6A 到着時間不明(予定19:50)
予想より時間が大幅にかかったため軽くエイドを済まし先を急ぎます。
たくさんの人たちがここでリタイヤをさてバスに乗って行かれます。
一人だと確かにここで心が折れて居たかもしれませんが、おれには心強いことにウエキヨさんがいるので先を急ぐ事しか考えてませんでした。
キャンプ場から林道に入ります。
普段走るならとっても気持ちがいいでしょうに、ここは歩き中心でたまに走ります。
随神門の参道に合流。
随神門が長―い。
随神門から左折をし鏡池を目指します。
すぐ鏡池のエイドには着きました。
ここから2~3kmで中社なので、ここではゆっくり出来ません。
ひとまず中社へ急がないと。
エイドのおばちゃん「板もあるから食べて、板」
エイドのおばちゃん2「板じゃなくてパワーバーよ」
エイドのおばちゃん「板で合ってるじゃない」
どこでもおばちゃんはおばちゃんの様です。
ここのエイドは罠ですね。
あと数キロだからスルーして先へ行くべきなのに、ここでゆっくり休憩して時間がヤバクなった人は大勢いたのではないでしょうか。
第二関門さえすぎたら中社は余裕だろうと思ってましたが、そんなこと言ってられないほど結構時間がやばくなってきました。
さらにペースアップして中社を目指します。
中社の明かりが見えて来ました。
やっとここまで来た!
最終関門 中社 到着時間23:00(予定時間21:45)
中社に着くと、篠さんとカッキーが
「すごいじゃないですか!」
と出迎えてくれました。
なんとか間に合いました。
最後のアシスタントポイント。
これからの最後の飯縄山の登りに向けて準備万端で望みます。
三上さんの話によるとtakuさんの足が相当やばくて今もマッサージを受けているのだとか。
かなり早い段階で痛みが出たのに良くここまで頑張ってこられたなあと驚きです!
最後にとっておいたメガシャキで意識を現世に呼び戻します。
“まっぢー・・・”
お味はよろしくありません。
みんなにゴールで会いましょうと約束して、最後の旅にウエキヨさんと出発しました。
トイレを出たところでtakuさんに遭遇。
足を引き摺ってかなり痛々しいです。
飯縄山区間の距離と時間をtakuさんに伝えて先に出発しました。
飯縄山登山口も試走のときとは違って、最初から急な登りでした。
でも、時間がたてば必ず登りきれるので前に前に進みました。
ここでもウエキヨさんが終始足元を心配してくれ、俺は自分の思うように登ることができました。
登りもいい調子でどんどん追い抜いていけます。
中間地点からのさらなる急登でゼーハー言いながらもいいペースで上っていくと、
俺らは相当いいペースのはずですが後からそれを上回るペースでランナーがあっという間に追いついて来ました。
Taku「ウ”ォーーーイイ!!」
トレラン「takuさん!!スゲー!!」
Taku「下りはダメだから、上りだけでもガンガン行っとかないと!」
何ですかこの人のパワーは!
相当足は痛いはずなのに、圧巻です。
Takuさんがいいペースといいコースで登って行かれるのでそのまま着いて行きます。
Takuさん「まだですか?」
とスタッフに聞いておられましたが、Takuさんのかなりのペースで登っても、まだまだ頂上は見えてきません。
試走の時より相当エライです。
登りで相当のエネルギーを使うようで、さっきエイドでご飯を食べたのにすっかりガス欠になってしまいました。
ジェルを飲むのですが、ほとんどエネルギーには変換されません。
トレラン「腹減ったー!!」
そろそろ分岐でしょうか?
下りがダメだからということでtakuさんが先に行かせてくれました。
この後のtakuさんの下りが心配が、どうか時間内に帰ってきて下さい。
Takuさんと3人で一緒に登れたおかげで途中からは思ったより早く分岐に行けました。
分岐ではスタッフに混じって石川さんが居ました。
やっぱり一番選手が大変なポイントに居るよなあと関心します。
トレラン「誰やー、こんなエライレース考えよったんわー」
と暫らくして俺に気づいたのか
石川さん「オオッツ!!来たーーーーー!!!」
とまさかここまで来れるとは予想外だったのかビックリした模様。
トレラン「完走したら、ポルシェくれるんですよね(笑) 」
石川さん「そうそう!こんな(指で10cmくらいを作って)くらいのポルシェでしょ(笑)」
お見事なボケ返しでした(すばらしい!)
石川さん「下りは、ゆっくーり、ゆっくーり降りて下さい。リフレクションが有る方が下りやすいのでそちらの方へ進んで下さい」
そんなことまでしてくれたんだ。
分岐からはすごい霧でまったく夜景は見ることは出来ず、足元を見るのが精一杯。
ここからは俺もマイハンドライトが無いとやばいので、ウエキヨさんが持ってくれていたものを出して頂きます。
ハンドライト、いいですねえ!
ヘッドライトだけではここの下りは危なすぎ!
走ることは出来ませんが、先々をきちんと見て無駄の無い下山は出来ます。
とっても狭く急なガレ場なので渋滞も出来ますが、ここでもみなさんが気を使って先に行かせてくれました。
試走の時でも下山に1時間ほどかかった難所です。
今回も下っても下っても終わりが見えてこない雰囲気です。
急なガレ場なので常に100%の集中力がいるため相当疲れます。
トレラン「ええ加減下るの疲れて来たー・・・」
ここでも俺とウエキヨさんは独走状態です。
そこに一人着いてこられる方が居ました。
ウエキヨさん「一人付いて来てるよ」
トレラン「先に行っていただきましょう」
ある程度なだらかになった所で抜かしていただきました。
と、何処かで見覚えがある顔です。
アートの西野さん!
ずっとアートのブログは見ていたので一方的に西野さんを知っていた訳です。
トレラン「西野さんですよね?お顔を存じ上げてたので。そう言えばジェルとか計画通りでしたか?」
西野さん「ばっちり計画通りでした。ただ両膝が予定外で。」
確かに膝が調子悪そうでしたが軽快に走って行かれました。
カウントダウンの観音様が出てきたので、下りもそろそろ終わりです。
いやあホントに長かった。
最後のゴールへ向かう林道に合流したところで
スタッフさん「ゴールまで900mでーす」
トレラン「(そんなわけあるかよ!)」
距離だけでも飯縄山からの下りくらいあるのに、なわけあるかよ!
まだまだあるという気持ちでウエキヨさんと最後の区間をしみじみとマイペースで進みます。
後から来た選手たちは、
「最後ですよ!最後!」
と触発されたのか急に走り始めて追い越して行かれます。
10分後、あと500mという看板が。
ウエキヨさん「さっきから400mしか来てないってこと(笑)」
トレラン「ホンマですよね(笑)」
本当にゴールが近づいて来たようで、先の選手のゴールした歓声が聞こえてきました。
トレラン「ウエキヨさん、長かったけどもうすぐ旅も終りですね。ホンマにありがとうございました。ウエキヨさんが居なかったら絶対完走なんて出来ませんでした。一人で走ってた時はほんまにエラかったけど、5Aから一緒に走ってくれてから、ずっと喋れて本当に楽しかったです。ずっと俺の勝手なペースで合わせる方は大変やったでしょう。ゴメンナサイ、本当に感謝してます。」
残り100mくらいで我々も例に漏れずダッシュします(笑)
ゴールが見えてきました!
手前で
トレラン「ウエキヨさん、手つないでゴールしましょか!」
と手を繋いで一緒にゴール。
G 2:30ゴール(予定0:30)
ゴールには三上さん、mieちゃん、takuちゃん、藤巻くん、beyondさん、abeさん、noriさんが出迎えてくれました。
トレラン「やった!」
藤巻くん「トレランさん、すごいじゃないですか!」
トレラン「ほんまに100k走ってしもた(笑)」
故障とかは全然無く、適度な疲労感があります。
どこも痛くないって本当に不思議です。
beyondさん、abeさん、noriさんたちも本当に自分の限界に挑戦されて素晴らしかったです。
特にBeyondさんが70k地点まで行かれるなんて、本当に100kが見えるところでした。
この人の底力は半端無いなあと、ただの男前ではないと改めて見直したものです(笑)
ツッチー「トレランさん、絶好調じゃない!」
と来てくれました。
ツッチーは今回は残念ながら中社で時間切れになってしまったようです。
俺の中でも完走間違いなしのランナーだっただけにかなりショックでした。
でもツッチーの中では気持ちが次に向かっているような気がして、この人は強いなあと思いました。
聞くところではchunenさんはタッキーが元気な掛け声でペーサーをしてらした見たいですが、途中から胃の症状が出て中社アウトになってしまわれたとか。
いいペースで来られていたので残念で溜まりません。
Oshimaさんやウッチーも少し前にゴールしたとか。
それぞれに壮絶なドラマがあったことでしょう。
Takuちゃんがトン汁とおでんを用意してくれたので、テントの椅子に座って戴きます。
あと気になるのはtakuさんとhigaさんです。
特にhigaさんは話によると、中社を15秒前に出発したらしい。
あの関門さえ間に合えば、ギリギリ時間は大丈夫。
けどあの上り下りはえげつないのでペーサーの奥さんの方のダメージが大きいかもと心配になります。
やっと靴からも開放されモロカイに履き替えます。
しばらくしてアートの西野さんとrieちゃん無事ゴールです。
30分後どうやら誰かが帰ってきたようです。
トレラン「Takuさん!!スゲー!スゲーー!!あの足で、すごいじゃないですか!」
Takuさん「最後は根性だよ」
Takuさんが無事ゴールされて本当に嬉しかった。
奇跡に近い根性度合いです。
この方の精神力には脱帽です!
あっぱれです。
とshinoharaさんもゴール。
お互いの健闘を称えます。
メパンナさんも無事ゴール。
Pゴニアのkotakiさんもゴールです。
Pゴニアスタッフとご家族に迎えられてます。
ふと見るとハセマイちゃんチームもゴールです。
体力が限界の時にあれは元気が出るでしょうね。
マイちゃん、ナイスペーサーでした。
制限時間10分前にhigaさん夫妻ゴールです。
お二人の顔が全てを物語ってました。
全てを出し尽くしたって顔です。
初のトレランレースで100k完走!
Higaさんも奥さんが居てくれたから頑張れたと感謝しておられました。
マーベラス!higaさん!
ゴールで制限時間になり、それに少し遅れてゴールされたランナーにも盛大な拍手が送られました。
本当に長い長い一日が終わりました。
三上さんの車で赤倉のホテルに向かいました。
結構これが遠いのね。
もうすぐ朝でしょ?という時間です。
とりあえず寝たいのでささっと風呂を済ませて寝ることに。
風呂には、朝風呂を浴びに来たおっちゃん達と一緒になりました。
トレラン「眠みー、眠みーヨ」
朝の5時半ようやくウエキヨさんと寝床につくことが出来ました。
今回のレースではハピトレで今まで知り合った全国各地のメンバーから、Pゴニア、Pスポのスタッフさん、芥田さんやtarzanの内坂さんや加藤さん、飯山の方々、そして地元からもsky highのトレラン以外の繋がりの友達もみんな巻き込んで、おおよその俺の関わってるアウトドアアクティビティの知り合いがこの地に集結し、その人たちといろいろ絡み合いながら、つながりを再確認しながら、その繋がりの中で俺も支えられ、多くの人の力を分けて頂き、100kを完走させてもらいました。
今回残念ならが来れなかったカニパンさんやruiさんをはじめとする友達から頂いたメッセージやアドバイスもずっと胸の中に抱いて支えに走ることができました。
そういう意味で今回のレースは、自分の今までの培ってきたすべてのものが一つの形に結実した集大成のように感じざるを得ません。
人に支えられるその力をこれほど強く感じたことはありません。
200mさえ続けて走る方法を知らなかった自分が、数年後こうして100kを走ることができました。
終盤自分に対する甘えが出ましたが、斑尾エリアに関しては全て走るという自分の目標も達成でき、このレースに照準を合わせ毎日してきた努力と結果を結びつけられた初めてのレースとして自分をひとまず褒めたいと思います。
完走できたのは完璧なサポートをして下さった三上さんとmieちゃんのおかげと言っても過言ではありません。
当日までに何度も何度もにゅうめんの試作をしてくださったり、準備を完璧に整えてくださり、世界一のサポートでした。
ウエキヨさんは、急なペーサーの依頼も快く引き受けて下さり、最後まで俺が好きなように走らせてくれ、最後の最後まで俺を立てて下さいました。ウエキヨさんなしでは完走はありえませんでした。完璧なペーサーでした。
国内のレースで石川さんが初めて取り入れていただいた、ペーサー&アシスタント制度。
俺は今回この制度のおかげで、これを最大限フルに使いまくってチームで完走を掴みました。
一人じゃないみんなが居る安心感が俺には絶大なものでした。
そして全ての仲間とスタッフさん、石川さんに感謝です。
特に石川さんとスタッフさんは不眠不休でやってこられたでしょうに、本当に頭がさがります。
今回の経験は今後の果てしない自信となりました。
本当にみなさんありがとうございました。