sugiyukumamani

ただ かぜがふいているだけ・・・。  
  

風聞草 ( 19 )

2009-05-08 | 風まかせ
  <CO2・メタンを宇宙から監視>

 国連の「気象変動に関する政府間パネル(IPCC)」第4次評価報告書は
温暖化の原因は化石燃料の大量消費など人間活動のよる可能性がかなり
高いとし、根強い「温暖化懐疑論」に終止符を打った。ただ、個々のデー
タは科学的に不確かな点が少なくない。

 いぶき は高度666キロから地球上の56000ヶ所を観測する。(現在の地上
観測点は283ヶ所)。陸、海を問わず地球のほぼ全域を観測するので、観測
地点が大幅に増える。通常は進行方向に垂直に5ヶ所のポイントをジグザグ
に観測しながら、100分間で地球を1周し、3日間(44周)で同じ軌道に戻る。

 観測するのは地表面で反射された太陽光。特定の波長の光の強弱で濃度を
割り出す(「風聞草(18)」でふれたので重複は避けたい)。ただ、光の通り道に
雲があると、太陽光は反射され、観測に使う波長の光が強くでてしまう。そこで
別のセンサーで雲の有無を調べ、雲が見つかればそのデータを取り除く。晴れ
るのは全体の1割りとみられるため、目標地点のデータが取れるのは月平均
1回の見込みだといわれている。

 地上観測所の測定誤差は0,1ppmだが、宇宙からの観測だと制度が落ちる。
CO2の平均誤差を1%(4ppm)以下にすることがひとまずの目標とか。