KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
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マラソンに殺されない法 vol.5

2011年11月20日 | マラソンに殺されない法
「七人のメタボ侍」たちは、体脂肪値や腹囲、体重を測定し、ネット上で公開していたということですが、自身の健康度を示す数値として、これらの他に、もっと関心を持って欲しい数値があります。

毎年、受けている定期健康診断の結果をきちんと見ていますか。体重よりもむしろ、血圧や心拍数、血糖値や総コレステロール数にもっと、関心を持ってください。血液を正常にくまなく全身に酸素を運び込むことが出来て初めて、ランニングが出来るのだということをお忘れなく。

ところで、「メタボ体型」のどこがそんなにいけないのでしょう?腹囲が85cmを越えると、糖尿病や心筋梗塞などの生活習慣病に罹るリスクが高くなる、それを抑えることで、医療費の健康保険からの負担を減らそうというのが自治体の方策として、この「メタボ侍、体脂肪を斬る」が企画されたのでしょうが、それで命まで落としては元も子もありません。

さらに、いくら生活習慣病を解消しようとしても、その過程で無理にランニングをしようとすると、「ランニング障害」という新たな問題が発生します。

例の24時間テレビのマラソン、僕がひどいなと思うのは、必ずと言っていいほど、挑戦者が本番には膝を痛めているところです。足の痛みにもめげずにチャレンジする、ということで、「苦難に耐える姿」を強調したいのかもしれませんが、そもそも、膝を痛めるというのは、過体重と筋力不足が原因なのです。ランニングにおいて、膝には自身の体重の3倍の重さが掛ると言われています。それだけの体重に耐え得るトレーニングが出来ていない人間に、マラソンをやらせるというのは、僕には正視に耐えません。

これを防止するには、まず、マラソンを始める前に、食事療法や、足に負担をかけない運動(ウォーキングや水泳等)で体重を落としておくことです。「マラソンでやせる」事を目指すのなら、まずは「マラソンが出来る体」を作らなくてはいけません。

ところで、この「七人のメタボ侍」を検索すると、当時、この事件についてコメントしたいくつかのブログをヒットしましたが、そこで指摘されていたのは、黒沢映画の「七人の侍」は、最後に3人しか生き残らなかった、ということです。

ダイエットを目指すために、体脂肪計付きの体重計を買うという方もいらっしゃるでしょうが、ある有名なコーチによると、

「体脂肪率など、ランナーには無意味な数値」

なのだそうです。

「筋肉であれ、脂肪であれ、足に負担が掛ることに変り無い。過体重でも、体脂肪率が低ければオーケーということは、ランナーにはあり得ない。余分な筋肉も落とすべきだ。」

ということなので、体重計は、普通に体重だけを測れるもので十分です。それより、血圧計や心拍計を揃える方がいいでしょう。体脂肪が最も効率よく消費されるのは、「180マイナス年齢」の心拍数を維持して続ける有酸素運動ですが、実際に心拍数を測りながら走ってみると、

「こんなにゆっくりでいいの?」

と思えるくらいのペースです。息を切らせるほどペースを上げる必要はありません。それでも確実に脂肪は燃焼されますし、このペースなら膝への負担も軽いもので済みます。

(つづく)


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