銀の匙かげん

後味よい 究極ハッピーエンドをめざす
これまで観た好みの映画のことなど 
ぼちぼちと 備忘メモとして

アンソニー・ミンゲラの世界

2009-05-27 | 映画


朗読者「愛を読むひと」や「ナイン」の公開を待ってる今、アンソニー・ミンゲラが故人であるのはとても残念。
人を見つめる視点とその繊細さ、温かいユーモアと独特なバランス感覚。惹き付けられる世界です。ミンゲラとは、時代を同じくしているせいか、安心してみていられた。
近頃では、関ってたものが「これもなの?」と驚くほど話題のものばかりが残っていて、これからも楽しませてくれる才人なのです。

初めてしっかりと認知したのは「リプリー」。
原作が同じでも「太陽がいっぱい」とは別物という出来で、アメリカとフランス、音楽もジャズを小道具にしたりと、違う味わいをみせてくれている。
リメイク?ものが前のものを超えるのは滅多にないので、エッ誰これ!状態。
ジュード・ロウとともに、私の中に刻み込まれたのです。
 
「太陽がいっぱい」をDVDで改めて観た。なんて完成度の高い映画だったのでしょう。あの当時はドロン派ではなかったが、今はやはり美形がいい。時間の流れで発見できる楽しみもあるようだ。

リプリーでは同性愛的な傾向を強く出してるが、私的には、本家での(時代もあるが)隠した表現のほうが、秘かな楽しみがあった。
モーリス・ロネとアラン・ドロン 、美形な二人ですから・・・
まあマット・デイモンが相手だから、必要だったかもね。

ジュード・ロウと組んだ「こわれゆく世界の中で」は、いろんなテーマが絡んだ内容で、特に移民の話が核となり、辛くても希望あるラストで、見ごたえがありました。ミンゲラ自身の経験も反映されてるようで。ジュリエットビノシュ、ロビンライトとの共演もうれしい。

「イングリッシュ・ペインシェント」は、コリン・ファースお目当てで、レイフ・ファインズに魅入ってしまった。
どうしても、イギリスの俳優に目がいってしまうのはなぜだ?ダニエル・デイ=ルイス ジェラルド・バトラー ヒュー・ダンシー・・・・まだまだ

他にも、最高の恋人 アイリス つぐない コールドマウンテン フィクサーなどなど もう一度観たくなるものばかりです。