国立療養所奄美和光園を訪ねました

2009-02-07 20:08:24 | 話題
すでに 奄美の関連記事を掲載していることでお分かりのように
2月1日から4まで ふるさと奄美に帰省しました

きっかけは
全生園の将来構想について 入所者の皆さんのくらしを最後まで守りながら地域住民と共に利用するにはどうしたら良いか そんな議論の中で行われた
「国立療養所の施設地域開放は奄美の和光園が進んでいる」という議会での市長の発言です

それなら奄美への帰省とあわせ 訪問してみようと計画
山口議員が 私も行きたいというので二人で 出かけました

現地に行って直接 電話を差し上げ
見学とお話を伺いたい旨お願いをしたところ
園長先生が 快く許可をして下さり
約一時間お話しを聞くことが出来ました。

その後、園内を自由に見学していくようにとおっしゃっていただきました
この記事の前に 和光園の風景を掲載していますので ご覧下さい

和光園は 昭和18年 100床で開園
終戦後 米軍統治下で「らい患者強制収用布告」により
S23年 沖縄から107名が引き上げ 360人に
S28年 復帰後厚生労働省管轄となり現在に至っています
現在の入所者は 51人

一般外来保険診療が始まったのは 正式には S58年3月
しかし 園長先生は 歴史を紐解き
「実は 開園当初から 近隣住民の診療はしていた」とおっしゃる

この地域は 今でこそ トンネルが旧名瀬市市街地との間に掘られ
ものの5分もせずに行くことが出来るが
つい最近まで 山道を迂回していかなければならない地域にあり
開園当時は 医療機関も無かった
また 施設建設に大きな反対運動もあった
そんなこんなで 一般診療をサービスとして提供していたのではないかと…
資料が無いのでわからないが お金も取っていたかどうかは不明
多分勤務医のボランティアだったのではというのが園長先生のお話でした

地域の患者さんは 午後から受けておられるのですが
たくさんの方がこられるそうです

いまは保険診療が出来るようになったのですが
施設そのものが厚生労働省の一般会計で賄われているために
診療収入は 雑収入として 厚生労働省に納めているそうです

園長先生は 入所者の医療と生活をきちんと国が補償するためには
施設全体を 保険診療の施設や介護保険の対象施設にするのは
慎重に考えなければ 逆に患者さんの生活を破壊することになる
慎重に 慎重に とおっしゃっておられました

全生園の将来構想について
私には どんな方法がよいか見えてきませんが
施設の責任者も含め 自治会の皆さん 近隣住民 行政も含め
あらゆる面から 十分 慎重に考える必要があるということを
勉強させて頂きました


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