東電とNTTが共同して新会社を設立(2017年2月26日)

2017年02月26日 | 随筆

桑原名誉顧問からの投稿

東電とNTTが共同して新会社を設立 (2017年2月26日)

 1月31日の日経誌に「東電、NTTと新会社」と見出しを付けた記事をみかけた。NTTが通信施設用に準備してある蓄電池を東電が活用するというのである。福島の原発事故以来、東電は需要が急増した場合の電力供給源確保に悩んでおり、緊急事態が生じたとき、NTTの大容量蓄電池に蓄えられた電力が利用できれば強力な助っ人になる。

 
 NTTの電池は従来鉛蓄電池だった。これを効率の良いリチウムイオン電池に切り替える計画を立てており、同じスペースに設置すれば容量が3倍に増える。NTTの施設は東電管内に約1200カ所あり、火力発電所8基分の電力源が創出される勘定となる。東電の電力供給に余裕ができれば企業や公共機関も従来自前で用意していた非常用電源を省略できる。また、発電量の変動が大きい再生可能発電を用いた新電力会社に有料で貸し付けもできる。

 
 東電とNTTは今春にも事業化に向けた共同出資会社を設立、早期のサービス開始を目指すという。東電、NTTのどちらから出た構想であるかは不明だが、東電は今まで異業種提携の経験を持たない。NTTも民営化直後に日本IBMと日本情報通信(株)を共同設立したが、経営方針の調整に苦労した。東電、NTTという超巨大企業同士のことゆえ円満な協力関係が築けるかを危ぶむ向きが多い。

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