高齢者の被害の実態

2018年08月07日 | 本部からのお知らせ

高齢者の被害の実態

特殊詐欺の被害は依然として高水準

●"特殊詐欺"とは

"特殊詐欺"とは、被害者に電話をかけるなどして対面することなく欺き、指定した預貯金口座への振り込みやその他の方法により、不特定多数の者から現金等をだまし取る犯罪の総称です。

●被害額は減少に転じたものの、依然として高水準で推移

平成27年中の認知件数は13,824件(前年比+432件、+3.2%)、被害額は482.0億円(-83.5億円、-14.8%)で、被害額は減少に転じたものの、依然として高水準で推移しています。

●"認知件数被害額”に含まれない被害も

"認知件数"とは警察において把握している被害の件数であり、誰にも相談せず、どこにも届け出をしていないような被害者も含めると実際はこの数字をはるかに上回るとされています。

 

 

 高齢者が巻き込まれる詐欺的な手口には引き続き注意

●詐欺的な手口に関する高齢者の相談は依然として多い

近年、高齢者に関する消費生活相談において、詐欺的な手口に関する相談が多くなっています。この数年間を見ると、詐欺的な手口に関する相談は2014年まで増加傾向にあり、2016年も依然として高水準にあり、前年から横ばいの状況となっています。

詐欺的な手口」とは、事業者側の「だます」という意思を心証として消費者や消費生活センター等が強く持った場合に選択する「詐欺」や「架空請求」、「融資保証金詐欺」、「還付金詐欺」の項目が入力された相談。

 

劇場型勧誘は依然として高齢者に多い

●劇場型勧誘は減少しているものの、引き続き注意が必要

詐欺的な手口のうち高齢者が巻き込まれるトラブルの典型例である、複数の事業者が役回りを分担して消費者をだまそうとする「劇場型勧誘」に関する相談は、この数年数多く寄せられていました。しかし、2015年は前年に比べ大きく減少し、2016年も前年から約4割減少しました。ただし、その中で高齢者の占める割合は8割を超えており、手口や対象となる商品にも変化が見られるため、引き続き注意が必要です。

●社会貢献にもつながるような名目をうたう詐欺にも注意

これまでは、未公開株や社債等、金融商品への投資勧誘が中心で したが、最近は社会貢献にもつながるような名目をうたい、「名義を貸してほしい」、「代わりに買ってほしい」といった内容も見られるようになりました。2015年度に消費者庁は、介護付老人ホームの特別会員権の購入を勧誘する事業者や、風力発電システムの開発などの事業を営んでいると偽って社債購入を勧誘する事業者等、劇場型勧誘の手口に関する注意喚起を行っています。

●その他のトラブルにも引き続き注意

一見消費者には商品の価値が分かりにくい、仏像やダイヤモンド・古銭なども、劇場型勧誘の対象商品として見られるようになってきています。
  また、2020年東京オリンピック競技大会・東京パラリンピック競技大会開催 に関連した投資トラブルについても、東京が開催地に決定した時期より最近は相談が少なくなっていますが、チケットに関連した詐欺的な勧誘が見られるなどするため、今後も注意が必要です。
宅配便等でお金を送付するよう指示することは全て詐欺に共通する手口です。事業者から宅配便等でお金を送付するよう指示されても応じてはいけません。 

最新の手口

 

 

詐欺被害者の声 

 

●「なぜみんなだまされるのかしら」と話していたのに、いざ電話があって助けを求められたら息子と疑うことなく、お金を下ろして渡してしまった。

●怪しいと思って確認したら「オレオレ詐欺じゃないよ」と言われて信じてしまった。

●息子の名前を言ったので信じてしまった。

●郵便局の窓口で局員から使い道や振込先との関係を何度も聞かれたが、「話が大きくなると会社に知れてクビになっちゃうから郵便局の人には余計なことを言わないで」と言われていたので「間違いありません。大丈夫ですから。」と怒って強引に振り込んでしまった。

●「サラ金から借りなければいけない」と言われ慌ててお金を送ってしまった。

●銀行の窓口で「詐欺の可能性はありませんか」と何度も確認されたが自分はそんなものに遭うはずがないと思っていたので「失礼じゃないか」と怒って強引に振り込んでしまった。

●「レターパックに"現金を入れることはできません"って書いてあるけど本当は大丈夫だから送って」と言われて送ってしまった。

●ATMで振り込んで欲しい。操作方法を絶対銀行員に聞かないで。」と言われていたが操作が分からず聞いてしまった。銀行員から使用目的について何度も聞かれたが「旅行代金です」とウソをついて振り込んでしまった。

●関心がなく、振り込め詐欺がどういうものか知らなかった。

※決して他人事ではありません。

「自分は大丈夫」と思い込まず、常に疑う心をもちましょう。

※恥ずかしいことだから・・・と一人で悩んで判断しないで誰かに相談してください。

※前に自分が知っていた番号、電話帳などに載っている公に表示されている電話番号などで必ず確認するようにしましょう。

※心配して声をかけてくれる人には耳を傾け、少し冷静に考えるようにしてみましょう。

※日頃から留守番電話にしておき、相手を確認してから電話に出るようにしましょう。

  

 

   (政府広報オンラインより) 

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