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運命はいつも自分自身の中にある

令和4年初春 鳳暦の春は廻り鴻均の気は転ず


至心に三寳を拝し、檀信徒皆々様のご清祥を祈念申し上げます






令和3年の深谷市は、「澁澤榮一」に終始した一年でした。

そしてまだまだ・・・

栄一の顔が 新一万円札に刻されるまで 深谷の渋沢熱は続く事と思います。

改めてその偉業の数々に心から敬意を表します。



さて、言わずもがな、渋沢栄一フィ―バーは 
NHK大河ドラマ「青天を衝け」放映に起因するもので
(「鶴瓶の家族に乾杯」や「ブラタモリ」等にも取り上げられ、
  何人かの檀徒も番組に出演、当山も画像の端に映していただきました)、
テレビ マスコミの影響力の大きさを実感しました。

そんな中、「青天を衝け」のドラマの中での役者さんの、
軽やかで、不思議で、爽やかなセリフに、
私は毎回 心躍らされていました。


「なるほど こりゃあ おかしれぇや!」


   徳川慶喜の側近で、栄一を歴史の表舞台に導いた平岡円四郎の口癖。

  「可笑しい」と「面白い」を合成したようなこの言葉は、
   やがて栄一も使うようになり、徳川慶喜にも引き継がれます。



「なんだいな、このぐるぐるはー!」

   他に表現しようがないほどの嬉しさ、面白さ、気持ちの高ぶりを   
   感じた時に栄一が目を輝かせて叫んだ言葉。



「これからですわ。わしゃ わくわくしてきました!」

   蟄居を解かれ 朝廷に再度出仕する事を許された岩倉具視が
   喜びを爆発させて叫んだ言葉。



「快なり!」

   徳川慶喜の父 斉昭の口癖。

   慶喜も 薩摩の傀儡からの決別を宣言した時に この言葉を放っています。





これらのセリフは 脚本家の大森美香さんによるものだと思います。

大森さんは 近世日本騒乱の時代を 力強く切り開いた渋沢栄一等英雄たちを
歴史の教科書から 現代に蘇らせてくれました。

そして、これらの言葉たちは、混迷の現代を生きる私たちに、
「かくありなん!」 「さもありなん!」 「かくあるべし!」
と大いなる示唆を与えてくれていると思うのです。





もちろん、人生を「イケイケ」のポジティブ思考だけで生きていれば、
失敗したり、間違ったり、時代や環境や偶然に足元を掬われる事も
多々あるでしょう。

時代に翻弄され、立ち位置を次々に変えていかざるをえず、
自己嫌悪になっていた栄一に対し、
愛妻千代が 優しく、しかし 説得力を持って語りかけます。



「孔子様とて 過ちて改めざるは これを過ちという とおっしゃっています。 

  曲がったり 時には間違えて引き返したって よいではありませんか。」 




人生を生きる事に恐れる事はないと思います。

もし 今の自分の間違いに気づいたら
「ギャ―」っと叫んで、
「はーっとため息ついて、
地団駄踏んで、
涙流して、
深く深く反省して、
その間違いを改めさえすればいいんじゃないかと
私は思います。

そうする事で 自分の人生が 自分自身の人生になる

人生の中で様々に織りなされる偶然 → 奇跡 → 運命、
すべて自分が作るもの、自分が決めるもの、自分のものです。

自己満足でもいい。

震えるほど素敵な毎日を 前を向いて 笑いながら過ごしていきたいものです。





最後に そうして生きる人生で とても大切な事。

母 ゑいが、わんぱくだった栄一を優しく諭した言葉です。


「あんたがうれしいだけじゃなくて みんながうれしいのが一番なんだで」

栄一は 「みんながうれしいって何だろう」をお探し求めて人生を歩み続け、
様々な偉業を成し遂げました。

みんなを大切に思って、みんなのために邁進し続けた栄一は
きっと幸せだったろうと思います。

自分一人だけの幸せは、この世界には 決して存在しません。

大切な人のうれしいが 自分の幸せだと感じられれば、
その人は 本当の幸せに包まれるものだと思います。





檀信徒の皆さんが、それぞれの大切な人を想いながら、その大切な人と共に
日々おかしろく過ごせる事を祈っています。

                              長勢山主 敬白



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