空手道へっぽこ稽古日誌 An ordinary person's karate practice diary

いい歳こいて空手を学ぶおっさんの備忘録。
23年7月2日に二段になりました。
まだ続けるのこれ?

【閑話休題】現役で働ける残り少ない時間で、転職について準備と行動、その理由。/23.10.15

2023年10月15日 | 【閑話休題】

先週は勤務は2日だけで、あとの4日間、フォークリフトと大型1種に全振り。

日曜もいれたら丸5日間、介護の現場から離れてみたわけです。

出来ないことが多い高齢者でなく、普通に働いている人たちと会話して、
介護の現場が異常とは言わないまでも、いかに非日常的、というか、
現実の暮らしと近いのにどこか断絶されたものであるかと思い知らされた感じ。

 家庭で在宅介護をしている人は、毎日の当たり前の暮らしに、
 少しずつ、当たり前じゃない暮らし方が楔か水漏れのように刺さりこんできて、
 段々とそれが広がっていき、気がつけば、当たり前の暮らしではなくなっている。
 "浸食される"という表現は好ましくないだろうが、そんな感じだろうと思う。

この度、介護から他業種へ転職準備中。



転職を考えたのは、給与が安い、コロナ禍以降は業績回復しない=ボーナスがでない・・・
といった金銭的な理由も確かにある。

 ただ、失業して年齢も手伝って就職先がなかったときに、人手不足とは言え、
 業界が「40代で正社員待遇」の受け皿があったことは感謝しているし、
 この10年曲がりなりにも勤め人として普通に働けた経験は、自分にとっては大きい。
 鬱病になるような自分が”10年普通に働けるのだ”という自信になったのは確か。
 介護福祉士という国家資格を取得できたことも自信の根拠のひとつ。

だが、一番大きい理由は、実母が手がかかるようになってきたこと。

毎週の平日の休みが母の通院の同行で潰れる。
日曜にも美容院にいきたい、買い物に連れて行ってと呼びだしがはいる。

 施設が、人手不足を理由に、利用者の些細な訴えを黙殺したり
 「ご家族にやってもらって?」と、家族に振ることも当たり前になり、また多くなっている。

昨年末からは、下半身の筋力の低下含む老化で、転倒をよくするようになった。
その際に頭部を打ち付けては、施設から呼び出しがかかり、脳神経外科に。
頭部CTを撮りに5回は通っているだろうか?
だから、必然的にいま買い物は車椅子が用意されているところになる。
つまり家内や娘に「おばあちゃんのでかけるお伴をして」というのは、もう既に無理。
車に乗せる、車から車いすに移乗させる、車椅子で移動する・・・
介護職の本職のスキルがいるレベル。

耳も普通の人の7割ほどしか聴力がないらしく、補聴器を用意したが、
「耳に差し込めない」「電池交換をひとりでできない」とこぼし、常装着しない。
携帯電話はボタンが押しにくいといい、結局固定電話を居室に取り付けることに。
そうすると今度は電話が使いやすくなり、些細なことでかけてくる。

実母含む高齢者は、自分達が「人の時間を食っている」という自覚が希薄だ。
月ごとの予定は、勤務のシフト表を渡すと全部の休みに用事を言いつけてくるので、
こちらで月末に来月の通院や買い物を組んだ予定表を郵送している。、
施設事務所のFAXした時期もあるが細かい齟齬が起きるので、
いまは施設の分の予定表も同封し郵送している。
ワープロの普通の文字の大きさでは読めないため、かなり大きい級数で印刷する。

そうして、

その上で、

日々の勤務は、赤の他人の高齢者の介護・介助・見守りである。

さきにも書いたが、実母含む高齢者には、自分達が「人の時間を食っている」という自覚が希薄だ。

先月9月、仙台在住の叔母が亡父の墓参に来てくれたのはうれしいことだが、
シフトの決まった月内にはいって「再来週旭川にいくから」では、困ることこの上ない。
墓参の同行、親戚一同での食事会の手配など少なくない手間に悩まされた。

例えば、普段の施設でも、トイレからホールへ歩いている途中で窓の外を見て立ち止まり、
「ここ眺めが綺麗だから、もう少し見ていたい。置いていってくれていいから」などと、
杖ついていつ転ぶかわからない身で、あるいは車いすで平気で言う。
綺麗なものに心奪われるのは理解できる。
ただ、いまは移動中であってそれが目的。
置いていけるはずもないし、本人は自覚がないが10分も同じ姿勢で立っていたら、
今度は歩き出すまでにも時間もかかるし、歩きだせば「足が、腰が痛い」と言い出す。

加えるなら、介助者が貴方ひとりに10分多く見守りと介助をすれば、
他の利用者の行動が10分遅れるのだということがわからない、思い至らない。

車いすの場合、自走もできない人ほど自分が「立てない・歩けない」自覚がなく、
介護員が目を離した瞬間に立ち上がって、伝い歩きをしようとして転倒・骨折などざらだ。

 こういう事案が発生した時、少し前までは利用者の家族も、
 「世話してもらうだけでもありがたい」「うちの親がすみません」という姿勢だったが、
 この数年来、利用者家族が民事で損害賠償請求が増え、また裁判で勝訴するパターンが増えた。
 利用者が施設内で施設職員の手落ちで怪我をした場合、
 施設がかけている損害保険で治療費などはカバーするのだが、
 それ以上に「誠意」を求めてくるケースが出来している。

 そして、徐々に界隈に、勤務先にも現れはじめたモンスター利用者層「団塊の世代」。
 家族どころか、本人が理不尽と抗議とクレームの塊だ。

高齢者本人は、迷惑はかけているという思いはあるようだが、
自分の衰えを正しく把握できていない故に、的外れな行動が多くなる・・・
いってしまえば、こちらの神経を逆撫でするというやつだ。

勤務でも、プライベートでも、常にこういう高齢者の相手を務めている。

もう気持ちの上で、いっぱいいっぱいになっている。

仕事もいま、段々と雑になってきている自覚がある。

いろいろ限界というか臨界に近いのだろう。

介護職の給与は安いとは言え多少の貯えもできてきたので、
「講習実習に行けば誰でもとれる」系と、「独学でもとれる」系の資格をとって転職。

自動車免許とボイラー2級や危険物取扱乙種あたり。
フォークリフト講習は昨日完了!大型自動車1種免許は11月にはなんとかというところ。

転職の職種として、倉庫の構内作業員やトラックドライバー。

10年ほど前は、トラックドライバーなど募集要項に「経験者に限る」と記載されていたが、
いまは大概、「未経験者OK、資格も入社後取得でOK」が増えている。

からだをつかって働けるのは、あと10年くらいなもの。
気になっているのは自動運転技術の台頭だが、実用化と普及に10年はかかるだろう。
うん、私が引退してからだろう。

いまはそういう流れかな。