KANCHAN'S AID STATION 4~感情的マラソン論

マラソンを愛する皆様、こんにちは。
2022年は積極的に更新していく心算です。

マラソンに殺されない法 vol.2

2011年11月09日 | マラソンに殺されない法
そもそも、あなたがマラソンに出てみたいと思ったきっかけは何ですか。

テレビで見た、オリンピックのマラソンや正月の駅伝のランナーたちの姿に心を動かされたからですか。

お笑い芸人やファッションモデルがマラソンにチャレンジするのを見て、自分にも出来そうだと思ったからですか。

腹の周りにこびりついた皮下脂肪が、マラソンを走ることで消えて無くなるかもしれないと思ったからですか。

通勤時に出会う、毎日同じ道をジョギングしている女性ランナーに一目惚れしたからですか。

流行しているものは、何でも一度は手を出してみないと気がすまない性質だからですか。


別に、何でもいいんです、きっかけは。肝心なのは、あなたが、ある一つの事実をご存知かどうかです。それは、

「マラソンを走ることは身体に良くない。」

ということです。

意外だと思われるでしょうか。しかし、マラソン(ここで言うマラソンとは、42.195kmのフルマラソンのことです。)の完走を目指すトレーニングというのは、往々にして、健康を維持するための要素の一つである「適度の運動」の範囲を越えてしまうものなのです。

マラソンに限らず、「運動をすれば健康になる。」と誤解されている方は少なくないようですが、運動は薬ではありません。健康だから、運動が出来るのです。

「マラソンを走ることは身体に良くない。」

というのは、あまりにも身もフタも無い言葉と思われるのなら、こう言い換えましょうか。

「マラソンはあなたの身体に、あなたの想像以上に大きな負担を与える。」

4年前の夏に起こった、ある事件をご記憶でしょうか。東海地方のある町にて、市長の発案で、メタボ体型の市の幹部が減量作戦を開始したものの、一人の課長が朝のランニング中に倒れて、息を引き取った事件です。

当時の報道をネットで検索して調べてみましたが、この企画、果たして、専門家の指導を得て実施していたのでしょうか?

丸山健二氏の「田舎暮らしに殺されない法」においても、「寄る年波」という切実な問題をまったく条件に加えていない田舎暮らし希望者があまりにも多いことに驚いているという記述があります。定年退職後、田舎で暮らしたいと言っても、登山や農作業はもちろんのこと、山菜採りや渓流釣りと言った田舎暮らしならではの趣味も想像以上に体力を必要とし、また危険も伴うものだということを自覚していない人が多いというのです。

これはマラソンにも共通していると思いました。

今年2月の愛媛マラソンの前後に、新聞の投書欄に、大会に臨む決意や、完走後の話が特集として掲載されていました。それを拝読すると、高齢の方が初めてマラソンに挑戦、というのが目に付きました。還暦の記念とか、古希を迎えた記念としてマラソンに挑戦してみたというのです。

正直言って、これまで、何らかのスポーツを最近まで続けてらっしゃったのですかとお聞きしたくなりました。確かに、市民マラソンを沿道で初めて見た人が、一番驚かれるのは、「年配の人がけっこうたくさん走っている。」ことのようです。しかし、その人たちの大半は走り始めて、長い年月を経ているということをお忘れなく。

マラソンを走りたいというあなたに、おたずねします。ご自身の心拍数、血圧、コレステロール値、血糖値をご存知ですか?





コメントを投稿