🌸🌸扉の向こうに🌸🌸

扉の向こうにあるものは・・・

2013年11月03日 21時25分47秒 | 花の神話と伝説
別 名 「風聴草」「メザマシ草」「ネザメ草」

  


 花言葉 「片恨み」
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・稲(いね)科。
・学名 Miscanthus sacchariflorus
   Miscanthus : ススキ属
   sacchariflorus :サトウキビ属の花の
 Miscanthus(ミスカンサス)は、ギリシャ語の
 「mischos(小花の柄)+ anthos(花)」が語源。
 
名前の由来
・風になびく姿が霊魂を招き寄せるように見えることから、「おぐ(招)」が「おぎ(荻)」に転訛したものといわ れております。
 漢字の「荻」は漢名からきております。

別名名前の由来
 古人は荻に吹く秋風の音をよく観察しておりました。よって荻の別名を「風聴草」といわれ ておりました。
荻というのは風に敏感です。秋風にたなびきます、 ひゅぅ~ひゅぅ~という音がします。
 別名「メザマシ草」「ネザメ草」ともいわれておりました。 その音のために昔の人は眠りか ら覚めたのでしょ うか  (花の家)より

特徴
・草丈は1~2.5m程で、河川敷などの湿地に群落を作る身近な多年草。
・日本全国や朝鮮半島、中国大陸に分布しております。
・葉は40~80㎝と長く、幅は1~3cm程度であり、中央脈がはっきりしている。

 花期は9~10月
 穂は25~40cm程であり、小穂が多数互生しております 。
 茎は硬くて節を持ち、つやがあります。

・ススキに良く似ておりますが、オギは地下茎で広がるために、株になりません。
 ススキが生えることのできる乾燥した場所には生育しません、
 ヨシ(葦)よりは乾燥した場所を好む。
 穂はススキよりも毛が長くて白く、柔らかい。

・かつては茅葺の屋根の材料として広く用いられておりました。
 
・種子でも繁殖しますが、群落の拡大は地下茎で行いますので、土壌は粘土質から砂質であることが必要で、礫 を多く含む河原では生育しません。

・洪水などの増水には耐えることができますが、地下部が長期にわたって水没するような場所にも生育できません。したがって、広い群落を形成する場所は、中流の下部から下流の上部までの範囲であり、通常水位から高 い高水敷などです。下流の感潮域では、ヨシ群落よりも高い場所に生育します。

・茎は堅く、ササの幹のようであり、簡単には引きちぎることができません。
 葉の幅も広く、花穂もより大型であり、もちろん草丈も高くなります。
オギは洪水によって倒匐しても、節から新たな地上茎を発達させて回復することができます。

・オギ群落が発達している場所は、増水時にも緩やかに水位が上下するような立地であり、濁流が流れるような 場所ではありません。増水時には砂やシルトなどが群落内に堆積するのが普通であり、倒れた茎から新芽を出 すことができる能力は、このような堆積環境によく適応しております。ススキも河原には生育は可能ですが、草丈と堆積・埋没に対する適応能力ではオギに負けております。しかしながら、オギは刈り取りには弱く、地 上部を年1回刈り取られると、数年で急激に勢力が弱くなってしまいます。この点ではススキに負けておりま す。したがって、刈り取りが行われるとススキが優勢となり、放置されるとオギが優勢となるのです。

・オギは漢字で書くと「荻」であり、荻野・荻原などの地名や名字でお馴染みです。昔は洪積平野などに広く生 育していたようですが、水田や畑地として開墾されてしまったものと思われます。オギ群落の発達している場 所は、土壌が砂質から砂質粘土であり、根菜類の栽培にはもってこいの土壌です。最近は放棄水田などに群生 しているのを見かけることも多くなりました。本来はこのような時折冠水するような低湿地に広く群落を形成 していたに違いありません。

印象とまとめ

・自然生態園を流れる小川の辺りに生えているオギ(荻)の穂が、逆光で「キラキラ」とても美しく輝いておりま す。
余りのにも眩しいので俯き加減に歩いていると、後方からカワラヒワ(河原鶸)の鳴き声がしたのにで、振り返  ると先ほどのオギ(荻)の穂に止まって穂をついばんでいたそうです。

・水の中では生えず、沼や水の流れの悪い溝、湿った池の堤防、 荒れ地、公園、河川敷など多くの場所で、群生 しているのを見かけることができます。

・一見、ススキ(薄)のようにも見えるが1ツ1ツの種子につく毛の数が多いので、全体としてススキ(薄)より穂 が白く毛深く見える。また、開花時期の9月~10月ころに、地下茎が地面に露出するので区別がつきやすく なります。
・地下茎は長く地中を這い、フシ(節)から茎(稈)を1本つける。草丈は1~2.5m前後もあります。
・葉は幅が1~3cmの線のような形をしており、長さは40~80cm。
・花が咲くころになりますと、下の部分の葉は抜け落ちて、葉のついていたフシ(節)がよく見えます。
・開花時期は9月~10月ごろ、茎の頂きの長さ25~40cmの大きなアブラナ(油菜)のような花軸に多くの 花がつき、花柄が、下の花ほど長く、上の花にいくにしたがって短くなって、各花が平らになって並んで咲く 花のつく散房花序をつけます。
・小穂は長い柄のものと短い柄のものがセットになって基の部分の毛は長く、軟らかで銀色を帯びます。穀物の ような先端の細かい毛の芒はないのが普通。
 ススキ(薄)と姿がよく似ております、株にならないことと、茎の基の部分にフシ(節)があること、穂の毛が長 く軟らかいので、ススキ(薄)よりもしっとりとしてシルクのように見えること、芒がないことなどが区別点と なります。
※ススキとオギの違い(簡略)
どちらも背の高くなる草だが、ススキは野原や林の中、空き地、道ばたなどにふつうに生えてるが、 オギは湿 ったところに多く生えます。ススキは大きな株を作りますがオギは茎1本1本が別々に立ちます。
小穂の先に「のぎ」があるのはススキ、ないのはオギ。
葉で手が切れるのがススキ、切れないのが荻

オギ(荻)を詠んだ万葉集の歌
「神風の 伊勢の浜荻 折り伏せて 旅寝やすらむ 荒き浜辺に」 
   万葉集 碁檀越(ごのだんをち)浜荻 =  浜辺に生える荻

「葦邊なる 荻の葉さやぎ 秋風の 咲き來るなへに 雁鳴き渡る」 万葉集

「妹なろが 使ふ川津の ささら荻 あしと人言 語りよらしも」 
万葉集 詠み人知らず



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