恩師宅にて焼香。
岐阜県多治見市には、かつて山本塾という有名進学塾があった。
塾長は山本壽(ひさし)先生。元海軍航空隊の筋金入り。
体罰(木刀を逆に持ち柄のところでおしりをひっぱたく、通称「ケツっぺた」)や、生徒をあだ名で呼ぶ(でかい子はジャンボ、ウソをつく子はサギ山、など)今では許されないだろう教育スタイルで、小学6年の生徒を対象に一年間の詰め込み教育を行っていた。漢字、ことわざ、故事成語、つるかめ算、惑星の運行、日本の山や川・国定公園名など、ここで詰め込まれた知識は一生役に立つものだった。
毎日夕方6時から9時。送り迎えする親も大変である。遠く電車で何十分もかけて通ってくる生徒もいた。
この塾から、数多の人材が、名古屋の進学中学校へ、そして大学へ、世界へと飛び立っていった。自分がいまあるのも、山本先生のおかげといっても過言ではない。「他人へいたわり」は小6時の担任だった水野克彦先生から、「自分への厳しさ」は山本先生から教えていただいた。先生の厳しさの中には、生徒への期待と愛があった。
人は独りでは生きられない。
人は自分のためだけにはがんばれない。
自分のためと、自分に期待をしてくれる人のためにがんばるのである。
その自分に期待をしてくれた山本先生は既になく、祖母も今年亡くなった。
そして義弟をも。
そんな中でも「人生捨てたもんじゃない」と思える出来事もあった。
誰も聞いてくれないスピーチは辛い。
でも、そこでたった独りでも、こっちを見てうなずいてくれる人がいれば、自分は話すことができる。
既に余生ともいえるこの人生だが、
まだ自分に期待をしてくれる人のため、
そして、誰かに期待をするため、声を発する人の最初の聴衆となるため、
もうしばらく歩き続けようと思う。
駅前のイルミネーションがきれいだというが、どう見ても仙台の光のページェントの勝ち。しかもこっち(仙台)は市民の企画だし。
「仕事は想像力だ」と一年生の時、尊敬するM先輩から教わった。
「この先何が起こるのか、会議では何が必要なのか、誰がどんな動きをするのか、全部頭の中で想像して、それにあらかじめ対処しておかないとダメだ」と。
要するに事前に効果的なシミュレーションができるかどうかだということ。
ガキの頃からシミュレーション・ゲームは得意だったが、現実のシミュレーションは全くダメだった。(恋愛はゲームすらやったことがない。)
現実がダメ → ヴァーチャルな世界へ逃避 というわけで、久しぶりに新たなゲーム「Age of Empire Ⅱ」を購入。といっても、もう10年前のゲーム。文明を育てていくのだが、社会センスを高める教材としては「シムシティ」の方が上のような。以前も紹介したが、公共政策の学生は「シムシティ」は必須科目である。(たぶん。)
一度始めるとたいてい徹夜で手が痺れて動かなくなるまでやる。
やはりサルである。来年は子年だし控えねば。
実家の岐阜へ里帰り。
途中、中央自動車道で信州を通る。
信州は北海道の次ぎに大好きな土地で、
中学・高校の時には何度となく信州に旅行に行った。
山岳部だったので北アルプスや中央アルプスにも登ったが、
一番好きなのは小諸。
島崎藤村と、小山田いくと、たがみよしひさのゆかりの土地である。
(小山田いくとたがみよしひさは兄弟)
千曲川旅情の歌
小諸なる古城のほとり 雲白く遊子(ゆうし)悲しむ
緑なすはこべは萌えず 若草も籍(し)くによしなし
しろがねの衾(ふすま)の岡辺(おかべ) 日に溶けて淡雪流る
あたゝかき光はあれど 野に満つる香(かおり)も知らず
浅くのみ春は霞みて 麦の色わずかに青し
旅人の群はいくつか 畠中の道を急ぎぬ
暮行けば浅間も見えず 歌哀し佐久の草笛
千曲川いざよう波の 岸近き宿にのぼりつ
濁(にご)り酒濁れる飲みて 草枕しばし慰む
昨日またかくてありけり 今日もまたかくてありなむ
この命なにをあくせく 明日をのみ思ひわづらふ
いくたびか栄枯の夢の 消え残る谷に下りて
河波のいざよふ見れば 砂まじり水巻き帰る
鳴呼古城なにをか語り 岸の波なにをか答ふ
過し世を静かに思へ 百年もきのふのごとし
中学時代から大好きだった「千曲川旅情の歌」。私生活ではいろいろあった藤村だが、この詩を書いただけで死んだとしても、後世の人々の心を慰めるに十分な偉業だと思う。
「木曽路はすべて山の中である」と言ったのも藤村だが、
暮れゆけば木曽駒ヶ岳も見えなかった。残念。
今日は「塩竃活性化チーム」が塩竃女子校の学生メンバーとの初会合。
うまく話はすすんだだろうか。
1月15日(火)、16日(水)の両日、生協で「食料安保を考える」メニューが提供されることになった。いわゆる農水省で示している「もし海外からの輸入がストップしたら3食はこうなる」メニューを、実際に朝食、昼食、夕食として各限定30食出すことになるそうだ(川内第一食堂らしい)。
食料安保チームの動きは早く、東北農政局に話をつけ16日に担当者が現地視察に来るうえ、宮城県庁からは後援名義を取り付け済み。16日には昼食時にマスコミも取材に来るそう。生協の栄養士さんから栄養価に関するコメントももらえるそうだ。いやはやたいしたもの。しかも「先生にもマスコミの取材の対応をしていただきたい」と上の出番まで作るなど、役人並みの気の配り方である。(役人の世界では、ちゃんと上の出番をつくれる人間が出世する。)
ちゃんとした広報活動は年明けから開始するそうだが、彼らの活動を機に、一人でも多くの学生が日本の「食」について考えてくれることを期待したい。
メニューの基である農水省のデータはこちら。
http://www.maff.go.jp/j/zyukyu/anpo/pdf/p8.pdf
… しかし「食料自給率40%」というけど、石油があれば今のままでも国民一人あたり 2010kcal は確保できるんだよな。むしろ足りないのはタンパク質やビタミン類(脂質は今が多すぎる)。メニューを見てもらえればわかるが、毎日イモばかりになるが、ビタミンをサプリで補充すれば(サプリは備蓄可能)、むしろ今より健康的な食生活になるかもしれない。少なくとも肥満とかコレステロールとかメタボとかとは無縁な感じ。まぁ栄養面での評価についての栄養士の方の見解が楽しみである。
ともあれ、食料安保のために米を守れってのは、休耕田がやまほどあるなかではあまり説得力がない。ではどうする?
こちらの方は、法学部の自主ゼミの「公共政策研究会農業ワークショップチーム」の最終報告(2008年2月)にも期待しよう。
某省の秘書課(人事課)にて、人事担当の企画官と面談。
ひととおり今やっている仕事について聞かれたあと、企画官から。
「考えられるオプションは3つだな。
1.もう1年留任する。
2.キミが来年夏に帰任して、後任もいかない。
3.キミが来年夏に帰任して、後任がいく。」
「はぁ。(そりゃそうだ)」
「で、キミは留任を希望するの?」
キター!!
ここでの回答はもちろんYESだろう。
だが、ここは秘書課。「人事はヒトゴト」と言われるように、こちらの希望を述べても全く関係のない世界である。行きたい部署を述べると、ふつうは全く逆の部署に回される。家族と「今度エジプトとかいいよね(ただし旅行で)」と話していたら、翌朝「エジプト赴任どうだね」と聞かれるという、エシュロンも真っ青の恐るべき情報網をもつところである。
(ちなみに、希望と全く異なる配属先に回されるのは、マネジメント人材育成の基本だと知ったのは、入省して10年目のことだった。リーダーシップは自分の得意とする分野の経験を積むことで、マネジメント能力は自分の苦手とする分野の経験を積むことで向上する。「行きたい部署に配属する」のは、一見社員に優しいようで、かえって視野の狭い人材を作り本人のためにもならない。)
… となると、答は。
「そうですね、もちろん留任は希望しますが、先生方の中には“実務家教員は新陳代謝を良くしないと”とお考えの方もいますので。」
「誰が留任を決めるの。」
「教授会です。」
「特に残ってほしいとは言われてないんだな。」
「そうですね。」
あっちゃー ヘタこいた。。。
現時点で別に誰からも残ってくれとは言われていないから。
(学生から残ってくれと言われたことはあるけど)
ウソでも残留を切望されてますとか言えば良かったかな。
ま、でもすぐにばれるか。
あれだけ人望のあったC先生も残留できないんだから、
(引き留め工作なかったんだから)
こりゃどうやらムリっぽい。
よくて3.ヘタすりゃ2.で後任こないかも。
院長以下、中枢メンバーに秘書課に後任の派遣を強く要請してもらうしかない。
こればっかりは当事者は責任能力ないですから。
院長、後任派遣要請、なにとぞよろしくお願いいたします。
… おまけに、“できるヤツ”と思われると来年すぐ戻ってこいと言われるかもしれないので、質問に適当に答えていたら、“ただのアホ”と思われてしまった。
ヘタこいた。。。
RIETI主催による North California 大学の Aldrich 教授のセミナー「How Social Networks Affect Entrepreneurial Team Formation and Search」に出席。Aldrich 教授はベンチャーネットワーク論の権威である。
ネットワーク論は、社会学の一つのブームでもある。
特に計量社会学では、「密度(density:組織の成員数とネットワークの数の比率)」、「パス長(Path Distance:個々の成員が何本の線を経由して相互に到達できるか)、「多重送信性(ある人間関係が複数の問題処理を行っているか)」というモデルを用い、ネットワークの数値化を試みている。
Aldrich 教授に日本のベンチャーネットワーク創成について政府ができることは何か聞いたところ、商工会議所や大学の同窓会など、既存のネットワーク連携機関を支援するのが最も効率的とのこと。確かにそのとおりだろう。問題は「何を目標に」「どうやって支援するか」の方法論が確立していないことだ。
その後、西澤先生らとの懇談会。先生方から出た意見としては、
・ 年金の運用成績が悪すぎる。年20%で運用しろ、その代わりそれ以上のリターンが出たら個人報酬にする、などの条件でファンドマネージャーを複数採用して運用すれば、細かい年間問題なんて吹っ飛ぶぐらいの収益がある。
(注:18年度実績は85兆円の運用でリターンは4.75%。)
・ インキュベーションマネージャー(地域のベンチャー支援をする担当者)のパフォーマンス評価が必要。今のままでは地域イノベーションは進まない。
・ SAPPOROバレーは、日本版のシリコンバレーとしてもてはやされ、実際にある程度の成功をみたはずだが(ハドソンなどを輩出)、その後失速した。その原因は何かを突き止める必要がある。地方におけるイノベーション・産業クラスターを進める上で、札幌の蹉跌の事例研究は非常に重要である。
・ 仙台は100万都市としての観光政策が弱すぎる。看板の英語表記、英語のしゃべれるタクシー運転手など、アジアの客を呼び込むためにやらなければいけない課題は山ほどある。
ちなみに、同日、所属する社会人勉強会の忘年会に参加して得た情報以下のとおり。内容未確認なるも参考まで。
・ 富裕層の節税対策が弱い。日本の金持ちは今どんどんシンガポールなどに移住している。村上ファンドの村上さんもシンガポールに移る準備中に捕まった。主要銀行のシンガポール支店は、今どんどんジャパンデスクの人間を増やしている。
・ サブプライム問題は深刻だが、某社はFRB関係者からの情報で夏のウチに手を引いた。
・ 消費者金融はこれからボロボロになる。それは、上限金利が下がったためではなく、これまで分断されていた顧客情報が銀行と消費者金融で開示・共有されるようになったため。それでいい顧客は銀行から借りられ、銀行から借りられない客だけが消費者金融にいく構図になる。となると当然焦げ付き率も高くなり、全く儲からなくなる。
肝心な情報は Face to Face なのはネット社会になっても同じ。
ネットワーク社会とネット社会とを混合してはならない。
煙突のない我が家にもサンタさんは来たらしい。
しっかし、美月の「カラービーズ」はともかく、たっくんの「ケロロのプラモデル5種類」ってのはさすがに欲張りすぎだろ? しかも新型「MkⅡ」(マークツー)という指定付き。ったく店にないから通販探しまくって買ったけど、親の苦労も考えろよな。…あ、プレゼントを用意するのはサンタさんか。
※ケロロ
最近たっくんがはまっているマンガ&アニメ「ケロロ軍曹」(吉崎観音:作)
なぜか一番人気のないクルル曹長(写真右)が好きらしい。
しっかしさぁ、何でサンタさんはプレゼント持ってくるの??
クリスマスってキリストの生誕祝いでしょーが。プレゼントって関係ないじゃん。
バレンタインデーがチョコ屋の陰謀なのと同じで、クリスマスはおもちゃ屋の陰謀なんじゃないの??
… と思い、wiki で調べてみたらこのとおり。
「4世紀頃の東ローマ帝国小アジアの司教(主教)、キリスト教の教父聖ニコラウスの伝説が起源である。
ある日ニコラウスは、貧しさのあまり、三人の娘を嫁がせることの出来ない家の存在を知った。ニコラウスは真夜中にその家を訪れ、屋根の上にある煙突から金貨を投げ入れる。このとき暖炉には靴下が下げられていたため、金貨は靴下の中に入っていたという。この金貨のおかげで娘の身売りを避けられた」という逸話が残されている。靴下の中にプレゼントを入れる風習も、ここから来ている。その後、1822年にニューヨークの神学者クレメント・クラーク・ムーアが病身の子供のために作った詩「聖ニコラウスの訪問」がきっかけとなり、このサンタクロース物語は全米中に広まった。
また、ニコラウスは学問の守護聖人として崇められており、アリウス異端と戦った偉大な教父でもあった。教会では聖人として列聖されているため、「聖(セント)・ニコラウス」という呼称が使われる。これをオランダ語にすると「シンタクラース」である。オランダでは14世紀頃から聖ニコラウスの命日の12月6日を「シンタクラース祭」として祝う慣習があった。その後、17世紀アメリカに植民したオランダ人が「サンタクロース」と伝え、サンタクロースの語源になったようだ。
正教会系の国では、サンタクロースは厳密に「奇蹟者」の称号をもつ聖人たる聖ニコラオス(聖ニコライ)であり、聖ニコラオスの祝日は12月6日である(聖名祝日の項目を参照)。子供たちがこの日に枕元に靴下を吊るしておくと、翌朝に入っているのはお菓子である。クリスマスである12月25日は聖体礼儀に行く日で、プレゼントはない。また、ユリウス暦を採用している正教会(ロシア正教会など)のクリスマスは、現行の暦に換算すると1月7日である(現在、ユリウス暦とグレゴリオ暦の間には13日の差がある)。」
なるほど。エジプトのコプト派キリスト教はユリウス歴だけど、クリスマスは毎年新年1月7日だった。
そうそう、フィンランドには市内観光をしていてストックホルム行きの船に乗り遅れた苦い思い出が… でもなんでサンタさんはフィンランドなんだ??
おまけ
ケロロのCDに載っていた寒いギャグ。
「こんなサンタさんはいやだ。プレゼントを3つの中から選ばせるサンタさん。」
「何それ?」
「三択ロース」
「…」
小学生用のひっかけクイズ
「カンタって10回言ってみて」
「いいよ。カンタ、カンタ、カンタ、カンタ、カンタ、カンタ、カンタ、カンタ、カンタ、カンタ。」
「トナカイに乗っているのは?」
「サンタ」
「ブー。サンタの乗っているのはソリ。トナカイには誰も乗っていないよ。」
ちなみに会場のおうちはものすごいイルミネーション。
庭にも鹿やら何やらのイルミネーションが。
なぜかみんなサンタの帽子。
イヴといえば、名作「イヴの総て」(All about Eve)。幼心(?)にショックを受けた記憶がある。田舎から出てきたイヴが、ブロードウェイの大女優マーゴの付き人となり、やがてマーゴを陥れ自分が大女優になっていく話。人間の汚い部分を赤裸々に描く。若者にはこういう映画も必要だろう。人生きれい事ばかりではない。
若者は必ず大人に裏切られる。「こころ」の先生が言っているように。
人生に、社会に、大人に、恋人に、勝手に理想像を押しつけて、勝手に失望するのは身勝手である。
塩竃のクリスマスイベントへ。
商店街のまちづくりボランティアの方達が企画したもので今年で4年目。
毎年、大漁旗でクリスマスツリーを作るらしい。
それがこちら。
出店のアラ汁もいただきました。これで100円。安すぎ。
贅沢に魚が紅白で使われていて豪華。で塩味がうっまーっ。
天気はあいにくの小雨だったが、ぜひ来年も続けてほしい。
ただし、漫然と続けるのではなく、何か毎年少しずつ人々の輪が広がるような工夫が必要。「地域活性化の渦巻き理論」によれば、最初は少しの人が真ん中でぐるぐる回っているだけでも、それがだんだんと周りの人に影響を与え、そのうちおけ一杯の渦巻きができる。わずかな力でも、続けることで全体が動くようになる。イベントはその渦を広げるきっかけ・舞台にすぎない。
このイベントで広がった輪の一つが、東北文化学園大学のチームによるシャッターオープンイベント。商店街の空き店舗を使って、1日だけアトリエをオープンするという企画である。住環境デザイン学科の山本教授の門下生が準備した。
山本先生曰く、「塩竃市は、4km四方の土地に主な居住区が納まるコンパクトな街で、その狭い域内にJRの駅が4つもあるのは非常に珍しいこと。人口密度も仙台より高く東北一である。にもかかわらず、駅前の商店街は次々とシャッターが閉まっている。」
シャッターオープンイベントは、そういうシャッター商店街に小さな渦をおこそうという試み。たった1日開けるだけにも、地権者との調整や、内装の点検など大変な苦労がある。来場者やスタッフのためのトイレも確保しなければならない(空き店舗なので水道契約していない)。
ちょうどいい物件が。
中には仙台のアーティスト近江谷さんの絵が。
中のオブジェ。蜂の巣状に穴の空いた皿の上に砂を上からかけて作るもの。
会場で作るので、2度と同じ形はできない。
ちなみに、絵を描いた近江谷さんは、東北大片平キャンパスの近くの画廊喫茶 PICNICA でも働いているそうだ。この PICNICA、初心者のための美術教室もやったりするらしい。すっげー。さすが仙台の厚み。こういう「生活の彩り」を深める産業が生きている(生きていける)環境っていいなぁ。
加美町もそうだけど、合唱もあり、ピアノやフルートの教室あり、絵画教室有り、習字や考古学など、実にさまざまな活動がある。自分の趣味をのばせる、ともに語れる、そんな生活空間が実は身近にあるのだ。仙台にも実にいろいろなカルチャースクールがある。学生のHさんはアルゼンチンタンゴを習うらしいし。
ところで大漁旗。これも今はほとんど作られない。作る職人もいなくなっているそうな。(塩竃の旗は気仙沼の職人が作ったらしい。)
現在300ぐらいの旗が塩竃市に保存されているそうだが、こうした大漁旗も地域でさまざまなデザインがあるらしい。
こちらは女性の裸体が描いてあるめずらしい大漁旗。四国のデザインらしい。
(海の女神は嫉妬深いので女っ気はたしか厳禁)
教育的配慮からかちゃんと隠れています。
せっかくだから日本中で集まって大漁旗コンテストやればいいのに。
1回だけでも大きくやって有名になれば、コアなファンがつくかも。
毎年やるのは大変なので、4年に1回ぐらいで。
新作の旗のお披露目会と、漁船を使った競技でもやれば、TV局がつくんじゃない?
今回も商工観光課の阿部さんには大変お世話になりました。
そして「塩竃で暮らす」ブログ http://shiogamalife.da-te.jp/ のTさん、メイドカフェの制服、似合ってましたよ~。
大学本部肝いりで始まったこのコース、今年で3年目。
名前のとおり実践的な英語会話能力を鍛えるべく、ネイティブの講師(神田外語学院)に仙台丸善のバックアップという充実メニュー。これがタダなんだから取らなきゃそんでしょ。(来年からは規模を拡大して学生にも一部負担を求めるらしい。)
今日はその最終発表会。
全学対象なので、理系の話、文学部の話など盛りだくさん。一人質疑を含めて10分だが、興味のアンテナが延びるには十分。特に天文学の話が面白かった。(元素の中で鉄が一番安定していて、鉄より軽い元素は核融合等で重くなり、鉄より重い元素は崩壊して鉄で落ち着くのだそうな。へぇ~ そうなんだ。)
コースは毎週土曜日、計10回という集中的なものなので、受講そのものでどれだけ能力が伸びたかは計測が難しいが、今回課せられた英語のプレゼンテーションは非常にいい機会になるだろう。「経産ゼミ」学生も2人発表した。2人ともすっばらしい内容で、大きな拍手をもらっていた。教師として鼻高々である。(←おまえの力じゃないって)
このコースを今後どうするかについて、休憩時間に副学長ほか関係者のメンバーと雑談。それを横で作業しながらじっと聞いていた丸善の若いお兄さんが気になって、後で声をかけた。
「お疲れさまです。担当されていてどうですか。」
「そうですねぇ… やはり今後どうしていくかは難しいところですね。」
「副学長も言っていましたけど、手を挙げてここに来る学生はいい、問題は裾野をどうやってあげるかですよね。何かいい手はないものでしょうか。」
「東北大生の場合、英語のコミュニケーション以前に、日本語のコミュニケーションの問題もありますしね。」
……!!!
そうであった。岡目八目(おかめはちもく)というが、冷静に横で見ている人の視点は鋭い。関係者が「こんなインセンティブを」「集中講義はどうなのか」「少し学生にも負担させるべき」と侃々諤々やっていても、物事の本質をぜんぜん見えてない。
Mさん、慧眼です。さすが丸善。社員優秀だわ。
となると、プラクティカル日本語コミュニケーション講座から始めますか?