くつろぎ日記

ストーリーとセリフに注目したドラマレビューです。

『里見八犬伝・後編』 菅野美穂に拍手!

2006-01-04 16:40:29 | ドラマ

後編も一気に行きましたね。

このドラマは時代劇ですが言回しも現代風でしたし親しみやすい脚本でした。

戦乱の世ではあるけれど戦乱を描いたわけではないところがすごく良かった。

馬琴も大衆に受け入れやすい著書を残したそうですからその視点をうまく生かして

あったと思います。感動でしたね!

 

伏姫のお墓に出家した大輔(渡部)と義実(長塚)が参るところから始まりました。

前編で、親を失った親兵衛を大輔はひきとっています。親兵衛ははぐれてきた

犬の親を探しに河の方に行き、そこで伏姫からの伝言を聞きます。

「大輔に伝えて。二の姫が妙椿に捕らわれていることを」

この親兵衛が仁(犬江親兵衛仁 ・・山下翔央)の珠を持っていましたね。

場所は変わり玉梓(菅野)に捕らわれてる浜路は玉梓に向かって

「憎しみと恨みの顔は醜い」と言い切りました。怒りにもだえる玉梓です。

玉梓は妙椿として定正と成氏を結びつけ義実を倒そうと画策しています。

成氏はかげろう、義実は蜂、そして定正は蜘蛛だと言い、自分の計画に乗せようと

している玉梓(妙椿)。さてうまくいくでしょうか。

 

後編の目玉の一つ船虫(ともさか)です。なぜか目が見えなくなっています。

道節が心配し寺に置いていきますが、ここにも玉梓が現れ首をかみます。

スパイダーの跡。まるで吸血鬼かゾンビですね。亡霊の傀儡にされてしまいました。

しかし、ともさかは綺麗ですね。anegoでも不気味な奥様役でしたがこの時も妙に

綺麗でぞくっとしたものです。今回は一途な愛の美しさがにじみ出ていましたね。

公私共に充実してるのでしょう。この後、玉梓の呪いと道節への思いが葛藤し

自害するシーンには泣けました。こういうのうまいですよね。


山の中で化け猫に噛まれた信乃たちですが、赤岩一角から息子大角(勝地)へ

自分は亡くなっていることを伝えてくれるように頼まれます。

しゃれこうべがその証拠。ちょっと気持ち悪くはないですか?

しかし違和感なく持っていきましたね。

ここに行ってみると船虫が目が治っていて一角の亡霊と夫婦になっています。

この亡霊のあり方が面白いですね。ありえないけれど時代劇だと思うと自然に

受け入れてしまいます。一角亡霊は大角に肝を欲しいと言います。

今にも刀を腹に当てようとする勝地に陣内が嬉しそうに舌をべろんとなめずりする

のですけどいやもう全く違和感なし。CGですよね?長~い舌!すごい!!

ここで信乃らが助けに入りしゃれこうべから青い珠が飛び出しました。

7人目の犬士出現です。大角が義の珠を持ち痣が浮き出ていることがわかりました。


残り一人。山田優ですね。度肝を抜かれましたわ。オトコでしたねぇ・・・。

場所は籠山氏の城。旦開野の舞を踊りながら、上着を頭にかぶせたと思ったら

刺しました。アクションの名手でしたしね。栗飯原毛の胤智、犬坂毛野胤智。

びっくりですが八人揃いました。

 
 礼・犬村大角礼儀 → 勝地涼

 智・犬坂毛野胤智 → 山田優
  
 仁・犬江親兵衛仁 → 山下翔央
 

戦乱の世において争いは必定か?義実は悩んでいます。義実の姿こそ馬琴の

訴えだったのでしょう。それでも決断を迫られ戦いは始まりました。

八犬士も追いつき必死で戦っています。

彼等が外で戦っているとしたら、内では義実と玉梓の戦いです。

義実は言います。

 「安房の国に平和が訪れるなら私を殺せ」

 「我等は愛する人を守るために戦っている」

しかし、玉梓には通じません。

 「キレイごとを言ってもどうせ無駄。ここで一人死んだところで何も変わらず

 人々は殺しあい憎しみあうのだ」という。

けれど恨みの塊である玉梓も信乃が振う刀に宿った八個の珠の光には抗えず

とうとう力尽きてしまいました。怨みは消え夢の中のように伏姫に抱かれ、

涙を流す玉梓。思えば、か弱い女としてついた相手が悪かったということでしょうか。

悲しい運命だったとしか言いようがありません。

人の世の戦いはこの先も変わらないと言う玉梓に

「後を生きるものに任せましょう」と、伏姫は視聴者に向かいゆだねましたね。

あなたはバトンを渡されましたよ。さあ、どうしますか。

 

見渡せば青空が広がり作物は育ち豊かな国が戻ってきました。

各管領の和議が整い、無駄な戦いはするまいと願う義実の思いは叶えられました。

「愛するものと愛する土地で生きて暮らす」たったそれだけの簡単なことを

長い間、苦しみ犠牲を出しやっと手にいれたのです。

希望が空を覆うようにこの国がいつまでも栄え、人々が平穏でありますように。

八犬士たちの活躍をもっと見ていたい私でした。


ラスト、信乃と浜路の結婚式。

信乃は伏姫が全国にまいた玉を持つ義理の息子(?)であり、

浜路は伏姫の妹。どちらも伏姫の縁ですね。

その昔、鷹がさらった時から二人は縁があったのですからものすごい絆ですね。

とにかくハッピーエンドで心からほっとしました。


やはり、菅野の演技には目を見張りました。怒りも怨みも醜さもすべて

迫力で押し切りましたね。最後に伏姫に抱かれて涙するところが一番、

菅野らしかったですが、女優として一回り成長を感じました。

大拍手です。



18 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
新年 (honey)
2006-01-04 17:13:04
あけましておめでとうございます。

今年もよろしくおねがいします。



里見八犬伝は録画してあって見るのは時間かかりそうだなと

思っていたのに、あっというまに見てしまいました。

そのくらいテンポもよくストーリーもおもしろかったです。

菅野美穂さんの演技は素晴らしかったですね。
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honeyさん♪ (かりん)
2006-01-04 19:33:57
あけましておめでとうございます。



後編も見てからTBくださったのでしたね。

本当に面白かったです。

渡部さんのところを描かないでしまいましたね。あそこもいい場面でした。

菅野美穂は素晴らしいの一言です。



honeyさん、本年もどうぞよろしくお願いします。
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TBありがとうございました。 (Luna)
2006-01-04 23:19:40
本当に管野さんは迫真の演技でしたね。

思わず見入ってしまいました。

最後の伏姫との語りのシーンが、

この物語の中で一番好きです。
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Lunaさん♪ (かりん)
2006-01-05 10:34:59
コメントをありがとうございます。

八犬伝面白かったですね。

菅野のドラマを昨年は見ていなかったのですが

久しぶりに見て成長を感じました。

最後に仲間由紀恵に抱かれているところが

やっぱりいいですよね。

今夜は古畑を見ますがLunaさんはいかがでしょうか。
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はじめまして。 (ayako)
2006-01-05 21:03:55
こんばんわ★

里見八犬伝、私も見ました♪

とにかく菅野美穂がすごかった!の一言にかぎります(^^;)

ほんとに怖かった。。

女優さんってすごいなぁと思いました(笑)

もちろんストーリーも楽しめたし(>∀<)



リンク貼らせていただきました☆

また遊びに来ます。
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ayakoさん♪ (かりん)
2006-01-06 07:20:40
ayakaさん、はじめまして

ようこそいらっしゃいました。

八犬伝は良かったですよね。

私はCGや設定よりも台詞を重視するタイプですが

それでも壮観で見ごたえがありました。

菅野美穂は一皮むけたといいますか、成長しましたね。うまかったです。

最近のなかでは傑作だと思います。



リンクありがとうございます。

あとでお邪魔しますね。
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Unknown (吉野(隆中譚))
2006-01-07 16:39:11
こんにちは。TB&リンクさせていただきました。

菅野美穂の演技は私も背筋が寒くなりました。若いのに凄い女優ですよね。これからが楽しみです。
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吉野さん♪ (かりん)
2006-01-07 18:47:57
はじめまして。

TB&コメントありがとうございます。



菅野美穂は私も久しぶりに見たのですがあまりにも迫力で驚きました。一皮むけたと思いました。

今後の活躍が楽しみです。



このドラマもとても良かったですよね。台詞中心の私の好みにぴったりはまりました。
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遅くなりましたぁ (いも栗)
2006-01-08 00:42:58
やっと録画しておいたのを見れました

みなさん 絶賛のとおり 菅野美穂の演技

凄かったですね

上手な役者さんというのは 憑依体質の人らしく

役の人が降りてくるそうな・・・

菅野もそうで 以前 江原さんに 

スカウトしたいくらいです と言われていました

もしかして どなたかが いらしてたのかな・・・
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いも栗さん♪ (かりん)
2006-01-08 09:11:39
そうか、菅野には誰かが憑依していたのね!!

この菅野の役は原作にはないようですが菅野がいたからこそドラマが膨らんで深いものになりました。



江原さんってオーラの?

ふふふ、面白いですね。

菅野に霊がおりて相談者の悩みに答えるってシーンを

想像したら、そういうドラマがあってもいいかも〔笑)



このドラマの時はどういう人が降りていたのでしょうね???
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