切れ切れ爺さんの徒然撮影&日記

主に寺院や神社等を中心に、文化財の撮影と紹介。
時に世の中の不条理への思いを発言していく。

《GO TOキャンペーンは何もかも不公平。こんな愚策、誰が作ったんや》

2020-10-12 22:27:00 | 社会




 ゴーツーキャンペーンが始まり、まずゴーツートラベル。そしてゴーツイート。後まだゴーツーイベントとかなんとかあるらしい。総額約17000億円近い国税が使われる!目的はコロナ禍による様々な企業や飲食店等を、お客さんを呼ぶことによって収入が激減しているものを保証しようと言うものらしい。

 報道の中身によるとはっきり言ってよくわからん。しかもゴーツートラベルで個人で予約する場合とネットで予約する場合で扱いに大きな差があるし、個人では保証されないケースもいろいろあるらしい。50%がどうのこうのとか、30%がどうのこうのとかいろいろ言ってるが、この際にゴートゥートラベルを利用して普段なかなか行けない所へ行く。なかなか泊まることができない豪華ホテルの部屋を予約するなんてことをやってるらしい。もちろん全額が保証されるのではなく、それぞれのケースに基づいてパーセンテージが決まり、またあくまでもゴートゥートラベルに協賛している旅行代理業者のネットを通しての申し込みになるとの事。旅行会社はもちろんあれこれたくさんあるが、聞いた話によると最大手のJTBが前年度実績から、一定大きな利益を上げており、政府から配分されるゴーツートラベル用の資金もずば抜けていると言う。

 しかもネットを通すのだから、ネットの使い方がよくわからない人々にとってみれば何をどうしていいのかわからない。お年寄りや身体障害者等、利用しようにもかなり大きなハンディがあるのは間違いない。私など基礎疾患があり、なおかつ癌の手術をした後今現在も服薬治療中だ。そう簡単にゴートゥートラベルでどこどこへ行こうなんて形にはなりにくい。



 それでも私が払っている税金は、健康的で元気な若者や中年ファミリーたちが全部使っていく。どう考えたって「不公平」としか言いようがない。そして不公平と言えば、コロナ発生人数が多い東京都はゴーツーキャンペーンになかなか参加できず、他の自治体に比べて大幅遅れでゴートゥートラベルが始まった。そのことに対して、なんで東京だけが外されるのか、不公平じゃないか、なんて言っている。まったく冗談じゃない。少し位遅れようが何しようが、これからいい目できるではないか。

 私なんか同時に高齢者でもある。ネットにはそこそこ詳しく申し込もうと思えば特にハードルはない。でも実際問題としてはなかなか行くことができないのが実態。しかもこのキャンペーンで得するのは明らかに大手の旅行代理業者であり、大手のホテルチェーンが中心となるだろう。そりゃそうだ。ネットで申し込むためにサイトのページを開いて、どうしても前のほうに出てくる旅行内容と後のほうに回されている旅行内容との大きな差がある。無論これは旅行代理業者に、そのホテル等があるいは旅館が、まず登録しているのかいないのかで大きく違うし、仮に登録していても、いくら払っているのかで差をつけられる。人のごくごく普通の心理としては、このようなサイトを開いてどれがいいかなと選択するときに、やはり上位に来てるものをお得感があっていいね、と言うことで選ぶ傾向は強いだろう。つまりはっきり言って、中堅あるいは弱小宿泊施設はいくら登録していても客が来ない、と言う事態にならざるを得ない。結論から言うと登録している旅行代理業者も大手が、より実際の宿泊施設も大手チェーンが有利。弱小は不利とならざるを得ない。

 要するに大手を助けるためのキャンペーンに過ぎない。しかも東京を加えたと言うことでコロナ拡大の心配も指摘される。これからインフルエンザの時期。単なるクラスターだけで済むのかどうか、

ことと次第によってはパンデミックも政府としては当然考えているはずだろう。本当はどうかわからないが。

 そしてゴートゥーイート。要するに飲食店舗を助けようと言うキャンペーンだ。これも見事に複雑な仕組みとなっていて、私なんぞ読んでみても非常にわかりにくい。やはり基本はネットで予約する。その予約にも様々な条件がある。飲食店の比較サイトは同時に予約サイトも兼ねており、比較的多くのサイトがある。当然これも以前から大手のサイトがよく見られており、予約する際にも当然有利となる。そしてそのサイトで予約してもらおうと思えばお金払って、そのサイト業者に登録してもらわないとだめだ。これも大手の飲食チェーン店とか有名店等はお金たくさん払って、検索すると当然上位に来るような仕組みになっている。登録しているものの、そんなにお金が出せないサイトは、遥かかなり下のほうに出てくる。大概の人はそこまで見ない。つまり登録してても何の役にも立たないのが現状だ。そういうこともあって、個人経営の小さな飲食店では最初から登録さえしていないところが多いと言う。つまり登録していることによって払うお金のことを考えると、客数減少の中で採算が全く取れない状況になると言うのだ。



 おまけにニュースで話題になってるように、ゴートゥーイートによる錬金術の話。どこかの卑劣な奴が考えて、食べに行くことによって逆に大きなポイントをもらって得すると言う話だ。政府は慌てて新たな処置を講ずると言う。つまりこのようなことも含めて、ゴーツーイート自体が全く不公平な仕組みなのだ。先にも書いた通り、私自身は癌の手術をしている。食道の下部と胃の上部を切り取っているので、いちどに食べられる量が例えばカップめん1杯分がせいぜい。つまり飲食店に入っても豪華な焼き肉や20003000円すると言うものは最初から食べることができない。食べてもほんの1部。後は全部残すしかない。これも国民の高齢者や障害者を含む弱者にとってみれば、予約自体が極めてハードルが高い。

 はっきり言ってこんな私でも税金だけはガッポリ取られるというか、日本全国でゴーツーキャンペーンを利用しない人の方が圧倒的に多いだろう。しないと言うよりもできない人も多いのだ。そこからも税金をガッポリとって、元気で時間のある若者や、少し富裕な中間層のファミリーたちが安い金額で楽しく良い思いをする。そもそもが不公平愚策としか言いようがない。こんなことよりもコロナ問題で全国の医療従事者はゴートゥーキャンペーンどころではない。寝る間も惜しんでへとへとになりながら働いており、にもかかわらず一般国民からコロナに感染してるかもしれないと誹謗中傷を浴びせられる。そーゆー連中がゴーツーキャンペーンを満喫している。

 17000億円なんて言うお金をこんな形でしか使えないと言う発想そのものの貧しさ。これが日本政府の劣化具合を端的に表している。医療従事者や東北大震災、熊本大震災あるいは台風災害による被災者の救済にもっとお金をかけても良いんではないか。そして旅行業者や交通会社、飲食業者には別の形で補助金を支給すべきだろう。とにかく現場ではゴーツートラベルも大手のJRや航空会社、有名ホテルやチェーンホテルが大半を吸い上げていく。イートも同様。大手の紹介サイトが利益を吸い上げ、そこから紹介を受けた大手のホテル、旅館だけが得をして零細なところは倒産しかないというのが実態となる。

 ニュースで毎日のようにこうした件は報道されており、見るたびにはらわたが煮えくり返る。そもそも不公平。こんな事態になることへの想像力すらない、劣化した官僚や官邸筋もお笑い種と言っても良いんではないかと思う。

 とにかくゴーツーキャンペーンに参加できなかった人には、何らかの保証をしろと言いたい。まぁそんな気もないだろうが、この国は。


 (画像は他HPよりお借りいたしました。)
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする