「だってさあ」
4時に起きて、4時半から5時半まで散歩して、
その間に洗濯し、戻ってきて洗濯物を干し、掃除、片付け、さあ、もうすることがない。
だけどまだ6時にもならないじゃないか。
ってんで、お弁当をつくるわけ。
お米をといで、山のように貰った佐渡産のタケノコをきざみ、炊き込みごはん。
頂き物のお肉を焼いて、ホウレンソウのごま和えをちゃちゃっとやっつけて、ミニトマトをさらっと洗い、
夫を起こして風呂に追いやって、炊きあがったごはんと、焼きあがったお肉とほかのおかずをお弁当箱につめる。
でもさ、それでもまだ、7時手前なのよ。
老人が、7時にはもうすることなくなるってのは、あれ、本当の話だね。
「おかあさんたら、しどいのよう」
だからいつもなんとなく、仕事の日はあんまり食べないんだけど、珍しく朝食食べて、時のたつのを待って、
いつもより数段早く家を出て、仕事場について、いつもより1時間以上早く仕事を始めて、なのに~、なぜ~。
仕事が終わったのは、夜の11時手前だったね。
いったん仕事に入ると、家庭のことは一切忘れてしまう質で、これまでも何度かそれがために、
おれこには申し訳ないことをしてきてたんだけども、この日もそう。
まあ、以前なら、たぶん2時か3時頃までぶっつづけでやっていただろうし、徹夜の線もあったに違いない。
おれこがいなければ、今だってきっとそうなんだろうけれど、おれこがいるからもう、それはしない。
一度決めたことだからね。
仕事も大事だけれど、それより大事なものがあるんだよね。
それを忘れていたんだよね、長いこと。
そういう生活は、あっという間に、時間がたってしまって、あとにな~んにも残らない。
・・・ような気がしたんだよね。だから、おれこにいてもらってるんだよね。
いてもらってるんだから、大切にしなくちゃいけないんだよなあ。
わかっちゃいるんだが、まだまだ仕事仕事と没頭してしまって、時間では頭を切り替えられないことがあってなあ。
だめなかあちゃんですね。
「おうちゃんは、だいじにされてない・・・(ぐすん)」
不思議なんだけれど、こういうとき、父親というのは、意外とマイペース。
私は終わったらもう、寄り道なんかせずに、1秒でも早く帰りたくて、そわそわしてしまうのだけれど、
夫はぜーんぜん、あせらない。
これはたぶん、彼が長いこと犬と一緒に暮らしてきて、その性質をよく知っているからなんだけど、
猫暮らしの長かった私には、猫にはそれでよくとも、犬は違うんじゃないかと、思ってしまうところがあって、
どうも、薄情な気がしてしまう。
さびしがってるんじゃないか、こわがってるんじゃないか、ひとりでいやなんじゃないか、って、
やや過保護なくらいに、そわそわと心配してしまう。
猫たちは好き勝手やってるだろう、と、罪悪感を持たないでいられるんだけれど、犬はなあ。
猫だってさみしいかもしれないのにね。
でも、多頭飼い暮らしの人はわかると思うけど、人と暮らすプロの、ある種の猫たちは、結構さばさばしている。
「あんたなんかいなくても勝手に生きていけるわよ」、という野生味が多少、残ってる。
猫にもよるんだけどね。でも犬はどうもそうじゃない気がする。それこそ犬にもよるんだけど。
「・・・なーんちゃって」
でもね、実際はというと、もちろんさみしかったに違いないし、おそいなあ、という不満はあると思うんだけど、
前日は来客があったし、その前々日はおでかけでめいいっぱい遊んで、とっても疲れていたおれこさんだったので、
たぶん、ずっと、寝ていたらしい。
うれしくてひんひんいってぶんぶんしっぽを振っていたけど、不良化はしていなかった。
そして散歩して、ご飯食べて、夜中の1時半に寝たんだけど。
翌日はやはり4時に目が覚めて、でもそれじゃ体が持たないから、気配を殺しひっそりと浅く眠り、
だけどやっぱり5時過ぎには目がさえてきて、6時には起きだした。
洗濯、掃除、おれこと散歩。7時半にはすべてが終わった。
パソコンを取り出して、仕事。
夫を送り出し、仕事のめどがついて、返却本を持って自転車で図書館へ。
図書館で本をまた借りて、郵便物を出して、明日からまた仕事だから3日分の買い物をして、小1時間程度で戻った。
会社にいったもんだと思い込んでいたおれこに玄関でドアを隔ててほえられた。
やっぱり野太い声だった。
鍵をあけると「え~おかあさ~ん?」てなかんじで⇒うれしうれしい。
買ってきたもの(大サイズ3袋分)をしまって、洗濯物をとりこんでたたみ、
洗おうと思ってたスニーカーをベランダで洗濯水に浸す。
お昼の用意をしながら、事務仕事。上司らにメールで業務報告。
にんじんスティック、ゆでたてブロッコリー、を、もっさりと、たっぷりと。
ゆでたてさぬきうどんを冷水でしめて、たっぷりのおろししょうが・すりごま・ねぎをあえ、たまごをおとしていただきます。
ごちそうさまで食器を片づけ、楊貴妃めだかの水槽の掃除と水かえ。
終わって、汚れたタオルを洗って干して、靴の様子を見て、もう少し浸しておいて、
また仕事に戻って、気付けばうっすら薄闇で、6時で、野球はじまるな、でも相手が広島じゃ、
勝っても負けてもうれしくないな、というんでやめて、音楽を聴きながら仕事の続き。
夕飯と明日の弁当のおかずを作りながら、まだまだ仕事。
ふと気がつくとおお8時。
おれこと遊びながら、つくりおきしておいたささみと野菜のスープごはんを食べさせて、
食後、ちょこっと人形なげて遊んであげたりして、おかずの仕上げの味付けしながら仕事も仕上げの味付けで、
上司から電話かかってきていろいろ報告して30プン。
そして今、時計を見ると、散歩しようと思ってた時間を15分すぎてるじゃないか。
おれこはというと、天使みたいな顔でぐっすり寝てる。
起こすのはかわいそうだけど、お散歩もいかねばね。
また明日、朝、めっちゃ早く起こされるのだろうけど。
それにしてもタケノコづくし。
若竹煮、豚肉と糸こんにゃくのしょうが煮、それでも余ってるので、また明日、夫の大好きな炊き込みごはんだ。
前回は道具がなくてタケノコのみだったけど、今度はこんにゃくとか油揚げとかも入れてみよう。
おんなじのばっかでは、飽きるもんね。さすがに。
そんなこんなで昼寝する暇まったく、なかったね。(くそう~)
5時ごろ休憩でコーヒー飲んじゃったのが。まずかったなあ~。
ここのところ3時間しか寝てないんだよ、毎日。
まあ以前だったらたっぷり寝ました、っていうところだけども。
そして結構調子いいんだけども。遅寝早起き。
だから今日こそは、合間みて、夢の昼寝をしようと思ったに・・・。
してやろうと思うんだけど、いつもいつも、あっという間に時間がたって夜になってしまう。
これから寝るんじゃよるねになってしまう。そして起きたら朝でちっともうれしい感がない。
それでもこれまではいくつも締切を抱えていたので、昼間買い物に行くなんてことは、たとえそれが休みでもできなかった。
10月からこのかた、初めて、昼間に図書館と買い物に行った。
ま、小一時間ですけどね。
次の野望は昼寝だ、昼寝。
目標は達成することに、意義があるのよ。
さあて、おれこを散歩につれてって、戻ったら、おれこの足を洗ってついでに、お風呂入ろうっと。
もちろん、ごはんのスイッチを入れてね。
朝4時半にスーツで自転車こいで出社しようとする男にここのところ続けて会っている。
明日も会うであろう。
彼はそんな早く、どこまで出勤しているのだろうか。
新幹線通勤くらいの、遠方?
いや。きっと誰もいない社内で、すっきりした頭で、いろいろ考えているに違いない。
考えながら仕事してるに違いないのだよ。
それ、わかるなあ。ごくごく最近そういうことがわかるようになった新参者なんですけどね。
朝早いのって気持ちいい。
それまでは夕焼けがこの世で一番美しいと思っていたけど、朝焼けも、すばらしいもんだわ。
このまましばらく、晴れの日が続いてくれたらいいんだけど。
お、おれこ起きたか。
じゃあいくか。
さあいくか。