桑原名誉顧問からの投稿
格安スマホの通信速度開示 (2017年2月26日)
NTTドコモやKDDIなどの大手携帯電話会社の回線を借りて独自の通信サービスを提供する事業者をMVNO(仮想移動通信事業者)という。自分で基地局などのインフラを建設する必要がないため大手よりも安い料金設定が可能である。携帯電話が急速に普及し始めた2000年頃から英国などで始まったが、日本の携帯大手は顧客を奪われることを嫌って積極的に支援しないで居た。
若者を中心に顧客が携帯電話からスマホに切り替えるようになって、様相が変わった。スマホは価格が高く、初期に高額の支払いができない利用者は毎月高いデータ料金を請求される。ここで自社ブランドのスマホを調達し、安い月額料金を売り物に集客する事業者が現れた。イオンなどのスーパーやビックカメラなど家電量販店が一斉に参入した。現在は600社以上の事業者が存在し、利用者数も400万を超えた。
格安スマホは、事業者が借りている設備や周波数帯域により通信速度が異なり、早いところと遅いところで10倍以上の開きがあるという。利用者は格安スマホに換えると通信速度がどのくらい遅くなるかが明確でないと乗り換えを逡巡する。そこで総務省は通信速度を2017年度にも開示するよう求めるようだ。中国に比べても遅れているスマホの普及を後押しする考えである。
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