軽井沢高校 校長日記 『つれづれ軽井沢だより~乞う「ちょうどええ」』

学校の様子を校長の視点から伝えたいと思い、校長日記を書くことにしました。授業日毎日更新を目指します。ご愛読ください。

12月16日(木) スージー・クアトロ 180

2010-12-16 23:28:05 | 日記
 今朝は冷え込みましたね。
 強い寒気が日本を覆ったとのことで、昨日の時点では軽井沢は-8℃まで下がるという予想でしたが、今日の気象庁の発表を見ると、軽井沢が-5.4℃でした。

 朝ロータリー前で、登校してくる生徒や車で送ってくる保護者の方に挨拶をしながら、事務長さんと「今日は風がないので、気温の割に体感温度はさほどではないですね」と話しました。

 部屋に戻ってしばらくすると、事務長さんが、軽井沢の過去30年間の日ごとの平均の最高気温、最低気温、平均気温、降水量、日照時間などが一覧になっている表を持ってきてくれました。
 その表が実におもしろいんです。

 たとえば、最高気温を見ると、12月は1日の7.4℃から始まり、毎日0.1℃~0.2℃ずつ下がっていって、12月10日に6℃、16日が5℃、24日クリスマスイブが4℃、1月4日が3℃、13日が2℃、そして23日から2月3日まで12日間連続で1.5℃となり、これが最高気温の「底」で、2月4日からは上がり始めます。
 今日話題にしている最低気温も同じです。
 12月1日は-4.2℃ですが、6日には-5℃、14日が-6℃、23日が-7℃、1月4日が-8℃、17日が-9℃、27日がついに二桁の-10℃となり、1月30日から2月4日まで6日間連続で-10.2℃を記録した後、再び上がっていきます。
 最高気温も最低気温も一度も数字が逆に戻ることはなく、ずーと下がっていって、また上がる、完全なV字を描いているんですね。
 長いスパンで眺めるとこんなにきれいに数字が並ぶのかと驚き、自然はやっぱすごいんだなあと、至極当たり前の感想に至りました。
 数字自体は一見無機質な感じがしますが、それが表すものは実に豊かで面白いと思います。

 それで、このデータからすると、12月16日の平均最低気温は-6.2℃ですので、今日の-5.4℃は寒いような気がしましたが、平年だともっと寒いということになるようです。

 この表は相当「使える」表ですので、これからも時々このブログに登場するかもしれません。

 午後は松本蟻ヶ崎高校(写真)で、校長会の管理運営研究委員会があったので、昼頃に学校を出ました。
 この委員会は、学校の管理上の問題について、法規と現実の両面からどうしたらいいのかを探る、極めて実質的な委員会で、毎回とても勉強になります。

 タイトルは、数字とスージーをかけてみましたが、スージー・クアトロはアメリカの女性ロックシンガーです。

12月15日(水) 伊藤つかささんは金八先生で生徒役 179

2010-12-15 22:05:01 | 日記
 
 師走も半ばになり、2学期の登校日もあとわずかとなりました。

 この時期、多くの高校がそうですが、本校でも今日から終業式まで、午前中4時間授業で生徒は下校とし、午後は保護者・生徒とクラス担任との懇談が行われます。
 この間、副担任は、当番を決めて校外巡視をしたり、指定者の補充授業を行ったりします。
 グアムへ派遣する生徒の英会話レッスンやグアムに関する学習会も行われます。
 (過日、軽井沢ロータリークラブの例会にお呼びいただいた今年度の選抜メンバーは、3分間スピーチや受け答えなどに関して、とても高い評価を受けたと聞きました)
 大学入試センター試験を受ける生徒に対する補習は、この間だけでなく、年末年始休業中も続きます。

 今日の午後を利用して、生徒会の役員研修会が行われました。
 軽高の生徒会役員は、生徒会長・副会長・会計・書記・審査・各委員会正副委員長あわせて35人います。
 この数は、全校生徒の7~8人に1人、この時期には役員にならない3年生を除くと5人に1人が役員という、全体から見ても大きな数です。

 今日の研修会では、まずこの役員を4つの班に分け、それぞれに生徒会顧問がついて、「奉仕活動」として、自転車置き場・軽井沢駅方面の通学路・中軽井沢駅方面の通学路の3箇所の清掃と中庭のベンチのペンキ塗りを行いました。
 続いて、室内に移動して、あらかじめ各役員が書いたものをまとめた資料を使って、全員で生徒総会の反省や今後の取組に関する話し合いなどを行い、その後、お菓子を食べながら自己紹介などをして懇親を深めたようです。
 
 おかげさまで軽高は、生徒の「伸びしろ」の大きな学校だと各方面からお褒めの言葉をいただいていますが、学習面、生活面、進路、部活動、そして生徒会活動(自治活動)と、それぞれの先生が、持ち場持ち場で、前向きに工夫をして様々な「場」を生徒に提供し、生徒もそれに応えていくところに、こういう評価をいただいている理由があるのではないか、と思っています。

 私は今年軽井沢高校に赴任する前の2年間県庁に勤務していましたが、当時長野県知事だった村井仁さんは、折に触れてよく「司(つかさ)・司で仕事を進める」ということを言っていました。
 「司(つかさ)」とは「①役所、官庁 ②官人、役人 ③役目、官職、つとめ」のことを言う(小学館『現代国語例解辞典』)そうで、つまりは、働く「場所」「人」「仕事」を指しているようですが、村井さんの意図は「職員が、常に問題意識を持って仕事の創意工夫を図り、向上心と責任感、そして情熱を胸に日々の職務に励んでいただくこと」にあったようです。

 本校のことについて、こういうところで言うと多分に「手前味噌」「我田引水」ではありますが、まさに「司・司で仕事を進めて」くれる教職員がいて、それに応える生徒がいて、協力してくれる保護者・同窓会・地域の方々がいて、皆さんのおかげで、校長として、学校がどんどんよくなっていく実感を持ちながら年の暮れを迎えられそうです。
 本当にありがたく、また幸せなことだと思っています。

 作曲家・編曲家の周防義和さんが、12月7日(火)付けのご自身のブログ『リズムのかけら』の中で、「軽井沢高校で」と題して、本校で行った授業のことを取り上げてくれています。
 授業の内容や音楽室の設備のことなど、写真入りで書いてくれました。
 周防さんには今年大変お世話になりました。
 また来年もよろしくお願いしたいと思っているところです。
 ブログの詳細はこちらからご覧ください。→ http://blog.levedoor.jp/suo2005/

 写真は、本館3階の西端にある多目的室から北西方面を眺めた景色です。
 手前の離山の向こう、中央に、雪をいただいた浅間山の頂上付近が見えます。
 北には「守護神」の離山、西には少し離れたところに浅間山を臨みながら毎日を過ごしています。

12月14日(火) M型波 178

2010-12-14 23:56:13 | 日記
 
 午前中に「VDT検診」というのがあり、会場の小諸商業高校に出かけました。

 VDTは"Visual Display Terminals"の略で、「画像表示端末」とでも訳すのでしょうか、簡単に言うとコンピュータのような画面のある機器を指すようで、この「VDT作業」の度が過ぎると、身体的にだけでなく精神的にも不調をきたすということで、厚生労働省もガイドラインを定めたりしているようです。
 今日は、少し前に実施したVDTの問診票の記載内容から、「検診をやっておいた方がよさそうな人」として「選ばれた人」が検診を受けるように指示されたのです。
 ここ数年は該当者として選ばれていませんでしたが、どうやらその基準が下がったようで、問診票の回答は例年とほぼ同じ内容だったにもかかわらず、今年は検診を受けることになりました。
 指定された先生は軽高だけでなく、他の学校にも何人もいて、眼の検査を中心に、首や肩、手などのしびれや痛みなどの検査もありました。

 検診の対象になるかどうかということとは別に、一日に何時間もコンピュータや携帯電話の画面とにらめっこというのは、まず間違いなく健康によくありませんので、これを機に少し気をつけたいと、改めて思っているところです。

 学校に戻って昼間いろいろと用を足した後、昨日のブログに書いたとおり、夕方、県高校総体スピードスケート競技に参加する2年生の金沢さんを応援しに長野市のエムウエーブに出かけました。

 金沢さんのご両親が応援に来ていて、会場で挨拶をしました。
 監督の宮坂先生は、大会の役員をしていて忙しそうでしたが、それでも少し話をすることができました。
 高校総体のホームページを担当している長野商業高校の顧問の坂口先生と、例の担当生徒4人に再会をしました。
 自分の学校の生徒のような懐かしい感じがして挨拶をしたら、今日も取材を受けました。
 岩村田高校の林先生がクラスの生徒を引率して来ていました。
 林先生は、伊那弥生ヶ丘高校で同じ学年の担任を受け持ったり一緒に生徒会を担当したりした先生です。
 市立長野高校の河面校長先生と吉岡教頭先生にもお会いしました。

 さて、写真左が500mスタート前の金沢さんです。
 「自己ベスト」を今回の大会の目標にしていたようですが、残念ながら自己ベストの更新はならなかったものの、いい滑りでそれに近いタイムが出て、明日の1000mと、1月のインターハイ本番に向けて期待ができそうです。
 レースを終えてリンク上でクールダウンをしていた金沢さんが私に気付き、頭を下げて「ありがとうございました」と挨拶をしてくれました。

 さすがにリンクサイドに2時間半いるとしっかり身体が冷えましたが、スケートの観戦は迫力とスピード感があって、実に楽しいものでした。 

12月13日(月) サミー・デイヴィス・ジュニア 177

2010-12-13 23:24:08 | 日記
 
 年末の交通安全運動が、飲酒運転の撲滅やシートベルト着用の徹底などを重点目標に、先週末の土曜日・11日から大晦日の31日(金)まで行われています。
 今朝も蛍光色のジャンバーを着た人たちが、通勤途中、あちらこちらに立ってボランティアをしてくれていました。
 写真は、いつものように運動期間中、本校の玄関入口に飾られたポスターですが、右奥、傘立ての向こうに、軽井沢彫りの校名看板があるのが見えるでしょうか。
 
 土曜日には、野沢北高校体育館で行われた、男子バレーボールの新人戦東信大会の試合を見に行きました。
 新チームになってから部員不足で試合に出られないこともありましたが、ようやく人数が揃って大会に出場できました。
 相手は上田千曲高校でした。
 メンバーが6人になってから日が浅く、十分な時間をかけて練習できなかったため、コンビネーションのミスなどがあって、結果は0-2で敗れてしまいましたが、随所にいいプレーも見られて、軽井沢の寒い冬を一生懸命練習できれば、来春には期待できるチームになるのではないかと思いました。

 明日、明後日と、長野オリンピックが開催された長野市の「エムウエーブ」で、県高校総体のスピードスケート競技が行われます。
 当時は、男子の清水選手や女子の岡崎選手などの活躍に日本中が沸いたものですが、あれからもう12年も経つんですねえ。
 今日の昼休みには、スケート部顧問の宮坂先生と部員の2年生金沢さんが校長室に「がんばって来ます」と挨拶に来てくれました。
 金沢さんは、明日の女子500mと明後日の女子1000mに出場予定だそうですが、朝早くに学校のリンクで必死に練習する姿は見ても、今シーズンまだ応援に行っていないので、急なことが何もなければ、明日行われる500m(18時頃1本目、19時半頃2本目)を応援しに行きたいと考えているところです。

 今朝の気温は、零下は零下でも、せいぜいマイナス1~2℃くらいのもので、ものすごく下がったという数字ではなかったのですが、朝校門に立っている時も、かなり寒い(さみー)感じがしましたね。
 「一日中雨」の予報どおり朝から霧が流れていましたので、そのせいで体感温度が低く感じるのではないか、という人もいました。
 日中もほとんど温度は上がらず、雨は午後からみぞれになり、夕方にはしっかり雪に変わりました。

 夕方からは、佐久地区校長会の人権教育学習会に出かけたのですが、会場の佐久市は、雪ではなく雨が降っていて、やっぱり軽井沢は寒い(さみー)んだなあ、とあらためて思いました。

 サミー・デイヴィス・ジュニア(Sammy Davis Jr.)はアメリカの歌手で1990年、64歳で没。
 日本では、サントリーの「ホワイト」というウィスキーのコマーシャルや映画『キャノンボール』シリーズでよく知られている、アメリカを代表するエンターテイナーでした。

12月10日(金) 月火水墨金曜日 176

2010-12-10 17:48:53 | 日記
 
 写真は、朝の挨拶に立った後、校長室の前から正門の方向を撮ったものです。
 昨日から降り続いた雪が前回降った時よりも積もって、報道によると12cmだそうで、まさに白と黒の「水墨画」の世界ですが、朝早くに来て雪かきをしてくれる人がいるおかげで、通路と駐車場の雪はしっかり取り除かれています。
 感謝、感謝です!

 今日の午前中は、JICA駒ヶ根訓練所職員の塩澤さんと、青年海外協力隊員として南米ベネズエラに行っていた田中さんのお2人が「出前授業」に来てくださったので、担当の長嶋先生と一緒に校長室で3時間目の前にお話をしました。
 塩澤さんは3時間目に1年国際文化科の生徒にJICAの概要の話と異文化体験ゲームをしてくれました。
 田中さんはご自身の体験談を、4時間目には1年国際文化科の生徒に、5時間目には2年の国際文化科と普通科文系コースの生徒にしてくれました。
 今日の授業の様子は、軽高ホームページのトップページからご覧いただけます。
 そのうち、5時間目の授業を見させてもらいましたが、話の中で青年海外協力隊に参加したときの自分の気持ちに触れて、「皆さんもやらないで後悔するより思い切って色々なことをやってみた方がいいと思います」と言う姿に、田中さんの生き方というか信条のようなものが感じられました。

 授業前にお2人と校長室で話をしたあと、11時過ぎに生徒指導主事の山極先生と町役場に行きました。
 先月生徒と先生で実際に通学路を歩いた時の写真と資料を持参して、通学路で暗い箇所に街灯を設置していただけないかという話をしました。
 さらには、以前からお願いしている町内循環バスの運行の改善についてもその後の状況を伺いました。
 課長さん、課長補佐さん、担当の方、皆さんいつも丁寧かつ前向きに対応をしてくれるので、本当にありがたいと思っています。

 放課後は、世界エイズデーにちなんだ保健委員会主催のクリスマス健康フェスティバルを覗いてみました。
 保健室一杯に生徒が入っていて、保健委員のエイズに関する発表や出席者参加のクイズなどをやって盛り上がっていました。
 今日に向けてしっかり準備をしてきたんだなあという思いと、参加してくれる生徒がこんなにいるんだという感慨がありました。

 続いて、生徒会本部主催の「軽高会議」の校内討論会にオブザーバー参加をしました。
 この会は3学期に開催される予定の、本年度第2回目の「生徒・保護者・教職員の3者でつくる軽高会議」に向けて、生徒と職員で、論点を整理し今後の取り組みの方向性について話し合うためのものだと聞きました。
 生徒代表と職員代表、合わせて15名ほどによって、形式的でなく、実質的で率直な話し合い・意見交換が行われていました。
 職員のサポート体制も含めて、本校における生徒会の「可能性」とか「将来性」のようなものを強く感じました。

 校長室に戻ると、今日の保健委員会のイベントの趣旨を書いたカードとお菓子が入ったかわいいビニール袋が机の上に置いてあります。
 事務室の中野さんが「校長先生が参加してくれたので、と言って生徒が持ってきました」と言います。
 こういう気配りにいつもながら頭が下がります。

 これからPTA正副会長さんとの会議とその後の会があるので、学校を出ます。
 寒い一日でしたが、日中天気はすっかり回復して日向の雪はだいぶ溶けました。
 それでは。