こうすることにより、排尿中の尿線をpHスティックの先
端部でカット(横切る)したとき、尿4は中性白紙1とpH
試験紙3との隙間に溜まり、小さな水溜りを形成します。
溜まった尿の中にpH指示薬が溶け出しますが、他に行き
場がないので尿全体が鮮やかに呈色します。ということは、
pH試験紙全体が染斑(むら)なくきれいに発色することに
なるわけです。
その結果、尿などの液体に濡れたpH試験紙が急激に乾燥
し、発色した色調がみるみる変化してしまうのに対し、尿
の水溜り4の上に浮かぶpH試験紙は、なかなか干上がらず
褪色しません。
私が自宅で実験したところ、無風の室内では1時間以上
も褪色開始を遅延させられることが確認されています。し
かし、湿度の低い乾燥した寒風が吹きすさぶ屋外で犬の尿
のpHをチェックなさるときは、なるべく5分間以内に比色
判定を済ませるようにしてください。
以上のように、ごくささいなアイデアですが、特許庁に
出願(2001/10/10)した乾燥遅延を特徴とするpHスティッ
クは、2002/09/20に特許されました(特許3351518号)。
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