『黒狗』の小屋

毎週、(金)に特撮作品の感想、(日)に漫画の感想を書いてます。

三大特撮感想(2023/4/16分)

2023-04-21 20:14:19 | 日記

ウルトラマンニュージェネレーションスターズ

第7話「絆を乗せた艦~オペレーションドラゴン~」は、マナカケンゴがウルトラマンとしても、人間としても一皮剝けるストーリーでした。『ウルトラマントリガー』は、どの話も観る者の心を揺さぶってくるものばかりですが、この回が一番、と推すファンも結構、多いんじゃないでしょうか?

手に入れたエタニティコアのエネルギーは凄まじく、それをケンゴは自分の意思でコントロールが出来ていなかった。ウルトラマンリブットが駆けつけてくれなかったら、間違いなく、ディアボロに敗れていたでしょうね。戦い、と言うより、エタニティコアの力を強引に使おうとした反動で、ズタボロのケンゴに助けの手を差し出すリブットは、本当に好青年って感じですね。

人間態でも、リブットの相手の力をいなし、流し、捌き、自分の攻撃に上乗せする戦闘スタイルは変わらず。まぁ、人間時とウルトラマン時で、戦い方が違ったら、それこそ、違和感バリバリですけど。ケンゴも、それなりに特訓をして、人並み以上の格闘センスを得ているけど、力を扱えない焦燥感から動きが乱雑になっており、リブットに呆気なく、強さの差を見せつけられてしまう。

自分の背負う重い宿命に悩むケンゴ、最悪の未来を想像してしまって体が竦んでしまうユナ、そんな二人が自分を見つめ直せるよう、リブットが用意したトレーニングメニュー、それが、ダンス。正確に言えば、エクササイズか? 何故に、ダンス、とケンゴたちは狼狽えていましたが、実際のとこ、人間と舞の関係は深いんじゃないでしょうか。いつだって、人間は神に祈る際、舞を奉納してきた訳ですし。古今東西、今も盛んであるダンスにも、踊り手の願いや信念が籠められています。であるならば、自分に何が必要なのか、を己との対話で知るには、心を空っぽに出来るダンスは最適なのでしょう。

リブットのおかげで、自分はウルトラマンでもあり、人間でもある、そんな当たり前のことを自覚できたケンゴ。誰かの笑顔を守るために戦う、自分はひとりぼっちじゃない、それに気付けたことで、ケンゴはついに、エタニティコアのエネルギーの荒ぶりを鎮め、その力を自分の強さに変えて、タルタロスを仲間と共に撃退する事が出来ました。人間が成長するチャンスってのは、やっぱり、窮地の時なんですね。

 

王様戦隊キングオージャー

第7話「神の怒り」では、ギラとヤンマの絆がグッと強まり、同時に、ヒメノが人間としても、女王としても成長したストーリーに、ますます、この『王様戦隊キングオージャー』が好きになりましたね。

ゴッドスコーピオン、ギラに協力してくれるのかな、と思っていたら、まさか、いきなり、キングオージャーゼロへ毒針をぶちこみましたね。ただ、これは、何かに操られている感じではなく、ゴッドスコーピオンの意思で攻撃していました。何故、攻撃したのか、それは、ゴッドカブトを救いたかったからでした。いや、まさか、ゴッドスコーピオンが、ゴッドカブトにホの字とは・・・予想外過ぎて、微笑ましいわ。しかも、ゴッドカブトの方は、ゴッドスコーピオンからの好意に、てんで気付いていない感じでしたね。

理由はどうあれ、ゴッドスコーピオンの毒で、シュゴッドたちはまるで動けぬ状況。巨大な敵が出現したら、マヂでヤバいので、早々に毒を解き、動けるようにしなきゃいけない。行動を起こしたのは、シュゴッドを機械と見ているからこそ、自分達のテクノロジー技術でフリーズ状態を解除できる、と息巻くヤンマらンコソパの技術者勢、対するは、シュゴッドを命持つモノとして見ているからこそ、自分達の医療技術で回復させられる、と意気込むヒメノたちイシャバーナの医療陣。トップの二人が反目している事もあって、どっちが先にシュゴッドを動ける状態に出来るか、で勝負が始まってしまう始末。良い大人かつ王様が何をしてんだか。

何やら、切羽詰まっている雰囲気を、ヒメノから感じ取っていたヤンマ。ヒメノが、ゴッドスコーピオンにこうも執着している理由には、医者としても王としても尊敬する両親の死が絡んでいた。かつて、イシャバーナは、セミっぽい風体のシュゴッドに襲われ、大混乱に陥った。負傷者を必死に治療していたヒメノの父母だけど、謎の男によって、毒殺されてしまっていた。だからこそ、ヒメノは「神の怒り」は人によって齎された人災であり、父母の命を奪った毒がサソリのモノに酷似していたゆえに、ゴッドスコーピオンに恨みを向けていた。だが、あくまで、シュゴッドは機械だ、と考えているヤンマはシュゴッドそのものは悪くなく、それを悪用する人間に罪がある、と断じる。自分の両親を知らぬヤンマが抱える悲しみに触れ、ヒメノの気持ちはわずかに変化し、ゴッドスコーピオンと心を交える。

ヤンマの熱い気持ちに触れ、何でも自分一人で解決しようとしていた自分の浅慮さを反省したギラ。やっぱり、この二人、良い感じにバディっぽさが出て来てますね。ンコソパの技術者とイシャバーナの医療陣が共闘した結果、シュゴッド達も動けるようになり、キングオージャーも復活。ゴッドスコーピオンとも合体できて、グンダジームも瞬殺。ヤンマとヒメノ、二人と絆が強まったギラだけど、今度は、シュゴッダムの兵士らに子供達が人質に取られてしまう。リタ様が怒りを露わにするギラに告げたのは、ラクレスが決闘裁判を望んでいる旨。思っていた以上に早く、兄弟対決か・・・ラクレスは、本当に外道なのか、それとも、ギラを守るために悪王を演じているのか、その辺りでファンは議論しているけど、私個人としちゃ、安易に感心し、追加戦士にはならんでほしい。もう、ここまで、クズムーブをかましているんだったら、とことん、ギラたちと敵対して欲しいトコだ。

 

仮面ライダーギーツ

31話「慟哭Ⅶ:天国と地獄ゲーム♡」・・・・・・思った以上に、話の展開が、ヘヴィーすぎる。子供たちだけじゃなく、大人のファンの半分くらいも、下手すりゃ、置き去りにされかねん。だが、そういう、容赦のなさ、嫌いじゃないぜ。

ついに、ジャマトグランプリも佳境。とことん、他者を不幸のどん底に突き落としたいベロバは、「天国と地獄ゲーム」を開催。単純に言えば、色選びだな、これは。運動能力や知略、また、連携はほぼ関係なく、とことん、運で結果が決まってしまう。地面に設置されたのは、カラフルな円。民衆らは、どれか一つ、好きな色の円を選んで、そこに立つ。時間が来ると、邪悪な女神が一つの色を選ぶ。それが正解か、と思いきや、その色を選んでしまった者は、高所から落とされてしまうのである。ある意味、ジャマトグランプリ最後のゲームに相応しい、無慈悲な内容。

ギーツとタイクーンが、どうにか、落ちかけた人を救って、そのターンは終了するが、ベロバは自分達が勝つ為に、最も邪魔となる英寿を、とことん、精神的に揺さぶってくる。自分の母と再会したい、それだけが望みである英寿の願いを上手く使ってきやがる。ベロバの謎めいた言葉で、自分の母親と創世の女神は関係しているのでは、と勘付いた英寿。まぁ、ベロバは勘の良い英寿なら気付く、と読んでいたからこそ、あんな言い方をしたんだろうな。ベロバの思惑に、英寿も気付いていたけど、母に会いたい彼はあえて、策に乗る。

英寿は、現代人と未来人の血、両方が流れていた。けれど、生きる時間が異なる者では、本来、子が出来ない。けれど、愛する人との間に子を望んだ英寿の母は、創世の女神の力で、それを実現させた。彼女は、自分の幸せを望んだ。決して、それは悪じゃない。誰だって、幸せになりたい、と望むものなんだから。けれど、その幸せは、他人の幸せを犠牲にして成立してしまっていた。その事実が、これまで必死に戦ってきた英寿の心に動揺と葛藤を広げる。

事実を知った景和は、英寿に罪はない、と解かっていながらも、両親を失った悲しみから、つい、彼へ怒りをぶつけてしまう。仮面ライダーとして、全員を救おうとするタイクーンだけど、怒りの権化と化しているバッファは強く、しかも、誰かを犠牲にして自分だけが助かろうとする人間のエゴを目の当たりにしてしまう。そして、穴から落とされた景和は、無力感に苛まれながら、消滅してしまう・・・また一人、仮面ライダーを消した道長は、英寿との決着を望む。揺るがぬ道長と、揺れてしまっている英寿、この戦い、どちらが生き残るんだろうか。ダンクルオステウスジャマトも、不穏な動きをし始めたし、ますます、この戦いから目を離せんな。


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