sugiyukumamani

ただ かぜがふいているだけ・・・。  
  

風聞草 ( 18 )

2009-05-07 | 風まかせ
  <CO2濃度は280~380ppmと1,4倍に>

 この250年間で、二酸化炭素の濃度が280から380ppmと1,4倍に増えた
といわれています。なぜ、250年前の濃度がわかったか、「風のたより」
でもふれましたが、夏でも解けない南極の氷のコアのなかの空気中の
二酸化炭素濃度を測った結果なのです。

 1年に降る雪の平均量から、年にどれくらい氷が厚くなるかがわかり
下の氷の年代もわかる、さらに詳しく調べたら、増えた二酸化炭素の
うち半分は200年以上かかったのに、残りの半分はこの30年ほどで増え
たこともわかりました。石炭や石油などの化石燃料を多く使ったこと
が原因と考えられています。

 空気の成分は窒素約78%、酸素21%、アルゴン1%でこの3種類で、
99,9%を占める。二酸化炭素は0,038%ほど。二酸化炭素の濃度の
測り方は光の波(波長)を利用する。大気中の二酸化炭素やメタン
は特定の波長の光(赤外線)を吸収する。窒素や酸素は吸収しない。
二酸化炭素が多いほど吸収量も増えるから、観測した波長の光の強弱
を調べると二酸化炭素の濃度がわかる。観測所での測定の誤差は0,1
ppmだそうです。

 * ppm 一口でいいますと「100万個中に何個あるかを示す単位」、
380ppmなら100万個中に380個になります。

風聞草 ( 17 )

2009-05-07 | 風まかせ
 <今回は、息吹ではなく「いぶき」のほうです>

 息吹は息をふくこと・風、と『広辞苑』にありますが、「いぶき」と聞いて
すぐに温室効果ガスの濃度を測定する人工衛星のことか・・、という貴方
はよほどエコな人なのでしょう。

 いぶきは、環境省、宇宙航空開発機構と国立環境研究所の共同プロ
ジェクト(詳しくはサイトを御覧ください)。
宇宙からなら、ほぼ全域を観測できるーのが特長。観測対象は、京都
議定書で規制対象の6種類のガスのうち、温室効果の8割を占める二
酸化炭素(CO2)とメタン。

 地上で二酸化炭素濃度を観測し始めたのは約50年前。(余談です、
国際地球観測年の1957~1958年に米国の研究者がハワイ島のマ
ウナロア山と南極で観測を始めたのが最初)。今ではほかのガスを
含め世界283ヶ所(世界気象機関温室効果ガス世界資料センター調べ・
2008年11月現在)で観測するが「海のほか、アフリカ、中東、南アメリカ
などの陸地でも観測空白地域が多い」そうです。
ところで、二酸化炭素濃度はどうやって測定しているのでしょうか。
エコな貴方は御存知でしょうが、私は知りませんでした。(つづく)