この本は「名画」に描かれた世界史上での大きなトピックをとり上げたものです。いわば、名画を通して世界史を通観してみようという本なのです。全体は五章からなっています。以下に全章の目次を紹介します。ⅰ. 古代文明と地中海世界の形成Ⅱ. ヨーロッパ世界の形成とイスラム勢力の拡大Ⅲ. 近代ヨーロッパの夜明けと絶対主義Ⅳ. 国民主義の発展と国民国家の形成Ⅴ. 帝国主義の台頭このような構 . . . 本文を読む
いま手もとに『日本美術史の近代とその外部』という書籍があります。これは教科書として発行されたものです。この本の前書きで著者の稲賀繁美氏は次のように言っている。長くなるが引用しよう。『この教科書は、「日本」を画定することに疑問を呈し、「美術史」という枠組みをも解体しようとする試みである。さらに「近代」という時代定義も、同様に括弧に括り、問い直さねばならなくなる。めざすところは、知識の整理ではなく、そ . . . 本文を読む