桑原名誉顧問からの投稿
24年から固定電話がIP電話に切り替わる (2017年5月2日)
遠くに電話をかけるほど料金が高くなる。これは電話料金の常識であった。この常識が2024年からは通用しなくなる。4月6日、NTT東・西日本電話会社が固定電話をIP電話(インターネット技術を用いて通信する電話)に切り替えると発表した。24年に始め、25年には完了するという。
インターネットでは情報をパケットという小包みに分け、宛先に向けて送り届ける。経路はその都度変わるのでコストを特定できない。そのため距離という概念は入り難い。
今までの電話もインターネットも情報を送る伝送路の役割は同じである。昔は同軸ケーブルやマイクロウェーブが使用されていたが今ではほとんど光ファイバーに置き換えられた。光は送れる情報量が桁違いに大きいので電話の情報など問題にならない。
IP電話と固定電話が違うのはネットワーク内で情報の行先を切り替える節目の部分である。従来の固定電話の交換機は鉄道線路のポイントのように情報の行先を切り替える。IP電話のネットワークでは交換機の代わりにルーターというのが置かれ、郵便物のように宛先を見て仕分けを行う。24年から後は固定電話もメールと同じようにルーターで処理される。インターネットなので料金は距離により変わらない。市外通話も市内通話と同じ3分8.5円に統一される。全国規模で移行するのは、先進国の中で日本が最初のようだ。
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