最近自分を見つめ直すかのように10年前後脳内時間が戻っているキミキズです。
ちなみに俺的最近の流行曲は・・・
DA・YO・NE(EAST END×YURI 1995年)
日本でヒップホップ界の先駆け的存在?EAST ENDとYURIの名曲。多くの人が「だよねー だよねー」のフレーズは記憶していると思う。
White Love(SPEED 1997年)一世を風靡したSPEEDの名曲。「果てしない・・・」から始まるこの歌は多くの人が聞けば思い出す曲だと思う
all night long(鈴木あみ(今は鈴木亜美) 1998年)これも有名曲だと思う。聞きたい、でもCDがない。
あとはZARDの「MIND GAMES」とか八反安未果の「Shooting Star」とか、あああああたくさんあるけど書くの面倒だからこの話はここまで。
では、「木葉シリーズ」の時間です。今日は、クリスマスイブの日に出会った女優の卵
大沢春菜(おおさわ はるな)
さんです。どぞ
「うーさみー、木葉のやつ強引に外に出しやがって・・・しかももう4時じゃないか・・・まったく今日が何の日か・・・」
そう、今日はクリスマスイブ・・・というか俺の誕生日。そんな日に突然桜から初音台の駅前に来いとの指令。木葉も俺の部屋にいるのに、なぜか部屋の主である俺を追い出して強引に行かせようとする木葉。まぁ既に桜が待ってるからというのと木葉のあまりの懇願っぷりにさすがの俺も折れたが、いったいなんなんだ?
(家からは南へ行けば木葉山駅、南西へ行けば初音台駅という立地なので基本的に初音台へは自転車か徒歩で行く。ちなみに今日は徒歩)
初音台公園をショートカットに通った時、声が聞こえた
「・・・買ってください」
「??」
「わたしを・・・買ってください・・・」
「・・・え?」
「一生懸命働きます、だから・・・私を・・・」
「ちょ、ちょっとマテ!!」
「・・・私を、買ってくれるの?」
「あ、いや、そうじゃなくて!」
「・・・あははっ、びっくりさせたかな?」
「・・・え?」
「ごめんごめん・・・今の、演技なんだ」
「演技?」
「そう、今度の公演の練習。と言っても小さな劇団なんだけどね」
そういうと俺より少し年上に見えるその女性は、屈託のない笑顔を見せた。
「ああ・・・そうだったんだ・・・びっくりしましたよ」
「あはは、でも本気に見えたってことは、私の演技も捨てたもんじゃないかな?」
「ていうか上手すぎっす」
「あははっ、もうあんまりおだてないで。うぬぼれちゃうところよ」
「いや、お世辞とか抜きで、すごく上手かったっす」
「ありがと」
「ところで・・・キミは高校生?」
「はい、高1っす。」
「そっかー、若いね」
「お姉さんはいくつなんすか?」
「え?私?いくつに見える?」
「18くらい?」
「え、ほんとっ!10代に見える?制服着てもコスプレにならない?嬉しいっ!お姉さんラーメンおごっちゃうわっ!」
お世辞を言ったつもりはないが、そのお姉さんにとってはラーメンをおごってくれちゃうくらいの褒め言葉だったようだ。
「え?え?もしかして20代なんすか?」
「うん、私21歳よ」
「え、そうなんすか?てっきり高3くらいかと」
「んーもう!チャーハン付けてあげちゃう♪」
いつのまにかチャーハンが追加されていた。
「私、大沢春菜。女優目指して劇団に入りながら演技の勉強をしてるんだ。今はまだ小さな劇団の一員だけどね。キミは?」
「俺は○○○○っす。白雪鈴音台高の高1っす」
「白雪学園か~この辺りの人は白雪学園に通ってる人多いよね」
「大沢さんは・・・」
「春菜でいいわよ。」
「ああ、じゃあ。春菜さんは白雪には通ってなかったんですか?」
「ええ、私はこの辺の人間じゃないわ。東京から来たの」
「ああ、そうなんすか。でもなんでこんなところに」
俺がそう聞くと、春菜さんは少し寂しそうな表情をし、そして後を振り向き、一歩進み、こう言った。
「えっとね、家出してきたの」
「え?」
「それで、気付いたらここにいた。電車を乗り継いで、何度も乗り継いで、そしてふと途中下車したの。それが、ここだった。」
「・・・そうだったんだ」
「って・・・こういうの、なんかシリアスぽかった?」
「え?」
「いい表情してたわよ。少年」
「え?もしかしてからかってた?」
「さぁ、どうでしょう?」
「えー、なんすかそれ!」
「よーし!ラーメン食べに行くぞー!私のおごりだ、ついてこい少年♪」
「話はぐらかした~」
そうして俺たちは初音台商店街にあるラーメン屋「おはつ亭」へ向かった。
「よーし、たーんとお食べ♪」
「遠慮なくいただきまっす」
割り勘にと思ったが、「私のおごりだ!気にするな少年♪」という春菜さんに負けて遠慮なくラーメンセット(ラーメンとチャーハン)をいただくことにした。
「うーんおいしっ♪久しぶりにこんな豪華な料理食べたわ」
「え?いつも何食べてるんすか?」
「最近はパンの耳よー。劇団ってのは収入も不安定だし、売れない限り儲からないのよー」
「あー、それは厳しいっすね・・・って俺におごったりなんかして大丈夫なんすか?」
「いいのよ♪パン屋のバイトのお金入ったし。明日からも大丈夫!パン屋だけにあまった耳はタダでもらえるんだからっ!」
「春菜さん・・・」
「こら、そんなしめっぽい表情しない、私がこうしたいって思ったんだからいいのよっ」
「それはそうだけど・・・」
「ほら、ラーメン伸びちゃうわよ!これ食べたら練習付き合ってもらうんだから♪」
「え?」
「あらかじめギャラとしてラーメンおごったんだから付き合ってよね♪」
「そういうからくりっすか」
「ふふーん、人生甘くないんだよ、少年」
「陰謀だ・・・」
春菜さんが俺の為に気を使ってくれたってことに気付くのはもっと後の話。(今回は触れないけど)その時は、ただただノリのいいお姉さんって感じだった。
「ちょっと待って!おばさまっ!」
「ジャスティーン!!・・・ていうかなんで俺がおばさまの役なんだよ」
「あははっ、だっておばさまとの絡みを練習したかったんだもん」
「こうもっと王子様の役とか、悪の将軍様とか」
「残念でした、王子様がでてくるのはもう少し先よ」
「はー、じゃーそれまでの辛抱か」
「そうだぞ少年。演劇は一日にしてならずよ♪」
気付くと定期的に練習に付き合うことになっていた。恐るべし春菜マジック!
「じゃあ今日はこの辺にしときましょうか」
「ふー、真冬なのになんか汗かいちゃったよ」
「ふふっ、いい汗かいたね、少年」
そういうと春菜さんはハンカチを取り出し、俺の額の汗を拭いてくれた。
「ありがと」
そして俺たちは公園を出て、何を言うでもなく2人で坂を上り始めた
「あ、そういえば○○くんって家どこなの?私は、(初音台)2丁目のアパートよ」
「え、初音台2丁目っすか?意外と近いんすね。うち木葉山3丁目っす。」
「あ、お隣さんなんだ♪(初音台2丁目と木葉山3丁目は隣同士)あ、そうだ、○○くん携帯持ってる? 」
「え?あ、はい、持ってますよ」
「番号教えてくれる?」
「あ、いいっすよ」
そして俺たちは番号を交換し合った
「それじゃ、私の家あそこだから、またね♪」
「・・・春菜さん」
「ん、何かな?」
「これから用事あります?」
「ううん、特に無いわよ。一人淋しくお掃除しようかって思ってたところ」
春菜さんは泣きまねをして見せつつそんなことを言った
「だったら俺の家来ません?一人でクリスマス兼誕生日パーティーしようかなーってところだったんで」
「お、少年。これはお姉さんを誘ってるのかな~?」
「変な意味じゃないですって(汗)ただ、一人より二人でパーッと騒いだほうが楽しくないっすか?それに、ラーメンのおかえしもしたいし」
「ふふ、ラーメンのことはいいのよ。でもそうねー、一人より二人で騒いだ方が楽しいし・・・それに、誕生日を祝ってあげる人がいないのは寂しいわよね」
「まーそれは慣れてるんで」
「ふふ、強がっちゃって♪」
そして春菜さんは、すごく優しい表情になって俺にこう言った。
「○○くん、お誕生日、おめでとう」
「ありがとうっす」
心があったまる気持ちだった。
「じゃあ、買い物しないとね」
そういうと春菜さんは初音台駅の方へくるっと向いた
「大丈夫っす、ケーキとかは既に買ってあるんで」
「あらあら、準備いいわね(笑)でもプレゼントが」
「そんなのいいっすよ。春菜さんとこうして出逢えたことがプレゼントっすから」
「あらー、かわいいこと言うわね♪」
そういうと春菜さんは何を思ったか突然俺の頭を撫でて胸に押し付けてきた。
「うわっ、春菜さん!」
「ん?・・・あらあら、お顔が赤いわよ?照れるな少年♪」
「さすがに照れますって」
「か~わい~♪」
といいつつも春菜さんは「来年はプレゼントあげるから楽しみにしてなさいよ♪ちなみに私の誕生日は7月12日ね」と来年のプレゼントの約束と、自分の誕生日を教えてくれた(プレゼントくれってことか)
しかしなんていうか、今日会ったとは思えない人だ。
「うち、ここです」
「おー、なかなかいい家住んでるわね。私のアパートなんか・・・しくしく」
「春菜さん、こんなところで「しくしく」なんて言いながら泣かないで(汗)」
「うう、今の演技はダメかっ!うん、それじゃおじゃましまーす♪」
俺「ん?なんだこの部屋」
なんというか・・・端的に言うと、部屋がクリスマス仕様になっていた。
木葉「おーーーーかーーーえーーーりーーー」
そしてそのクリスマス仕様の部屋の真ん中で木葉が怒っていた。って、何だこの飾り?いつの間に・・・
俺「うわっ!木葉のことすっかり忘れてた!」
木葉「こーーーんーーーどーーは年上の女性ですか!!!」
俺「いや今度って何だよ人聞きの悪い!」
木葉「こないだはありかちゃんと仲良く、その前は御子ちゃんと仲良く、随分私の知らない間に「ガールフレンド」が増えてるんですね!」
俺「ガールフレンドなんて言葉ひさしぶりに・・・」
桜「こーーーらーーー!!」
俺「げ、桜!は、初音台に行く目的を忘れてた!」
桜「もーーー3時間も待ってたんだからね!!」
俺「悪いっ!」
桜「悪いじゃすまなーい!」
春菜「あら?私お邪魔だったかな?」
「若いな少年」とでも言いたげな笑みを浮かべる春菜さん、そして
俺「いや、そんなことないっす・・・」
木葉と桜の視線にビクビクの俺がいた・・・
春菜「そうなんだー幼なじみなんだー」
木葉「そうなんですよ。もう○○ってだらしなくてダメなんですよー」
桜「木葉ちゃんったら、母性本能くすぐられまくり♪」
木葉「母性というより心配性よ・・・」
春菜「ふふ、いい幼なじみを持ったわね、少年♪」
俺「そうですね・・・(汗)」
こうしてクリスマスイブの夜は更けていく。俺の誕生日であることを忘れたかのように・・・
いきていく
ちなみに俺的最近の流行曲は・・・
DA・YO・NE(EAST END×YURI 1995年)
日本でヒップホップ界の先駆け的存在?EAST ENDとYURIの名曲。多くの人が「だよねー だよねー」のフレーズは記憶していると思う。
White Love(SPEED 1997年)一世を風靡したSPEEDの名曲。「果てしない・・・」から始まるこの歌は多くの人が聞けば思い出す曲だと思う
all night long(鈴木あみ(今は鈴木亜美) 1998年)これも有名曲だと思う。聞きたい、でもCDがない。
あとはZARDの「MIND GAMES」とか八反安未果の「Shooting Star」とか、あああああたくさんあるけど書くの面倒だからこの話はここまで。
では、「木葉シリーズ」の時間です。今日は、クリスマスイブの日に出会った女優の卵
大沢春菜(おおさわ はるな)
さんです。どぞ
「うーさみー、木葉のやつ強引に外に出しやがって・・・しかももう4時じゃないか・・・まったく今日が何の日か・・・」
そう、今日はクリスマスイブ・・・というか俺の誕生日。そんな日に突然桜から初音台の駅前に来いとの指令。木葉も俺の部屋にいるのに、なぜか部屋の主である俺を追い出して強引に行かせようとする木葉。まぁ既に桜が待ってるからというのと木葉のあまりの懇願っぷりにさすがの俺も折れたが、いったいなんなんだ?
(家からは南へ行けば木葉山駅、南西へ行けば初音台駅という立地なので基本的に初音台へは自転車か徒歩で行く。ちなみに今日は徒歩)
初音台公園をショートカットに通った時、声が聞こえた
「・・・買ってください」
「??」
「わたしを・・・買ってください・・・」
「・・・え?」
「一生懸命働きます、だから・・・私を・・・」
「ちょ、ちょっとマテ!!」
「・・・私を、買ってくれるの?」
「あ、いや、そうじゃなくて!」
「・・・あははっ、びっくりさせたかな?」
「・・・え?」
「ごめんごめん・・・今の、演技なんだ」
「演技?」
「そう、今度の公演の練習。と言っても小さな劇団なんだけどね」
そういうと俺より少し年上に見えるその女性は、屈託のない笑顔を見せた。
「ああ・・・そうだったんだ・・・びっくりしましたよ」
「あはは、でも本気に見えたってことは、私の演技も捨てたもんじゃないかな?」
「ていうか上手すぎっす」
「あははっ、もうあんまりおだてないで。うぬぼれちゃうところよ」
「いや、お世辞とか抜きで、すごく上手かったっす」
「ありがと」
「ところで・・・キミは高校生?」
「はい、高1っす。」
「そっかー、若いね」
「お姉さんはいくつなんすか?」
「え?私?いくつに見える?」
「18くらい?」
「え、ほんとっ!10代に見える?制服着てもコスプレにならない?嬉しいっ!お姉さんラーメンおごっちゃうわっ!」
お世辞を言ったつもりはないが、そのお姉さんにとってはラーメンをおごってくれちゃうくらいの褒め言葉だったようだ。
「え?え?もしかして20代なんすか?」
「うん、私21歳よ」
「え、そうなんすか?てっきり高3くらいかと」
「んーもう!チャーハン付けてあげちゃう♪」
いつのまにかチャーハンが追加されていた。
「私、大沢春菜。女優目指して劇団に入りながら演技の勉強をしてるんだ。今はまだ小さな劇団の一員だけどね。キミは?」
「俺は○○○○っす。白雪鈴音台高の高1っす」
「白雪学園か~この辺りの人は白雪学園に通ってる人多いよね」
「大沢さんは・・・」
「春菜でいいわよ。」
「ああ、じゃあ。春菜さんは白雪には通ってなかったんですか?」
「ええ、私はこの辺の人間じゃないわ。東京から来たの」
「ああ、そうなんすか。でもなんでこんなところに」
俺がそう聞くと、春菜さんは少し寂しそうな表情をし、そして後を振り向き、一歩進み、こう言った。
「えっとね、家出してきたの」
「え?」
「それで、気付いたらここにいた。電車を乗り継いで、何度も乗り継いで、そしてふと途中下車したの。それが、ここだった。」
「・・・そうだったんだ」
「って・・・こういうの、なんかシリアスぽかった?」
「え?」
「いい表情してたわよ。少年」
「え?もしかしてからかってた?」
「さぁ、どうでしょう?」
「えー、なんすかそれ!」
「よーし!ラーメン食べに行くぞー!私のおごりだ、ついてこい少年♪」
「話はぐらかした~」
そうして俺たちは初音台商店街にあるラーメン屋「おはつ亭」へ向かった。
「よーし、たーんとお食べ♪」
「遠慮なくいただきまっす」
割り勘にと思ったが、「私のおごりだ!気にするな少年♪」という春菜さんに負けて遠慮なくラーメンセット(ラーメンとチャーハン)をいただくことにした。
「うーんおいしっ♪久しぶりにこんな豪華な料理食べたわ」
「え?いつも何食べてるんすか?」
「最近はパンの耳よー。劇団ってのは収入も不安定だし、売れない限り儲からないのよー」
「あー、それは厳しいっすね・・・って俺におごったりなんかして大丈夫なんすか?」
「いいのよ♪パン屋のバイトのお金入ったし。明日からも大丈夫!パン屋だけにあまった耳はタダでもらえるんだからっ!」
「春菜さん・・・」
「こら、そんなしめっぽい表情しない、私がこうしたいって思ったんだからいいのよっ」
「それはそうだけど・・・」
「ほら、ラーメン伸びちゃうわよ!これ食べたら練習付き合ってもらうんだから♪」
「え?」
「あらかじめギャラとしてラーメンおごったんだから付き合ってよね♪」
「そういうからくりっすか」
「ふふーん、人生甘くないんだよ、少年」
「陰謀だ・・・」
春菜さんが俺の為に気を使ってくれたってことに気付くのはもっと後の話。(今回は触れないけど)その時は、ただただノリのいいお姉さんって感じだった。
「ちょっと待って!おばさまっ!」
「ジャスティーン!!・・・ていうかなんで俺がおばさまの役なんだよ」
「あははっ、だっておばさまとの絡みを練習したかったんだもん」
「こうもっと王子様の役とか、悪の将軍様とか」
「残念でした、王子様がでてくるのはもう少し先よ」
「はー、じゃーそれまでの辛抱か」
「そうだぞ少年。演劇は一日にしてならずよ♪」
気付くと定期的に練習に付き合うことになっていた。恐るべし春菜マジック!
「じゃあ今日はこの辺にしときましょうか」
「ふー、真冬なのになんか汗かいちゃったよ」
「ふふっ、いい汗かいたね、少年」
そういうと春菜さんはハンカチを取り出し、俺の額の汗を拭いてくれた。
「ありがと」
そして俺たちは公園を出て、何を言うでもなく2人で坂を上り始めた
「あ、そういえば○○くんって家どこなの?私は、(初音台)2丁目のアパートよ」
「え、初音台2丁目っすか?意外と近いんすね。うち木葉山3丁目っす。」
「あ、お隣さんなんだ♪(初音台2丁目と木葉山3丁目は隣同士)あ、そうだ、○○くん携帯持ってる? 」
「え?あ、はい、持ってますよ」
「番号教えてくれる?」
「あ、いいっすよ」
そして俺たちは番号を交換し合った
「それじゃ、私の家あそこだから、またね♪」
「・・・春菜さん」
「ん、何かな?」
「これから用事あります?」
「ううん、特に無いわよ。一人淋しくお掃除しようかって思ってたところ」
春菜さんは泣きまねをして見せつつそんなことを言った
「だったら俺の家来ません?一人でクリスマス兼誕生日パーティーしようかなーってところだったんで」
「お、少年。これはお姉さんを誘ってるのかな~?」
「変な意味じゃないですって(汗)ただ、一人より二人でパーッと騒いだほうが楽しくないっすか?それに、ラーメンのおかえしもしたいし」
「ふふ、ラーメンのことはいいのよ。でもそうねー、一人より二人で騒いだ方が楽しいし・・・それに、誕生日を祝ってあげる人がいないのは寂しいわよね」
「まーそれは慣れてるんで」
「ふふ、強がっちゃって♪」
そして春菜さんは、すごく優しい表情になって俺にこう言った。
「○○くん、お誕生日、おめでとう」
「ありがとうっす」
心があったまる気持ちだった。
「じゃあ、買い物しないとね」
そういうと春菜さんは初音台駅の方へくるっと向いた
「大丈夫っす、ケーキとかは既に買ってあるんで」
「あらあら、準備いいわね(笑)でもプレゼントが」
「そんなのいいっすよ。春菜さんとこうして出逢えたことがプレゼントっすから」
「あらー、かわいいこと言うわね♪」
そういうと春菜さんは何を思ったか突然俺の頭を撫でて胸に押し付けてきた。
「うわっ、春菜さん!」
「ん?・・・あらあら、お顔が赤いわよ?照れるな少年♪」
「さすがに照れますって」
「か~わい~♪」
といいつつも春菜さんは「来年はプレゼントあげるから楽しみにしてなさいよ♪ちなみに私の誕生日は7月12日ね」と来年のプレゼントの約束と、自分の誕生日を教えてくれた(プレゼントくれってことか)
しかしなんていうか、今日会ったとは思えない人だ。
「うち、ここです」
「おー、なかなかいい家住んでるわね。私のアパートなんか・・・しくしく」
「春菜さん、こんなところで「しくしく」なんて言いながら泣かないで(汗)」
「うう、今の演技はダメかっ!うん、それじゃおじゃましまーす♪」
俺「ん?なんだこの部屋」
なんというか・・・端的に言うと、部屋がクリスマス仕様になっていた。
木葉「おーーーーかーーーえーーーりーーー」
そしてそのクリスマス仕様の部屋の真ん中で木葉が怒っていた。って、何だこの飾り?いつの間に・・・
俺「うわっ!木葉のことすっかり忘れてた!」
木葉「こーーーんーーーどーーは年上の女性ですか!!!」
俺「いや今度って何だよ人聞きの悪い!」
木葉「こないだはありかちゃんと仲良く、その前は御子ちゃんと仲良く、随分私の知らない間に「ガールフレンド」が増えてるんですね!」
俺「ガールフレンドなんて言葉ひさしぶりに・・・」
桜「こーーーらーーー!!」
俺「げ、桜!は、初音台に行く目的を忘れてた!」
桜「もーーー3時間も待ってたんだからね!!」
俺「悪いっ!」
桜「悪いじゃすまなーい!」
春菜「あら?私お邪魔だったかな?」
「若いな少年」とでも言いたげな笑みを浮かべる春菜さん、そして
俺「いや、そんなことないっす・・・」
木葉と桜の視線にビクビクの俺がいた・・・
春菜「そうなんだー幼なじみなんだー」
木葉「そうなんですよ。もう○○ってだらしなくてダメなんですよー」
桜「木葉ちゃんったら、母性本能くすぐられまくり♪」
木葉「母性というより心配性よ・・・」
春菜「ふふ、いい幼なじみを持ったわね、少年♪」
俺「そうですね・・・(汗)」
こうしてクリスマスイブの夜は更けていく。俺の誕生日であることを忘れたかのように・・・
いきていく