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押したくても押せない人生のスイッチ

Feeling Heart

2006-08-30 23:13:37 | ウェブログ
東鳩の時代って良かったよね・・・と思うキミキズです。

えっと今日は、木葉シリーズ未来編~ちょっと嬉しい未来へ~『ほのかに香る あの日の坂道』をお送りします。ではどうぞ

ユサユサ

「うわっ、木葉やめろっ!ワインは普通に・・・」

ユサユサ

「おきてっ」

ユサユサ

「おきてっ!」

「ん・・・ん、木葉?」

目の前には制服姿の美少女がユサユサと俺を揺らしながら起こしていた

「ん・・・今日は休む・・・」
「え!ちょっと!そんな簡単に休んじゃダメだよっ!」
「いや、今日は古典の宿題やってないから・・・」
「古典の宿題なんてまだないよ」
「うーん・・・木葉の宿題じゃなく俺のが・・・」
「もしかして、寝ぼけてる?」
「俺は寝起きは・・・いいぞ・・・」
「じゃあ質問です」
「・・・なに・・・」
「あなたの好きな人は・・・」
「ん・・・なんでそんなこと・・・」
「あたしのこと好き?」
「・・・・ああ」
「きゃっ♪あたしったら大胆♪それじゃ・・・あなたはいくつ?」
「ああ・・・17・・・」
「はぁっ・・・やっぱり・・・おきてっ!」
パシンッ!
「うおあっ!!」

「いてっ!木葉っ!!・・・じゃない?」
「はぁっ・・・娘と妻を間違えないでよお父さん・・・」

この女の子は、ほのか。何を隠そう俺と木葉の娘だ。

小さい頃から幼なじみだった俺とほのか。高校生になってワイン事件(木葉がワインと気付かずにワイン飲んで口移しされた事件)とかいろいろあって、気付いたら付き合っていた。(でも「え、昔から付き合ってたんじゃないの?」と言われるほど端からみるといつもと変わらなかったらしい)
あれから俺たちは白雪大学に入り、気付いたら双方の親公認(というか両親たちは小さい頃から俺たちが結婚すると思っていたらしい)で白雪で同棲をしていた。
単位も木葉が毎日起こしてくれたおかげでとれた。授業もさぼらなかった(木葉と同じ授業は・・・)そして、俺たちは学生のうちに結婚した。
そして俺や木葉は就職し、やがて、ほのかが生まれた。
木葉はほのかが生まれて中学生になるまでは専業主婦をやっていたが今は、お料理教室を開いている。

「今日からあたしも鈴音台の生徒。晴れ舞台なんだからお父さんも来てよね」

そう、今日は鈴音台高校の入学式だ。あれから俺たちは歳を取った。今年で39歳。

「よし、それじゃあ乗ってくれ」
「ううん、今日は電車で行くの」
「ん?電車で?なんで?ま、でもほのかがそういうなら。それじゃ俺は・・・」

ぐいーーーーっ!

「み・ん・なで電車でいくの!」
「はぁっ、○○はいくつになってもダメなんだから」

どうやら俺と木葉も電車で行かなきゃいけないようだった。

そして俺たちは代わり映えしない木葉山の街並を眺めつつ駅へ向かう。ちなみに家は同じ木葉山だが親と同居はしていなく、新しく建てた。昔からあまり金を浪費しなかったことと木葉の家計のやりくりがうまかったおかげでなんとか8千万の家を買うことができた。実家に比べると庭は半分以下だが気に入っている。え?なんで親と同居しなかったかだって?だって新婚さんと言えばメイド服とか、スク水エプロ(自主規制)ができなくなっちゃうじゃん!俺と木葉の新婚生活の甘さといったらもう日曜は一日中ワインくちうつ(自主規制)

そして俺たちは鈴音台へと向かった。

「うわ、久しぶりだな」
「鈴中の卒業式に来たばっかりじゃない・・・」
「ま、そうなんだけどさ」

俺や木葉が通っていた頃はまだ大きくなかった桜も大きくなり、鈴音台から鈴音台高校までの道は今では桜通りと呼ばれるまでになった。

「わーっ、桜が綺麗だね」
「そうだな」


これからほのかはこの高校で、どんな出会いをするんだろう。代々比較的大人しい
人が多い鈴音台で悪い虫がつく事はないと思うが・・・ってああ、俺も娘の恋人のことを考えるような歳になってしまったんだなぁ。

俺「木葉、高校時代はいろいろあったな」
木葉「本当ね。誰かさんを毎日起こしたり大変だったわ」
ほのか「ふふっ、本当に仲良かったんだね」
俺「特に凄かったのは、木葉がシャンパンと間違えてワイン飲んでワインを口移・・・」
木葉「あーーーっ!あーーーっ!ちょっとなんてこというのよ!」
ほのか「ワインを口移・・・し?」
俺「あっ・・・やば」
ほのか「わ・・・お母さんすご・・・」
木葉「うーーーっ・・・○○のばかっ!知らないっ!」
俺「わ、悪いっ!」
ほのか「はぁっ、もう2人ともいつまでも恋人気分抜けないんだから・・・ふふっ」
俺「そりゃ、当たり前だよ。だって、木葉は永遠に俺の恋人なんだから」
ほのか「わ、お父さんも大胆♪」
木葉「うーーーっ・・・」

木葉は少女のように照れて黙り込んでしまった。もう40手前だというのに20代で通りそうなほど若々しく、そしてかわいい。

いつもふざけあってた木葉(というかふざけてたのは俺)
いつだって俺のことを真剣に考えてくれた木葉。
いつだって俺の傍にいてくれた木葉。
俺はこの世界に生まれてきたことを感謝する。
この国の、この街の、この丘の上で俺と木葉が出会えたことを。


いきていく



【○○ ほのか(○○ ほのか)○○は俺の名字。決して人の上に立つ目立つ人間にならなくていい。まっすぐと優しく、気品のある、ほのかに香る(匂いの強い花のように決して強烈な印象を残さないが、かすかに優しい香りのする清楚さと気品を感じられる花のように)女性になってほしい。そして純粋でほのかな気持ち(父親としては男への恋心とは言いたくない)を大事にしてほしいとの願いから。母の名前「Konoha(このは)」を並び替えると「Honoka(ほのか)」になる。趣味は編み物、料理。特技はピアノ、チェロ、歌を歌うこと。身長は162cm 体重は秘密。スリーサイズはお父さんそんなことは知りませんし教えません。ちなみに俺の下の名前と木葉の下の名前にちなんだ柚葉(ゆずは)柚香(ゆずか)も名前の候補にあった】