妄想とブログ更新に一日のうちかなりの時間を費やしているキミキズです。
では、最近1日1人のペースで新キャラができつつある木葉シリーズの時間です。(いつも書き方が適当ですみません。でも、きちんと小説風の文章にするのは時間と労力がかかるのでやりません・・・)
本日登場するのは、
明るく元気なハーフキャラ
鷹條エリー(たかじょう えりー)
です!どうぞ!
キーンコーンカーンコーン・・・
「あ~疲れた・・・さて、今日はまっすぐ帰るか」
「○○~(下の名前)」
「ん?」
「○○~」
「あ、エリー」
この明るい声の主は鷹條エリー。ちなみにエリーは日本人とドイツ人のハーフ。鈴音台小からの友達で、気さくなやつだ。
「新作のウインナーができたんだけど○○食べにこない?」
「え!マジ!絶対いく!」
「あはは、言うと思った!それじゃ木葉とかも誘ってさっそく行きましょ!」
「おう!それじゃ木葉も行くぞ!」
そして木葉や、なぜか木葉絡みでエリーと仲の良かった桜を電話で呼んでエリーの家に行くことになった。
エリーの家はウインナーやソーセージといった類のものの販売やドイツ料理のレストランをやっている。エリーの家のウインナーは絶品で、小学生の時にエリーのお弁当のウインナーを一口食べて以来、うちの家ではウインナー、ハム、ソーセージといった類のものは全てエリーの家で買うようにしている。
エリー「ただいまー」
エリー父「おかえりー、っておっ○○くんに、木葉ちゃんや桜ちゃんも、いらっしゃい」
俺「こんにちはー」
木葉「こんにちは」
桜「こんにちは!おじゃましまーす♪」
そして俺たちは本日休業のレストランの席へ移動した。
そして、皿に沢山のウインナーが乗せられた。
俺「おお!」
木葉「おいしそう♪」
桜「うわー♪ご馳走だ♪」
エリー母「うふふっ、今回のは力作よ。食べてみて♪」
俺たち「いただきまーす♪」
父「ああ、この幸せそうな顔を見ると、あの頃を思い出すなー」
母「そうね・・・」
彼(エリーの父親)は、大学生の頃西ベルリンに留学していた。前々から壁の反対側の社会が気になっていた彼は、壁を越えて東ベルリンに行き(日本人は手続きさえすれば東ドイツ国内にも行くことが許されていたし、滞在することもできた。)そこで一人の少女と出会った。それがエリーの母親だった。
2人はお互いに惹かれあい、いつしか定期的に会うようになり
「日曜、ウンターデンリンデンで」
それが、いつしか彼と彼女の合言葉になっていた。
(ウンターデンリンデンは東ベルリンの有名な通り。)
彼は西ベルリンに滞在し、西ベルリンの大学に通っていたが、頼みに頼み込んで滞在場所、大学を東ベルリンに変更した。(日本人の東ベルリン留学は可能だった)エーファ(Eva・エリーの母親)と会う時間も増えた。
だが、そこでの生活は日本で育った彼にはショックなものだった。街をゆくのはトラバントという壊れそうなおもちゃみたいな車。そして街中にはためく赤旗に政治体制を称えるポスター。前に進むことを諦めたようなどんよりとした雰囲気。
だがそんな中でも彼は幸せだった、エーファと過ごす時間が増えたのだから。
ある時、彼はエーファに「今日はどこに行きたい?」と聞いた。
「壁の向こう側に行ってみたい」
それは叶えることのできない願いだった。
そして、いつしか滞在期間も終わりに近づいてきた。
その段階になって気付いたこと、知ったことがあった。一つは、
エーファが秘密警察に目をつけられていること
もう一つは、
彼女は若くして両親を亡くしていること
彼は自分のせいで秘密警察に嗅ぎ付けられていると分かっていながら、何も言わないでくれたエーファに感謝した。それと同時に、エーファをこんな世界に置いていてはいけないと思った。
ただでさえ停滞した閉鎖的な社会、その上秘密警察に目をつけられたエーファの将来は・・・暗い。
「エーファ、西へ行こう」
「えっ!何を言ってるの。そんなの無理よ」
「この国が変わらなければ、この国と、君に未来はない」
「でも、私はこの社会から出ることは許されないのよ」
「ああ・・だから、亡命しかない」
「ぼ、亡命!?そんなの無理よ。壁を越えようとして何人が殺されたか・・・」
「・・・」
「やっぱり・・・無理よ・・・」
「今は・・・無理だ。だが、必ず俺が方法を見つけるから。もう少し、待ってくれ。」
(今回は中略)
そして彼は無事エーファさんを西ベルリンに亡命させることに成功した。そして、大学を卒業し、再びベルリンに戻ってきた彼とエーファは結婚した。そして、エリーが生まれた。そして、「永遠に越えられないもの」の例えとして使われていたベルリンの壁が・・・崩壊した。
そして鷹條一家は日本に引っ越した。そして今に至る。
父「世の中がどこもこんな風になってくれたらいいのにな」
母「本当ね・・・」
そして今日もまた日が沈んでゆく。幸せと希望に満ちた光を乗せて。
生きていく
以下は用語なので気になる人だけどぞ。
【鷹條 エリー(たかじょうえりー・Takajo Elly)西ベルリン市ティーアガルテン区(旧ベルリンイギリス占領地区)出身。日本人の父とドイツ人(旧東ドイツ)の母を持ち、5歳の頃日本に来る。日本語とドイツ語は堪能で、英語もそれなりに話すことが出来る。】
【ウンター・デン・リンデン(Unter den linden)ブランデンブルク門(旧ベルリンの壁のそば)から続く旧東ベルリン地区にある並木通り。森鴎外の小説にも書かれている。】
【ドイツ民主共和国(通称東ドイツ・Deutsche Demokratische Republik)旧ソ連の衛星国であり社会主義国。1990年に崩壊しドイツ連邦共和国(通称西ドイツ・Bundesrepublik Deutschland)に吸収された。旧東側諸国なので西側(日本や英米仏など)に行くことはできず、ベルリンの壁は東ドイツ国民や東側陣営の国民を西側諸国(西ベルリン)に逃がさないようにする為の壁だった。国家体制に反発するものは容赦なく冷遇、逮捕などが行われ、言論の自由は無いに等しかった。】
【西ベルリン(にしべるりん・West-Berlin)1949-1990年まで米英仏が統治していたところ。戦前(と1990年以降)のベルリン市の西半分。周囲をドイツ民主共和国(通称東ドイツ・Deutsche Demokratische Republik)の壁(国境)に囲まれた特異な都市だった。】
【ティーアガルテン区(てぃーあがるてんく・ Bezirk Tiergarten)ヴェディング区(Bezirk Wedding)と合併し現在はミッテ区(Bezirk mitte)となっている。日本風に言うと「中区」や「中央区」にあたり、ベルリンの中心地区の1つ。旧西ベルリン】
では、最近1日1人のペースで新キャラができつつある木葉シリーズの時間です。(いつも書き方が適当ですみません。でも、きちんと小説風の文章にするのは時間と労力がかかるのでやりません・・・)
本日登場するのは、
明るく元気なハーフキャラ
鷹條エリー(たかじょう えりー)
です!どうぞ!
キーンコーンカーンコーン・・・
「あ~疲れた・・・さて、今日はまっすぐ帰るか」
「○○~(下の名前)」
「ん?」
「○○~」
「あ、エリー」
この明るい声の主は鷹條エリー。ちなみにエリーは日本人とドイツ人のハーフ。鈴音台小からの友達で、気さくなやつだ。
「新作のウインナーができたんだけど○○食べにこない?」
「え!マジ!絶対いく!」
「あはは、言うと思った!それじゃ木葉とかも誘ってさっそく行きましょ!」
「おう!それじゃ木葉も行くぞ!」
そして木葉や、なぜか木葉絡みでエリーと仲の良かった桜を電話で呼んでエリーの家に行くことになった。
エリーの家はウインナーやソーセージといった類のものの販売やドイツ料理のレストランをやっている。エリーの家のウインナーは絶品で、小学生の時にエリーのお弁当のウインナーを一口食べて以来、うちの家ではウインナー、ハム、ソーセージといった類のものは全てエリーの家で買うようにしている。
エリー「ただいまー」
エリー父「おかえりー、っておっ○○くんに、木葉ちゃんや桜ちゃんも、いらっしゃい」
俺「こんにちはー」
木葉「こんにちは」
桜「こんにちは!おじゃましまーす♪」
そして俺たちは本日休業のレストランの席へ移動した。
そして、皿に沢山のウインナーが乗せられた。
俺「おお!」
木葉「おいしそう♪」
桜「うわー♪ご馳走だ♪」
エリー母「うふふっ、今回のは力作よ。食べてみて♪」
俺たち「いただきまーす♪」
父「ああ、この幸せそうな顔を見ると、あの頃を思い出すなー」
母「そうね・・・」
彼(エリーの父親)は、大学生の頃西ベルリンに留学していた。前々から壁の反対側の社会が気になっていた彼は、壁を越えて東ベルリンに行き(日本人は手続きさえすれば東ドイツ国内にも行くことが許されていたし、滞在することもできた。)そこで一人の少女と出会った。それがエリーの母親だった。
2人はお互いに惹かれあい、いつしか定期的に会うようになり
「日曜、ウンターデンリンデンで」
それが、いつしか彼と彼女の合言葉になっていた。
(ウンターデンリンデンは東ベルリンの有名な通り。)
彼は西ベルリンに滞在し、西ベルリンの大学に通っていたが、頼みに頼み込んで滞在場所、大学を東ベルリンに変更した。(日本人の東ベルリン留学は可能だった)エーファ(Eva・エリーの母親)と会う時間も増えた。
だが、そこでの生活は日本で育った彼にはショックなものだった。街をゆくのはトラバントという壊れそうなおもちゃみたいな車。そして街中にはためく赤旗に政治体制を称えるポスター。前に進むことを諦めたようなどんよりとした雰囲気。
だがそんな中でも彼は幸せだった、エーファと過ごす時間が増えたのだから。
ある時、彼はエーファに「今日はどこに行きたい?」と聞いた。
「壁の向こう側に行ってみたい」
それは叶えることのできない願いだった。
そして、いつしか滞在期間も終わりに近づいてきた。
その段階になって気付いたこと、知ったことがあった。一つは、
エーファが秘密警察に目をつけられていること
もう一つは、
彼女は若くして両親を亡くしていること
彼は自分のせいで秘密警察に嗅ぎ付けられていると分かっていながら、何も言わないでくれたエーファに感謝した。それと同時に、エーファをこんな世界に置いていてはいけないと思った。
ただでさえ停滞した閉鎖的な社会、その上秘密警察に目をつけられたエーファの将来は・・・暗い。
「エーファ、西へ行こう」
「えっ!何を言ってるの。そんなの無理よ」
「この国が変わらなければ、この国と、君に未来はない」
「でも、私はこの社会から出ることは許されないのよ」
「ああ・・だから、亡命しかない」
「ぼ、亡命!?そんなの無理よ。壁を越えようとして何人が殺されたか・・・」
「・・・」
「やっぱり・・・無理よ・・・」
「今は・・・無理だ。だが、必ず俺が方法を見つけるから。もう少し、待ってくれ。」
(今回は中略)
そして彼は無事エーファさんを西ベルリンに亡命させることに成功した。そして、大学を卒業し、再びベルリンに戻ってきた彼とエーファは結婚した。そして、エリーが生まれた。そして、「永遠に越えられないもの」の例えとして使われていたベルリンの壁が・・・崩壊した。
そして鷹條一家は日本に引っ越した。そして今に至る。
父「世の中がどこもこんな風になってくれたらいいのにな」
母「本当ね・・・」
そして今日もまた日が沈んでゆく。幸せと希望に満ちた光を乗せて。
生きていく
以下は用語なので気になる人だけどぞ。
【鷹條 エリー(たかじょうえりー・Takajo Elly)西ベルリン市ティーアガルテン区(旧ベルリンイギリス占領地区)出身。日本人の父とドイツ人(旧東ドイツ)の母を持ち、5歳の頃日本に来る。日本語とドイツ語は堪能で、英語もそれなりに話すことが出来る。】
【ウンター・デン・リンデン(Unter den linden)ブランデンブルク門(旧ベルリンの壁のそば)から続く旧東ベルリン地区にある並木通り。森鴎外の小説にも書かれている。】
【ドイツ民主共和国(通称東ドイツ・Deutsche Demokratische Republik)旧ソ連の衛星国であり社会主義国。1990年に崩壊しドイツ連邦共和国(通称西ドイツ・Bundesrepublik Deutschland)に吸収された。旧東側諸国なので西側(日本や英米仏など)に行くことはできず、ベルリンの壁は東ドイツ国民や東側陣営の国民を西側諸国(西ベルリン)に逃がさないようにする為の壁だった。国家体制に反発するものは容赦なく冷遇、逮捕などが行われ、言論の自由は無いに等しかった。】
【西ベルリン(にしべるりん・West-Berlin)1949-1990年まで米英仏が統治していたところ。戦前(と1990年以降)のベルリン市の西半分。周囲をドイツ民主共和国(通称東ドイツ・Deutsche Demokratische Republik)の壁(国境)に囲まれた特異な都市だった。】
【ティーアガルテン区(てぃーあがるてんく・ Bezirk Tiergarten)ヴェディング区(Bezirk Wedding)と合併し現在はミッテ区(Bezirk mitte)となっている。日本風に言うと「中区」や「中央区」にあたり、ベルリンの中心地区の1つ。旧西ベルリン】