きらせん

仙台のきらめき










東北大学公共政策大学院准教授
佐分利 応貴

 「白桃ピーチパフェ」

2007-08-26 22:21:46 | Weblog
  見事な作品である。

  中国産の白桃を使い、個別急速冷凍技術で鮮度を維持した(溶けてぐちゃぐちゃしない)ピーチパフェ。山形の桃でないのが残念(山形産だとこの値段=295円では無理)だが、ミニストップの企画力をまざまざと見せつける一品である。すごいぞ、ミニストップ。(※イオングループ)

  コンビニの企画商品はさまざまだが、その浸透力はすばらしいものがある。
  有名店のカップ麺しかり。コンビニで商品化されればものすごい広告料を払ったに等しいPR効果がある。だが、そこまで行くのは簡単でない。地域振興、地域の名産品をPRするのは、通常は

 ①物産展や東京のアンテナショップ。

 そこから出世すると、

 ②デパートでの取り扱い
 ③スーパーでの取り扱い

 となる。スーパーはロット(数量)が多く、鮮度が求められるので、中小企業にとって参入障壁は高い。設備投資をしてラインを増やして増産体制をつくっても、売れなければあっさり切られてしまう。D-0(ディイゼロ:製造日で入荷)が求められるので深夜0時過ぎに製造したり。これが雪印の食中毒事件を生んだりした。

 九州のドレッシング・メーカー「ピエトロ」は、手作りのこだわりで25年、今でも人の手作業でタマネギを切ってチェックし、全国市場に展開した。一個でも悪いタマネギがあるとドレッシング全体の味が変わってしまうからだ。
 新潟の「柿の種」で有名な亀田製菓は創業50周年、売上高は600億円を超える。
 いずれも地方初で成功した企業である。

 では、東北では? 全国区のスーパーで扱われている商品はあるだろうか?

 … そういえば「白い恋人」は「白い変人」と昔からからかわれていたが、冗談じゃなくなってきたなぁ。