犬がおるので。

老犬から子犬まで。犬の面倒をみる暮らし。

しろ?

2011年11月24日 | おせわがかり日誌


夜、オレコと散歩していたときのこと。

むこうから大柄なおばさんが歩いてきて、

なにやらぶつぶつひとりごと。

突然、大きな声で、

「しろや~い」

と誰かを呼んでいる。

相手は、私たちのようでもあるし、違う誰かのようでもある。





「なんなのかしら、あのおばさん」


どんどん近づく大きな影は、

「お~い、しろじゃないのか、しろ、おまえしろじゃないの?」

といい続ける。

逆光のためにどこを見ているのかわからない以上、

こちらもどうしていいのかわからない。






大きな黒い影は、

白い歯をニヤリと見せて(それ以外は見えない)、

「あ、な~んだ。

ちがうべな~。
 
ごめんな、ごめんな。

しろかとおもったよ~。

そーっくりなんだに~」

とわらって、去った。





しかしそれすら、誰にいったことばかわからなかった。

あとで聞いたら、オレコもどきどきしていたそうだ。

和田浦のうな陣のおかみさんと同じくらい怖かった。

(うな陣のおばちゃまは乱暴ものっぽさがこわいけど、実はいい人)

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