2022年11月6日は、世界初のVRMMOロールプレイングゲーム「ソードアート・オンライン」のサービス開始日とのことです。
といっても、現実の話ではありません。
小説「ソードアート・オンライン」の中の設定のお話です。
バック・トゥ・ザ・フューチャー2の舞台が、2015年だったということで当時ファンが盛り上がりを見せましたが、それと同じような感じでしょうか。
ちょうどアニメ放送開始から10周年ということもあり、イベントなども企画されているようです。
というわけで、今回は「ソードアート・オンライン」について書いてみようと思います。
以前はアニマの視点からユング心理学を絡めて書いてみようと思っていたのですが、アニメのユング心理学考察はメイドインアビスでなんか力を使い果たしてしまったので、今回は以前から思っていた別の視点から書いてみようと思います。
「ソードアート・オンライン」(以下SAO)について知らない方もいらっしゃると思うので、Wikiを参照しながら簡単にご説明しますと、原作はライトノベルで、2009年に刊行されているとのことすが、元々は作者の川原礫さんのサイトにて公開されていたものとのことです。アニメ化は2012年ということです。
話の内容としては、フルダイブVRを可能にしたナーヴギアという機器によって、ゲームの世界にまさに入り込める「ソードアート・オンライン」というゲームのサービス開始日に、天才開発者の茅場により、その時点でログインしているプレイヤーはログアウトできず、ゲーム内で死んでしまうと現実でも死んでしまう、ということが告げられる。そして、そのゲームをクリアすることのみが、ログアウトする唯一の方法であり、主人公キリトはゲーム攻略へと走り始める…というような感じです。
公式の1期のネタバレなしのPVを探してみたのですが、YouTube上では見つけられなかったので、こちらを貼っておきます。
特徴としては、主人公キリトくんがめちゃめちゃ強くて、女の子にモテモテで…というなんか背中ムズムズしてくるような展開が多くあります。
同時期に「魔法科高校の劣等生」などの、やはり主人公がめちゃめちゃ強くて女の子にモテモテで…という展開のライトノベル・アニメが発表されたこともあり、一つのジャンルを成していくようになります。
その後、異世界に転生して主人公が無双する、というアニメが量産され始め、「異世界もの」とか「俺TUEEE」とか、投稿サイト「小説家になろう」出身の作品が多かったことから「なろう系」と呼ばれたりもするようですね。
ただ、あまりに量産されてすぎて、もちろん設定がよく練られて面白いものもあるのですが、ただただ主人公が強いだけでちょっと退屈になったりする作品もあったりして、視聴することが修行のようだということで「修行アニメ」と揶揄されてしまうこともあります。
まぁSAOについては、俺TUEEEアニメの先駆けということで、キリトくんも厨二発言が目立ち、好き嫌い分かれてしまうだろうとは思いますが、個人的にはそんなツッコミどころが多いところも含めて名作だと思っています。
当時ハリウッドでも「ハンガー・ゲーム」とか「メイズ・ランナー」などの、若者がデスゲームに巻き込まれる系の映画が多かったような気がしたので、SAOももう少しリアリズム要素多めの感じでハリウッドでリメイクしたら面白いのではないかと勝手に思っていましたが、今のところならなかったようですね。
とはいえ、私自身は原作は読んでおらずアニメしか見ていないのですが、アリシゼーションあたりで脱落してしまっています…
そんな、ちょっと痛々しいところもある「俺TUEEE」ものですが、特に最近のラノベやアニメに限ったものなのでしょうか。
個人的には、俺TUEEEの先駆けは、「竜馬がゆく」ではないかと思ったりもするのです。
「竜馬がゆく」について知らない方もいらっしゃると思うので、Wikiを参照しながら簡単にご説明しますと、司馬遼太郎さん作の時代小説で、1962年に連載が開始されたとのことです。
話の内容としては、江戸時代末期の「薩長同盟」の仲介や「大政奉還」の立案をしたといわれている、実在の人物「坂本龍馬」を主人公に描かれた小説です。命をかけて事を成そうとする若き志士達のドラマには多くの人の心を動かし、「坂本龍馬」について抱くイメージに、この小説は大きな影響を与えたとのことです。
私はそんなに歴史に詳しいわけではないので、この小説にどれほどフィクションの要素が含まれているか、という点については、この場では触れないことにしようと思います。
小説中の「蛇足だが〜」で始まる(読んでて少々だれてしまうほどの)司馬さんの歴史解説を読むと、膨大な調査により執筆されたのであろうことは想像できますが、この場では一応「竜馬がゆく」は史実を元にしたフィクションの小説、という扱いでいこうと思います。
私が最初に「竜馬がゆく」を読んだのは確か中学生の頃だったと思うので、印象に残ったのは歴史的な背景よりも、竜馬が剣術も強くて女性にモテモテというところでした。
「竜馬がゆく」では主にお田鶴さん、さな子さん、おりょうさんという3人の女性が登場して、竜馬とあれこれしたりします。
そしてSAO(アインクラッド編)ではアスナ、シリカ、リズベット、あとはサチなど、数人の女性が登場して、キリトとあれこれしたりします。
ほう。
そして竜馬は最終的におりょうさんという激しい気性の女性を選ぶわけですが、キリトくんも(形式上は)アスナという激しい気性の女性を選んでいると。
ふむ。
もうこの点だけ取り上げてしまうと、「竜馬がゆく」ってどんなラノベですか?って感じになってしまいます。
なーんて言ったら言い過ぎなのですが(笑)、「俺TUEEE」は、現在のアニ豚野郎どもじゃなかったアニメファンの方々ものだけというわけではなくて、昔からみんな好きな要素なんじゃないかな、と思った次第です。
SAOはその要素を尖らせた、いや尖らせ過ぎた(笑)という感じで、当時としてはそれが新鮮に感じられたのかもしれません。
蛇足ですが(笑)一点付け加えさせてください。
小説・アニメなどの創作物を楽しむときに、もちろん教養という面も大切かもしれませんが、私個人としては、「現実逃避」という面が大きいような気がします。
そんな現実逃避に、「異世界」という舞台の親和性は高いと思われます。
そして「歴史」という舞台も、「異世界」の一つになるのではないでしょうか。
先日、なんか、何も起こらない起伏のない映画が見たくなり、久々に「かもめ食堂」を見てみました。
アンチの方も多いようですが、個人的には結構好きな映画なんですよね。
で、久々に見て思ったのが、これって「異世界食堂」と同じだなぁ、という感想でした。
「かもめ食堂」は外国で日本の定食が無双するお話。(ちょっと違う)
「異世界食堂」は異世界で日本の洋食が無双するお話。
一昔前はフィンランドも日本人にとっては「異世界」だったのだと思いますが、インターネットの発達により簡単に情報が得られる現在では、それほど「異世界」ではなくなってきたかもしれません。
もちろん、映像で見るのと実際に体験するのとでは大きな違いはありますけどね。
同じく「歴史」に関しても、長い期間かなり取り上げられてきたので、少々やり尽くされてきた感は出てきているかもしれない。
そしていわゆるファンタジーな「異世界」についても、量産されすぎてしまったせいで、アニメファンとしては、また異世界転生かよ!みたいな感じで、異世界「感」は薄れてきてしまっているかもしれない。
今後、どのような「異世界」が現れるのか。
楽しみに待ちたいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!
といっても、現実の話ではありません。
小説「ソードアート・オンライン」の中の設定のお話です。
バック・トゥ・ザ・フューチャー2の舞台が、2015年だったということで当時ファンが盛り上がりを見せましたが、それと同じような感じでしょうか。
ちょうどアニメ放送開始から10周年ということもあり、イベントなども企画されているようです。
というわけで、今回は「ソードアート・オンライン」について書いてみようと思います。
以前はアニマの視点からユング心理学を絡めて書いてみようと思っていたのですが、アニメのユング心理学考察はメイドインアビスでなんか力を使い果たしてしまったので、今回は以前から思っていた別の視点から書いてみようと思います。
「ソードアート・オンライン」(以下SAO)について知らない方もいらっしゃると思うので、Wikiを参照しながら簡単にご説明しますと、原作はライトノベルで、2009年に刊行されているとのことすが、元々は作者の川原礫さんのサイトにて公開されていたものとのことです。アニメ化は2012年ということです。
話の内容としては、フルダイブVRを可能にしたナーヴギアという機器によって、ゲームの世界にまさに入り込める「ソードアート・オンライン」というゲームのサービス開始日に、天才開発者の茅場により、その時点でログインしているプレイヤーはログアウトできず、ゲーム内で死んでしまうと現実でも死んでしまう、ということが告げられる。そして、そのゲームをクリアすることのみが、ログアウトする唯一の方法であり、主人公キリトはゲーム攻略へと走り始める…というような感じです。
公式の1期のネタバレなしのPVを探してみたのですが、YouTube上では見つけられなかったので、こちらを貼っておきます。
特徴としては、主人公キリトくんがめちゃめちゃ強くて、女の子にモテモテで…というなんか背中ムズムズしてくるような展開が多くあります。
同時期に「魔法科高校の劣等生」などの、やはり主人公がめちゃめちゃ強くて女の子にモテモテで…という展開のライトノベル・アニメが発表されたこともあり、一つのジャンルを成していくようになります。
その後、異世界に転生して主人公が無双する、というアニメが量産され始め、「異世界もの」とか「俺TUEEE」とか、投稿サイト「小説家になろう」出身の作品が多かったことから「なろう系」と呼ばれたりもするようですね。
ただ、あまりに量産されてすぎて、もちろん設定がよく練られて面白いものもあるのですが、ただただ主人公が強いだけでちょっと退屈になったりする作品もあったりして、視聴することが修行のようだということで「修行アニメ」と揶揄されてしまうこともあります。
まぁSAOについては、俺TUEEEアニメの先駆けということで、キリトくんも厨二発言が目立ち、好き嫌い分かれてしまうだろうとは思いますが、個人的にはそんなツッコミどころが多いところも含めて名作だと思っています。
当時ハリウッドでも「ハンガー・ゲーム」とか「メイズ・ランナー」などの、若者がデスゲームに巻き込まれる系の映画が多かったような気がしたので、SAOももう少しリアリズム要素多めの感じでハリウッドでリメイクしたら面白いのではないかと勝手に思っていましたが、今のところならなかったようですね。
とはいえ、私自身は原作は読んでおらずアニメしか見ていないのですが、アリシゼーションあたりで脱落してしまっています…
そんな、ちょっと痛々しいところもある「俺TUEEE」ものですが、特に最近のラノベやアニメに限ったものなのでしょうか。
個人的には、俺TUEEEの先駆けは、「竜馬がゆく」ではないかと思ったりもするのです。
「竜馬がゆく」について知らない方もいらっしゃると思うので、Wikiを参照しながら簡単にご説明しますと、司馬遼太郎さん作の時代小説で、1962年に連載が開始されたとのことです。
話の内容としては、江戸時代末期の「薩長同盟」の仲介や「大政奉還」の立案をしたといわれている、実在の人物「坂本龍馬」を主人公に描かれた小説です。命をかけて事を成そうとする若き志士達のドラマには多くの人の心を動かし、「坂本龍馬」について抱くイメージに、この小説は大きな影響を与えたとのことです。
私はそんなに歴史に詳しいわけではないので、この小説にどれほどフィクションの要素が含まれているか、という点については、この場では触れないことにしようと思います。
小説中の「蛇足だが〜」で始まる(読んでて少々だれてしまうほどの)司馬さんの歴史解説を読むと、膨大な調査により執筆されたのであろうことは想像できますが、この場では一応「竜馬がゆく」は史実を元にしたフィクションの小説、という扱いでいこうと思います。
私が最初に「竜馬がゆく」を読んだのは確か中学生の頃だったと思うので、印象に残ったのは歴史的な背景よりも、竜馬が剣術も強くて女性にモテモテというところでした。
「竜馬がゆく」では主にお田鶴さん、さな子さん、おりょうさんという3人の女性が登場して、竜馬とあれこれしたりします。
そしてSAO(アインクラッド編)ではアスナ、シリカ、リズベット、あとはサチなど、数人の女性が登場して、キリトとあれこれしたりします。
ほう。
そして竜馬は最終的におりょうさんという激しい気性の女性を選ぶわけですが、キリトくんも(形式上は)アスナという激しい気性の女性を選んでいると。
ふむ。
もうこの点だけ取り上げてしまうと、「竜馬がゆく」ってどんなラノベですか?って感じになってしまいます。
なーんて言ったら言い過ぎなのですが(笑)、「俺TUEEE」は、現在のアニ豚野郎どもじゃなかったアニメファンの方々ものだけというわけではなくて、昔からみんな好きな要素なんじゃないかな、と思った次第です。
SAOはその要素を尖らせた、いや尖らせ過ぎた(笑)という感じで、当時としてはそれが新鮮に感じられたのかもしれません。
蛇足ですが(笑)一点付け加えさせてください。
小説・アニメなどの創作物を楽しむときに、もちろん教養という面も大切かもしれませんが、私個人としては、「現実逃避」という面が大きいような気がします。
そんな現実逃避に、「異世界」という舞台の親和性は高いと思われます。
そして「歴史」という舞台も、「異世界」の一つになるのではないでしょうか。
先日、なんか、何も起こらない起伏のない映画が見たくなり、久々に「かもめ食堂」を見てみました。
アンチの方も多いようですが、個人的には結構好きな映画なんですよね。
で、久々に見て思ったのが、これって「異世界食堂」と同じだなぁ、という感想でした。
「かもめ食堂」は外国で日本の定食が無双するお話。(ちょっと違う)
「異世界食堂」は異世界で日本の洋食が無双するお話。
一昔前はフィンランドも日本人にとっては「異世界」だったのだと思いますが、インターネットの発達により簡単に情報が得られる現在では、それほど「異世界」ではなくなってきたかもしれません。
もちろん、映像で見るのと実際に体験するのとでは大きな違いはありますけどね。
同じく「歴史」に関しても、長い期間かなり取り上げられてきたので、少々やり尽くされてきた感は出てきているかもしれない。
そしていわゆるファンタジーな「異世界」についても、量産されすぎてしまったせいで、アニメファンとしては、また異世界転生かよ!みたいな感じで、異世界「感」は薄れてきてしまっているかもしれない。
今後、どのような「異世界」が現れるのか。
楽しみに待ちたいと思います。
最後まで読んでくださり、ありがとうございました!!
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