ポリティカルセオリスト 瀬戸健一郎の政治放談

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それでもマンションが建つ。

2007-12-18 12:03:07 | 市議会議員として
※市議会の「市民の利益に反する」との指摘を受けて、2月に木下市長が売却した公有地の面積の7割にあたる用地を、無償でハリオテックが草加市に譲渡することになったと報じる新聞記事。(12月15日付朝日新聞、読売新聞、埼玉新聞)

今年2月にハリオテックという会社の社有地に縦横に散在していた赤道(旧道路)と青道(旧水路)を払い下げたことを説明せず、これが原因で草加市最大のシンボル「松原遊歩道」の対岸に大規模マンション開発プロジェクトが5月に明るみになった時にも、2月にさかのぼる自分自身の決済についてまったく触れぬまま、一度はこれを何事もなかったかのように追認しようとしていた木下市長。

9月に市議会の決算委員会の審査の中で、2月の市長決済がこの大規模マンション開発プロジェクトの前段にあったこと、さらに9月議会に設置された法定外公共物等審査特別委員会で赤道・青道をハリオテックに払い下げる決済について、転売禁止規定を付けなかったなど、必要な確認行為がきちんと行われていなかったことを指摘されてはじめて、ハリオテックを起訴すると記者会見で唐突に発表した木下市長。

なぜ、ハリオテックを起訴するなどと9月になってから記者発表するのなら、5月の時点で議会に対して正直に事情説明をし、そのような対応を取らなかったのだろう。

12月15日付けの新聞各紙の報道は、あたかもこれで今回の失敗が帳消しになるかのような木下市長の認識を伝えているが、それでもマンションが建つ。

以前、谷古宇橋至近の冨士製革工業跡地を長谷川工務店の「マンションにするわけにはいかない。」と議会に買わせた木下市長。その本人が、自分の決裁行為で同じ長谷川工務店のマンションを、もっと公共用地として有効な立地に誘導したことになる。

無償で道路用地やスポット公園をハリオテックやマンション開発業者である長谷川工務店から引き出すことは、木下市長の尻拭いとして、市役所職員がかいた汗の結晶であるから、このことについて、担当した職員の労をねぎらいたいと私は思う。

しかし、それでもマンションが建つのである。

今議会最終日となる12月19日(水)、草加市議会は「木下市長に対する問責決議」を23対6で可決する見通しである。

瀬戸健一郎
Kenichiro Seto
草加市議会議員
Soka City Councilor


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1 コメント

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ハリオテックの末路 (元ハリオテック社員)
2008-01-18 22:57:13
私はハリオテックの元正社員ですが、ハリオテックの市民からの地域社会的な信用が、この件によって相当汚されたのではないか、よって、ハリオテックという会社の存続も危ないのでは、と懸念しています。
私の元同僚の中にも、まだハリオテックを退職せずに頑張っている仲間もいるので、非常に心配です。

また、ハリオテックがこの土地の買収・転売をあらかじめ計画し、その目的で大規模なリストラを敢行した、という会社に対する疑惑が事実だとしたら、私も多くの仲間も、そのリストラ中に希望退職した元従業員なので、
何ともいえない憤りを感じます。

ハリオテックがどんな末路を辿っていくのか、OBとしても心配しています。
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