軽井沢高校 校長日記 『つれづれ軽井沢だより~乞う「ちょうどええ」』

学校の様子を校長の視点から伝えたいと思い、校長日記を書くことにしました。授業日毎日更新を目指します。ご愛読ください。

12月 9日(木) カーリーヘアー 175

2010-12-09 23:20:19 | 日記
 
 校長室の窓の外を通る生徒の「あっ、雪だ!」と言う声が聞こえたので外を見ると、たそがれの中、天気予報のとおり雪が舞い始めていました。
 「たそがれ(黄昏)」は、「たそかれ」から転じたもので、「誰(た)そ彼(かれ)は」と、人の見分けがつきにくい夕方・夕暮れの頃を指すようになったと、たしか高校時代の古典の授業で教わった記憶があって、それ以来、「よこはま・たそがれ」(リリースは私の中学時代ですが)だとか「たそがれ清兵衛」だとか、とにかく「たそがれ」と聞くと「たそかれ」を思い浮かべます。
 その後、雪はだんだん激しくなって、学校を出るときにはすでに車にも数cm積もっていて、降り方も吹雪に近いような状態になっていました。
 こりゃあ、明日も大変そうだなあ、と思いつつ帰途に着きました。

 昼休みには、11月30日(火)から12月5日(日)まで北海道常呂町で行われた「JOCジュニアオリンピックカップ 第19回ジュニアカーリング選手権」に出場した2年生の速水君と堀篭君が、賞状を持って校長室を訪ねてくれました。

 長野CAというチーム名のもと、高校生は彼ら2人、あとは中学生という、御代田町出身者中心のチーム編成で大会に出場し、予選を見事2位で通過して4チームしか残らない決勝トーナメントへ進出しました。
 決勝トーナメントでは、2-3位決定戦と3-4位決定戦で惜敗し、結果は全国4位だったそうです。
 新聞に記事が載っていたので試合の結果だけは知っていましたが、チーム編成だとか、練習の様子だとか、チームの中の役割だとか、今回詳細を聞くことができました。
 賞状はトップページに掲載されていますが、北海道まで試合に行って、全国大会での4位は、大いにがんばったと思います。
 今シーズンまだまだ試合は続くようですので、さらに今後に期待したいと思います。

 カーリングの世界では、今回の大会が開かれた場所にある、北海道の「常呂高校」というチームが、高校名を冠したチームとしては有名で、高校選手権だけでなく全日本の大会にも出場しています。
 カーリングをする軽高生が増えて、「軽井沢高校」としていろいろな大会に出られたらいいよな、という話をしましたが、そんなに遠くない将来、実現できたらいいなあと思っているトコロです。

 先週の日曜日に行われた軽井沢町の社会福祉大会の一企画「手の写真展」で、本校生徒が多数参加して制作し会場に展示したものを、現在持ち帰って生徒昇降口に飾ってありますが、それを写したのが写真です。
 学校外の活動に積極的に参加することで、様々なことを体験したり学んだりしながら、学校の中だけでは得られない、他者からの評価や自己有用感を得ることができると思います。
 今回に限らず、今後もさらに外部との「つながり」を積極的に推進していけたらいいな、と思っているところです。

 放課後は、代替わりをした生徒会の新役員会に呼ばれ、激励をしました。
 軽高を「よりよい学校」にしたい、という気持ちを持った生徒たちです。
 職員みんなでサポートするのでぜひがんばってほしい、と伝えました。

 早速明日は保健委員会が世界エイズデーにちなんだ健康フェスティバルを、本部全体では「三者でつくる軽高会議」のための討論会を、来週は矯風委員会が正門で挨拶運動をするそうです。
 今週に入って出版委員会と図書委員会から原稿の依頼がありましたので、年度末の冊子発行に向けてもすでに新しいスタッフが動き始めているようです。

12月 8日(水) Snow-white 174

2010-12-08 20:28:02 | 日記
 
 今朝は寒かったですよね。
 いつもとだいたい同じ時間に犬の散歩に出かけたのですが、お天気情報で見るとその頃の気温は-2℃、それ以上に風がとても冷たく、体感温度は相当寒く感じました。
 
 昨日降り出した雪は、今朝は小諸駅付近ではその形跡がまったくなく、小諸市の自宅付近でもさほど積もりませんでしたが、少し上がった浅間サンラインでは結構残っていて、木々にはまるで「霧氷」のように雪が付き、一面「白銀の世界」になっていました。
 軽井沢では、朝方には少し積もっていた雪が、昼間、しっかりお日様が出たので、日向はほとんど溶けましたが、気温がさほど上がらなかったので、日陰は結構残ってしまいました。

 明日朝の冷え込みは、軽井沢-6℃など、今朝以上という予想です。
 長野県でも、またこの地域でも、風邪やインフルエンザ、ノロウィルスも流行しつつあります。
 特に年末が押し迫っているので、「寝正月」にならないように、お互い気をつけたいものですね。

 さて、今日は、朝の挨拶を終えた後、雪が残る正門からロータリーと本館、その向こうの離山を写して、載せてみました。
 (いつも朝一緒に挨拶をしてくれている数学の吉澤先生が、前回このアングルから撮影した写真をブログで見て「この写真だと本館の屋根がドーム型になっているように見えますね」と言うので、「そんなわけないでしょ」と言いつつあらためて見てみたら・・・あれ?本当にそう見えますね)

 先週の金曜日以降、このブログに掲載している写真のサイズや縦横のバランスがそれまでの写真とは異なっていて、かつ画質も鮮明になっていることに気付いていただけているでしょうか。
 (「さあ?」とか「そう?」と言われてしまえば、それはそれで、それまでのことなのですけれども)写真自体は、これまでどおり自分の携帯電話のカメラで撮影しているのですが、最近学校のパソコンに"Picture Manager"というソフトが入っていることに気付き、ここ5枚はそのソフトで加工してから掲載したものなのです。
 質のいい写真を掲載したいという気持ち(だけ)は持っていますが、いつもというわけにはいかない日もありますので、これに関しては、できるだけ努力するということにしておきたいと思います。

 今年の冬季インターハイのホームページの一部を長野商業の生徒が担当していること、国体県予選の日に軽井沢の風越公園アイスアリーナまでわざわざアイスホッケーの取材に来てくれたこと、「高校生の風」というコーナーに当日の試合の様子などが載ったことなど、11月27日(土)と30日(火)のブログに書きました。
 その時、あれだけしゃべったのにちょっとしか載らなかったと(もちろん冗談で)書いたのですが、その後、ホームページを時々チェックしていたら、本校監督の桜井先生、私、キャプテンの柏木君の順にインタビューがしっかり掲載されていて、長野工業のアイスホッケー部や、最近では市立長野のスケート部も取り上げられています。
 他の人のものは、その場にいなかったのでわかりませんが、少なくとも私のインタビューに関しては、こちらの意図を正確にとらえて記事にしていました。
 プロの記者でも「そうじゃないでしょ!」ということが結構あるのに、大したものです。
 今年長野県で開催される冬季インターハイも、みんなで盛り上げていかないといけないですから、ぜひこちらから公式ホームページも、メニューにある「高校生の風」もご覧いただきたいと思います。→ http://22naganosoutai.sakura.ne.jp/

 今日は職員会議と2学期成績会議がありました。
 来週からは三者懇談に入ります。
 三者懇談が始まると、いよいよ学期が押し迫ったなあという気分になります。

12月 7日(火) ホルモー焼き 173

2010-12-07 20:27:28 | 日記

 今日は作・編曲家 周防義和さんの最終講義がありました。

 昨日の職員朝会で教務係から告知があったこともあり、授業の空いている先生が何人も見に来ていました。
 今の音楽業界の最前線の話を直接聞くのも、講義を見て自分の授業の参考にするのも、どちらも教員にとっては大事な研修です。
 こういう、普通ではあり得ない貴重な研修の機会が校内にあって、それに自主的かつ貪欲に参加する先生がたくさんいるって、すばらしいことではないでしょうか。

 「映像と音楽」の3回目、今日のテーマは「映画と音楽」でした。
 題材は、この日のために授業中に数回に分けて観てきた『鴨川ホルモー』(万城目学原作、本木克英監督、山田孝之・栗山千明主演)。
 さすが大学や専門学校で教壇に立っているだけあって、映像を使ったり、キーボードやギターを弾いたりして、テンポよく授業は進みます。
 この映画に使われている音楽は、クラシック調からロック調、サンバ調まで、本当に幅広く、さらには、石橋蓮司さんが病床で台詞を言うシーンでは三味線の音楽が登場、これもご自身で演奏・録音したものなんだそうです。
 昨日は周防さんの音楽に対する博識ぶりに驚きましたが、今日は、扱う音楽のジャンルの幅広さや演奏できる楽器の種類の多さに脱帽でした。

 今年8月に行われた「第35回湯布院映画祭」では2つの特集が組まれ、「石橋蓮司&緑魔子」と並んで「周防義和」さんが取り上げられたそうです。
 そのパンフレットを見ると、周防さんを称して、「監督が作ろうとする作品世界を理解して、映画に寄り添うようにして音楽を作ってくれる」(監督 周防正行氏)、「今の日本では稀有な、本当の意味で映画の力となる音楽を書ける作曲・編曲家」(実行委員長 幸重善爾氏)、「監督、スタッフ、そして演者が作り上げた作品世界に、周防義和さんの音楽が血を巡らし、作品に魔法がかけられていた」(女優 清水美沙さん)といった賛辞が述べられていました。

 そういう周防さんが、音楽科の吉澤先生のたっての希望もあって、来年も軽井沢高校に授業をしに来てくれる、と今日約束していただけました。
 「こういうことは継続することが大事ですよね」って、本当にありがたく、嬉しい話です。

 お礼の宣伝というわけではありませんが(でも、宣伝は宣伝ですが)、写真は、12月21日(火)NHK総合テレビで22:00~22:48に放映される『続遠野物語』(田畑智子主演、周防義和音楽)の、周防さんのサイン入りポスターです。
 来年公開予定の小泉今日子・永瀬正敏主演『毎日かあさん』の音楽制作と時期が重なり、1か月くらいは朝早くから夜遅くまで軽井沢の自宅に缶詰になって、合わせて数十曲を書き上げたとおっしゃっていました。
 ポスターは、周防さんと軽高との関係を書き加えて、廊下の目立つところに掲示しました。
 『続遠野物語』も『毎日かあさん』もぜひご覧いただき、「周防さんの人柄が出ている」と言われる音楽を聴いていただければと思います。

 午後には、軽井沢中学校の小川先生が校長室に寄ってくれました。
 小川先生は、ドイツ語が話せることもあって、定期的に留学生ナタリーの日本語の指導をしてもらっているのですが、今日は指導の前に昨日の中学生との交流のお礼を言いに来てくれたのだそうです。
 むしろ、ナタリーに日本語の力を付けてくれながら、交流の機会を設けてくれた小川先生と軽井沢中学校の皆さんに、こちらからお礼を申し上げました。 

 今日のタイトルは、『鴨川ホルモー』の原作本に、確か、ホルモーはホルモンではない、というようなことが書かれていたので、それ以外で何かないか考えてみたのですが、残念ながら思いつきませんでした。

 昼過ぎから降り出した雨が、この時間には雪に変わっています。
 冷え込んできているので、明日の朝が心配です。

12月 6日(月) Let's .・・・, shall we? 172

2010-12-06 23:54:10 | 日記

 書き出しがまたまた『高原に列車が走った』の話題で恐縮です。

 校長室の一角に、軽高の様々な記録を蓄積した棚があるのですが、別の捜し物でたまたまその棚をいじっていたら、写真のような冊子が出てきました。
 表紙に『第四稿 高原に列車が走った(仮題) 東映・高原プロ提携作品』とある、映画の台本です。
 中をめくっていくと、制作、プロデュ-サー、原作、脚本、監督の欄には名前が入っているのですが、数ページにわたる登場人物の欄はすべて空欄になっています。
 「第四稿」とあるし、登場人物に名前はないし、映画の題名が「仮題」になっているし、どうもできあがった脚本ではなく、制作途中のもののようです。
 どういう経緯でこれが校長室にあるのかわかりませんが、創立70周年が3年後に近づいて来ているので、こういう「へーっ?!」というようなものも含めて、色々な資料をさらに蓄積していかないといけないな、と思っているところです。
 
 今日の昼間、ドイツから本校に留学中のナタリーが、所属クラスの担任の宮坂先生の引率で軽井沢中学校に出かけ、英語などの授業で生徒と交流したり、給食を一緒に食べたりしてきました。
 軽井沢中学校に勤める先生がナタリーの日本語指導をしてくれていることと、中学校にもドイツからの帰国子女がいる関係で、中学校から交流の申し出があったのです。
 中学生にとっていい機会というだけでなく、ナタリーにとっても軽高以外の学校に行き、軽校生以外の生徒と交流をするのは、とてもいい経験になると思います。
 ナタリーが中学生にドイツ語の説明をしている場面など、交流の模様を写した写真がトップページに掲載されていますので、ご覧ください。

 夕方からは、今年本校の特別講師を務めてくれている周防さんと、一献傾けつつ様々な話をしました。
 周防さんは、当り前と言ってしまえばそれまでですが、音楽の歴史的なこと、技術的なこと、映画・ドラマのことなど、自分の専門とする分野にやたら詳しく、「へーっ?1」という話をいくつもしてくれました。
 現代の音階は1オクターブをきっちり7等分しているようでいて「ミ」の音が若干ずれているとか、興味深い話をいろいろと伺ったわけですが、中でも一番印象に残っているのは、周防さんが日本アカデミー賞最優秀音楽賞を受賞した映画「Shall we ダンス?」の最後のシーンの撮影で、その場にいたところ引っ張り出され、映画の中で女性と社交ダンスを踊っている、という話でした。
 周防さんは、社交ダンスはまったくの素人だったそうで、草刈民代さんだとか、竹中直人さんだとか、そうそうたる俳優陣が照明のセッティングなどで待っている時間を利用して自分だけリハーサルをしてから撮影をしたのだそうです。
 今度「Shall we ダンス?」を観直す機会があったら、特に周防さんが出演している場面に注目してみてみたいと思いました。

 周防さんの特別講義も明日で最終回です。
 明日は特段予定がないので、見に行きたいと思っています。 

12月 5日(日) 「つながる明日へ」 171

2010-12-05 19:13:01 | 日記
 軽井沢町社会福祉大会に出かけました。
 今年で第17回目だそうです。
 休みの日にわざわざ行くだけの意味がある、すばらしいイベントでした。

 会場の町中央公民館大会議室はぎっしり、何度か追加で椅子を並べて対応をするほどで、正確な人数ははっきりわかりませんが、ザーッと数えた感じでは、400~500人位の参加者がいたのではないでしょうか。

 進行役はいつもお世話になっている、FM軽井沢の清水さんでした。
 清水さんもブログを書いていますので、今日のことが掲載されるかもしれません。
 こちらからみてみてください。
   → http://karuizawablog03.blog.so-net.ne.jp/

 毒蝮三太夫さんの講演は「さすが」としか言いようのない、プロフェッショナルの仕事でしたね。
 「今日は、ここにいる皆さんを元気にしに来た」というとおり、立ったり座ったり、声のトーンやテンポを変えたり、毒舌ぶりを発揮したり、優しい言葉をかけたりして、次から次に大きな笑いを取り、時々しんみりもさせて、きっちり聴衆を元気にさせて帰りました。
 中身のあるすばらしい講演でしたが、職業柄「話術」という点でも勉強になりました。

 軽高生は、演劇部と町民有志の皆さんによる創作劇「ホットココア」の上演、生徒会・JRC部・美術部を中心とする生徒有志による「手の写真&メッセージ」の展示、そしてJRC部を中心とする生徒のボランティア活動、という形でこの会に参加しました。

 写真は劇の一場面、異次元の世界で新撰組と出会うシーンで、左が主演の2年生田中さんですが、田中さんのお母さんも「離山の神」として共演していたと今日初めて知りました。

 演劇部は今日の大会のパンフレットに次のメッセージを載せています:

  この芝居に込める思いは「見方一つで違う世界」です。
  皆さんは今「幸せな世界」で暮らしていますか?
  「辛い世界」で、溜め息ばかり吐いていませんか?
  一人で抱え込まずに周りを見渡してみてください。
  誰かがあなたを支えています。
  人は必ず誰かとの「つながり」があるのですから。

 よくできた劇だったと個人的にも思いましたが、客席で観ていた人たちが話しているのを聞いても、とても評判がよかったようです。
 劇の内容、完成度はもちろんですが、このような場で高校生と地域の有志ががんばって発表している、その姿を評価している声も多かったように思います。

 同じく「手の写真展」に参加した生徒有志は次のように書いていました:

  日頃は、軽井沢高校を応援していただき、ありがとうございます。
  今回「手は語る」の企画参加に声をかけていただき、私たちはその出会いとチャンスに感謝しながら、自分たちらしく取り組むことが出来ました。
  楽しく表現出来ました。

 「手」の企画は生徒会の秋山先生と小嶋先生が中心になって進めてくれましたが、秋山先生は「生徒たちが一生懸命やってくれて、こんな形ができました」と言って、会場に展示された作品の制作過程などを説明してくれました。

 今日の会のテーマは「出会い ふれあい 深めあい つながる明日へ」だそうです。
 演劇部の顧問の長嶋先生が「地域の方々とこうやって一緒に何かを創る機会を持てて生徒たちは発表の場ができるし、刺激も受けるし、本当にありがたいことだと思います」と言っていましたが、こういうパフォーマンスの機会、「明日へのつながり」の機会を本校生に与えてくださった軽井沢町や町の社会福祉協議会の皆さん、特に企画を担当した社協の土屋さんに感謝を申し上げたいと思います。 

 教頭さんが今日の様子を早速ホームページにアップしてくれました。
 トップページの「フォトニュース」と「軽井沢高校ニュース 12月号その1」からご覧ください。