ヒマジンの独白録(美術、読書、写真、ときには錯覚)

田舎オジサンの書くブログです。様々な分野で目に付いた事柄を書いていこうと思っています。

ことし初の美術展ー秋田市千秋美術館

2020年02月01日 20時05分12秒 | 美術 アート
ことし初の美術展の観覧です。表題画像の美術展です。学芸員による「ギャラリートーク」が午後2時からあるので、せっかくなのでそれも拝聴してきました。観客の半数は女性、そしてその半数が若い女性です。
秋田千秋美術館は秋田市が運営する公営の施設です。今回の展示はコレクション展なので、展示品のすべてがこの美術館の所蔵品です。その為もあってか、観覧料もお安くなっています。一般は310円、大学生は210円です。こんなに安い美術展なぞ、そんなにあるものではありません。
ここの所蔵品は郷土出身や秋田県に縁のある作家の作品がほとんどです。
会期中に3回のギャラリー・トークがありますが、今日のは秋田蘭画の作品の紹介でした。小田野直武(おだのなおたけ)や佐竹曙山(さたけしょざん)らの秋田蘭画の作品のオンパレードです。ただし、秋田蘭画でも秋田県立近代美術館(横手市)が所蔵する作品はここでは展示されておりません。
秋田蘭画のほかにわたくしが興味をひかれたのは、木村伊兵衛らの写真家の作品です。木村伊兵衛が県展の写真部門の審査員として来県した時にとった県内各地の農民などの写真がありました。それらの写真はモノクロなのですが、今のデジタルカメラで撮ったモノクロ写真に比べると、トーンの出方に柔らかさを感じました。
さて、この美術展は会期が3月8日までなのですが、その間に展示替えがありす。後期の作品も後で見に行くこととしましょう。

 余談ですが美術館とは何でしょうか。美術品を展示する傍ら、美術品の保存や研究活動をする施設だと一般には考えられます。六本木に新国立美術館がありますが、あの施設は本当は「美術館」と名乗ってはいけないのです。なぜならあそこは所蔵する美術品を持っていないのです。ですから正しくは新国立ギャラリーと言うべきです。長く美術館の歴史のある西欧ではミュージアム(美術館)とギャラリー(展示場)とはその役目によりはっきりと区別されているのです。
六本木の新国立美術館は著名な世界的美術家の作品の展覧会を多く開催しています。秋田市千秋美術館は秋田出身の作家を中心とする美術館で、所蔵作品も世界の大家に比べると小品と言えるでしょう。でも「小粒でもピリリとからい」立派な美術館なのです。



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