしてまわっています。
東海圏非常勤講師組合は新設の弱小組合で金もなければ組織力もない。
ここだけで闘えるようなものではありません。
ですので、1つでも多くの労働組合にご支援をいただいて、闘うしかありません。

先日、愛知県労働組合総連合(愛労連)などが入っているビルにいき、宣伝資材を渡してオルグ要請をしてきました。

私たちの訴えを真摯に聞いて、共感してくれるのは、やはり非正規雇用の問題を扱っている組合の方々でした。

全労連全国一般
では、会社が就業規則を見せてくれないというので、新たに労働組合を作ろうとしている人たちが来て、相談をしているさなかに飛び込みました。非正規の扱いが本当にひどいことを話してくださいました。

JMIUでは、『高学歴ワーキングプア』の話をして、そうした現状と自分たちが抱えている非正規の問題を重ね合わせて応援のお言葉とカンパをいただきました。

ほかにも、いくつかの労働組合を回り、支援を要請しました。
非正規の問題をあまり扱っていない組合は、まだ問題がどこにあるのかが理解できないところもあるようで、こちらとしても説明するための言葉を洗練させていく必要を感じました。

 ご支援いただける方はクリックをお願いします!!
 ↓ ↓
人気ブログランキングへ