『乱れからくり』泡坂妻夫 幻影城 1977
これまで自分が読んだミステリー作品の中からベストワンは、
泡坂妻夫さんの『乱れからくり』です。
海外旅行に向かう途中、隕石が車に直撃して男が死亡します。このような意表をつく発端から始まり、その後五角形の迷路がある「ねじ屋敷」で連続殺人事件が起きます。
からくり人形、迷路と全編からくりづくしですが、それが犯人の(作者の)意図を隠す見事なミスディレクションになっています。
「涸れ井戸」というダイイングメッセージも心憎いです。
誰にも薬瓶に毒を入れる機会はなかったという不可能状況が犯人の特定に繋がる伏線になっているのがよく考えられています。
探偵がさばさばした男勝りの女性でかっこいいですし、その助手の男性が容疑者の美しい未亡人と恋に落ちるのもロマンティックな雰囲気を盛り上げます。
第三の波直前に書かれた本格探偵小説の傑作だと思います。
担当 keita2

これまで自分が読んだミステリー作品の中からベストワンは、
泡坂妻夫さんの『乱れからくり』です。
海外旅行に向かう途中、隕石が車に直撃して男が死亡します。このような意表をつく発端から始まり、その後五角形の迷路がある「ねじ屋敷」で連続殺人事件が起きます。
からくり人形、迷路と全編からくりづくしですが、それが犯人の(作者の)意図を隠す見事なミスディレクションになっています。
「涸れ井戸」というダイイングメッセージも心憎いです。
誰にも薬瓶に毒を入れる機会はなかったという不可能状況が犯人の特定に繋がる伏線になっているのがよく考えられています。
探偵がさばさばした男勝りの女性でかっこいいですし、その助手の男性が容疑者の美しい未亡人と恋に落ちるのもロマンティックな雰囲気を盛り上げます。
第三の波直前に書かれた本格探偵小説の傑作だと思います。
担当 keita2
