凌霄花(のうぜんか) ノウゼンカズラ科の落葉つる性植物。
中国原産、茎は吸根をだし、他の物にからみつく、卵形の
小葉からなる羽状の葉が対生する。ラッパ形の先が五裂
した直径6~7センチの黄紅色の花が開く。
のうぜんのもと踊り子の待ち合わす
大野林火
凌霄花(のうぜんか) ノウゼンカズラ科の落葉つる性植物。
中国原産、茎は吸根をだし、他の物にからみつく、卵形の
小葉からなる羽状の葉が対生する。ラッパ形の先が五裂
した直径6~7センチの黄紅色の花が開く。
のうぜんのもと踊り子の待ち合わす
大野林火
「 雨の日 」 中原中也
通りに雨は降りしきり
家々の腰板は古い
もろもろの愚弄はの眼は淑やかとなり。 *愚弄(ぐろう) 眼(まなこ)
私は、花弁の夢をみながら目をさます。 *花弁(かべん) 淑やか(しとやか)
( 中 略 )
煉瓦の色の焦心の *煉瓦(れんが) 匿(かく)れ
見え匿れする雨の空
賢しい少女の黒髪と * 賢い(さかし)い 少女(おとめ)
慈父の首と懐かしい・・・。 *慈父(じふ) 首(こうべ)
ムラサキカタバミ
広く世界中に分布している多年草で、日当たりのよい
路傍や庭に自生する。
余談になるが、わが国には、昭和初期まで既婦人は
歯を黒く染める風習があった、「お歯黒」とよんだ。
染めた歯を除くのにカタバミを使った。
向日葵(ひまわり)
ヒマワリというと夏、太陽、あとゴッホが思い浮かびます。
キク科の一年草、北アメリカ原産。7月~9月茎や
枝の先に10センチから30センチの大形の花を
つけるーと図鑑などに書かれていますが、6月下旬ですが
ヒマワリが咲いていました。
われ蜂となり向日葵の中にいる
野見山朱鳥
ひなげし 美人草・ポピー
ひなげしの曲がりて立ちて白き陽に
山口青邨
ケシ科。ヨーロッパ原産、江戸時代に渡来したと
いわれる。5~6月ごろ細長い茎の頂にそれまでうなだれて
いた蕾(つぼみ)をもたげて赤、白、ピンク、オレンジなどの
薄く可憐な四弁花を咲かせる。別名 虞美人草ともいう。
紫陽花や藪を小庭の別座鋪 松尾芭蕉
(あじさいややぶをこにわのべつざしき)
人の手がむやみと入った庭でなく、自然のままの庭で
あった。そこにアジサイが梅雨を待つように咲いている。
「まだ、降っている」と呟いてしまいました。終日降る雨のなかに
清楚にたたずむ藍色の花。
アジサイは日本固有種ですが、江戸時代に日本に来た
シーボルトによって持ち帰られ世界に広まったといわれます。
合歓の花(ねむのはな)
象潟や雨に西施がねぶの花 松尾芭蕉
元禄2年(1689年)6月、芭蕉が象潟(きさがた・秋田県)で
詠んだ句、ねぶは合歓の花のこと。西施は呉の王 不差に捧げられた
伝説の美女。
どの谷も合歓のあかりや雨のなか 角川源義
合歓は優雅で雨に美しい花。
合歓ーマメ科の落葉高木、6,7月ごろ小枝の先に淡紅職の花が
多数 集まって咲く。葉は羽状複葉、夜になると睡眠運動で小葉
が閉じて垂れ下がる、眠ったように見えるので「ねむ」の名が
あるといわれる。
ゆうぐれのかげのなかを あるいてゆく しめやかなこいびとよ /
こゑのないことばを わたしにのこしていった白薔薇の花よ /
うすあおい まぼろしのぬれてゐるなかに /
ふたりのふちびるがふれあふた たふとさ /
(大手拓次)
五月躑躅(さつきつつじ)
陰暦の5月、つまりさつきのころに咲くつつじ
なので「さつきつつじ」と呼ばれる。
略して「さつき」という。つつじの仲間
としては一番花期が遅い。
「満開のさつき水面に照るごとし」
杉田久女