保存尿のpH変化とともに、飼い主さんが心得ておくべ
きことは、尿に溶けていた燐酸塩類(燐酸・アンモニウ
ム・マグネシウム)の析出(結晶化)です。
でも、こういう極微小な尿結晶は無害です。たとえば、
サラサラのガラス粉を手の平に刷り込んだって傷は付か
ないし、目に入れても異物感はなく痛くありません。
それと同様、大きさが数ミクロンにすぎない微小な尿
結晶によって、膀胱粘膜や尿道粘膜を傷つけられるはず
がないのです。
それ故、顕微鏡でなければ見えない微小な尿結晶は無
害であり、決して血尿の原因にはなりません。だから、
今すぐ尿を酸性化する必要など全くありません。
どうか、飼い主さんたちは賢明であれかし。カモネギ
(ネギを背負った鴨=オレオレ詐欺にかかる老人)みた
いに侮られ、ナメラレないようにシャンとなさってくだ
さい。目に見えない微小な尿結晶は無害なんですよ。
だけど、獣医師だって普通の人間です。ちゃんとした
大人の飼い主様を軽視したりはしません。出産・育児・
老親介護・臨終看取・葬儀などを経験してこられてきた
大人の方々なら、一目で分かります。
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