『絆』日記

~ありがとう~

2010-06-24 05:12:00 | 日記
昨日は梅雨に入ってから久し振りの雨の一日になりましたなんとなく雨だと気分も下降気味になりがちですが、雨であるからこそみえてくることがあると思います雨の日だから感じられる人々の想い・・・昨日の雨の朝、最寄りの地下鉄の駅に到着し、傘から滴る雨をふり落しながら、急いで傘をまるめて長い長いエスカレーターに乗りましたエスカレーターに乗ると、20代後半とみられる男性と若い女性が2人が、私の5つぐらい下の階段で寄り添って乗っているのがみえました彼女が『今日は帰り早いの』と彼に聞いていますその彼女に笑いかける彼その2人のやりとりが聞こえるか聞こえないかの距離に乗っている私、よくみると彼の左肩のシャツが一部色が濃くなっていることに気が付きました彼の手には長い傘が一本、彼女は傘を持っていませんきっと彼女が濡れないように彼が傘を持っていたので自分が濡れてしまったのでしょうねなんとも優しい彼彼らが電車に乗り込むのをちらりとみながら、彼のシャツの色が愛情の大きさを物語っているようにみえて、私も嬉しくなりましたその後、電車を乗り換えてムシムシするギューギュー詰めの急行電車に乗りこみました私は身体を捩じりながらなんとか座席の一番最後の角の立ち場所を確保しホッとしていましたが、まだまだ後から後から乗客が乗りこんできて、空いているつり革をつかむのも半端ない感じですその状態で出発した急行電車ブレーキが掛るたび、乗客が左右に揺れていますその時、一番角に座っている女性の腿に、一番前でつり革につかまっている女性の雨にぬれている傘が触っているのに気がつきました座っている女性は立っている女性に知らせたいのか身体を動かして傘を揺らしていますどうみても不自然に揺れる傘の動きしかし、立っている女性は傘が揺れても眼をつぶっていて濡れている傘がどうなっているのか全く気がついていないようですその女性に座っている女性はちょっとムッとした表情を見せながら、今度は傘を直接触って揺すっていますしかし、立っている女性は知ってか知らずか時に目をあけたりしめたりしているものの、傘を避けることなくべったり彼女の腿につけたままにしていますそして最終地点まで・・座っている女性がなぜ言葉で言わなかったのか、本当に立っている女性は全く気が付かなかったのか傘を挟んで無言の喧嘩日本人同士の関わり方をみた気がしました帰りの電車では私は久しぶりに完全に寝てしまい、終点でふと目を覚ました時には他の乗客は皆降りていました『あっ』と声をあげて電車から飛び出すと30代のビジネスマンが私の肩を叩きました『あそこにかかってる傘、違いますか』と忘れていました、傘を持ってくるのを『有難うございます』といいながら急いで電車に戻り傘を取りに行きました傘の向こうにある何気ない優しい一言何だか温かい気持ちになりましたたかが1本の傘たったそれだけのことですが、傘がある分それだけの人がいてそれだけの出来事がある電車を降りて地元の駅に着いた時には空は晴れていました一日一緒にいた傘傘を意識していて過ごしてみたら色々な人の関わり方が見えましたそしてふと最寄駅についてみて二回目の『あっ』駅を乗り換える前にいつもは立ち寄らない場所に立ち寄ってしまったのでそこに傘を置いてきてしまったのです今日一日、色々なことをみせてくれた傘大事な大事な傘をひとりにしておくわけにはいきません今日取りに行ってみます皆さんも雨の一日、お疲れ様でした今日もいい一日となりますように