井山悠太六冠がAIに敗れた結果は囲碁界の話題に (2017年5月2日)

2017年05月02日 | 随筆

桑原名誉顧問からの投稿

井山悠太六冠がAIに敗れた結果は囲碁界の話題に (2017年5月2日)

 
 大阪で開催された囲碁の日中韓トップ棋士3人とAI(人工知能)による初の世界戦 「ワールド碁チャンピオンシップ」は筆者が危惧していた最悪の結果となった。韓国ランキング1位の朴廷垣九段が全勝で優勝、朴に敗れた中国ランキング2位の羋昱廷九段が準優勝、日本の第一人者で国内戦では圧倒的な成績を残している井山悠太六冠はAIにも敗れて最下位となってしまった。

 
 出場したAI「DeepZenGo」は、昨年3月に韓国のトッププロを破って一躍有名になったグーグルのアルファ碁と同じ手法により日本で開発された。敗れたものの朴、羋両九段に最後まで勝勢でいたらしい。AI特有の終盤の乱れ方で逆転を許したが、朴に「最も苦戦をした」と言わせている。また朴は「人間とAIが一緒になって行う大会は5年もたないのではないか」という。

 
 今回は出場しなかったがアルファ碁の後継版が開発され、インターネットで世界のトップ棋士に60連勝している「マスター」というAIがあるらしい。マスターと戦ったこともある朴は「時間の長い碁であればマスターが白、早碁であれば二子を置く手合いになりそうだ」と 述べたらしい。こうなるとAIを参加させた棋戦は成立しなくなる。知能のみで戦うゲームの 世界では人間のみで争うしかない時代だ。

 
追記 英ディープマインドは4月10日、アルファ碁と世界最強のプロ棋士といわれる中国の柯潔九段との対局を5月下旬に中国浙江省で開くと発表した。グーグルが中国囲碁連盟の協力を得て開くイベント「囲碁の未来サミット」の目玉になるという。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ベンチャー企業を増やすこと... | トップ | 「東芝メモリー」の株式を売... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

随筆」カテゴリの最新記事